お遍路道中の日記は、まだ書いていない所もあるけど一旦置いといて、その他紹介します。
お遍路をして得た事。
安全第一を胸に誓ってお遍路に臨んだ。色んな道を走ったが、自転車お遍路にとって危険な道。
自転車でお遍路をすることは、イコール、四国の道路を自転車で滑走するって事。
徳島~高知~松山間を走っての感想だけど、とにかく四国は山が多い。その山々を各々にトンネルが貫いている。
山と山の間に谷や平地があり、田んぼや畑があって、人の住む集落がある。
集落では、その集落に住んでいる地元の人達を見かけるよりも、集落をぶち抜くように造られた幹線道路を走り抜ける車を見る方が圧倒的に多い。
もちろん徳島・高知・松山などの市街地では別だが、それら市街地を繋ぐ道路を走っていて知った危険な道。
幹線道路
四国の道路は、東京に比べて、比較的車の往来が少ない。でも車のスピードは速い。車の通行量の絶対数は少ないが、国道などの幹線道路では常に車が流れている。車が少ないと言っても、市街地近くでは、渋滞で数珠繋ぎに並んでいることももちろんある。


幹線道路とトンネル
そして夜は、道路を照らす街灯も設置間隔が大きく、道は暗い。東京に比べて周辺の町の明かりも少ない。車のヘッドライトも直ぐに走り抜けるし、とにかく全般的に暗かった。
去年ツアーで日本各地を見た経験からでもそうだったが、四国に限らず田舎の夜道は一般的に暗い。
お遍路道中で、夕暮れ時や夜の帰宅時間どきに幹線道路を走ることも多かった。そんな時は暗闇と通り過ぎてゆく車とにおびえながら走った。
昼時に幹線道路を自転車で走っていると、手押し車のおばあちゃんが、道の手前で車が通り過ぎるのを待っている光景を幾度となく目にした。
信号も無い田舎のちょっとした集落で、車の往来も少ない、でも車のスピードは速い。日光がサンサンと降り注ぐなか、のんびりと自動車が途絶える間隔を待っているおばあちゃん。のどかな風景。
でも、これが夜だったら?おばあちゃんの目や耳が悪かったら?痴呆症だったら?と想像すると恐ろしく思える。
とにかく幹線道路は注意しないと危ない、特に夜は。
トンネル
四国は山が多くトンネルが多い。しかもトンネルは狭く(もちろん広いトンネルもあるけど)長いものが多い。

そのなかには、歩行者や自転車と自動車道が欄干、縁石などで隔てられている道路もあるが、それが白線一つで隔てられてて、歩行者が通れる幅はわずか30cm程度のトンネルもあった。
長くて狭い車の往来の多いトンネルを走る時ほど怖いものはない。トンネルの中は暗く、中を進めば進むほど暗さは増す。粉塵で空気も最悪、壁は真っ黒、逃げ場の無い暗闇道がいつまで続くのか不安のまま、自転車を漕ぐことに集中してただ走るだけ。
車道と歩道が隔てられていないトンネルでは、それにプラスして注意すべきことがあった。
走る後ろから、車が近づく音と光を感じて、「どうか、まともな自動車、運転手であってくれ」と願い、自転車が少しでも傾走しないように集中する。轟音と共に車が横を通過すると、「無事だった」と安心し、また次来る車に注意する。
常にビクビク・ひやひやしながらながら走った。
国や県の道路整備政策はどういう具合に計画し進められているのか考えた事も無いが、人や自転車がそこを通る可能性があるって事をイメージ出来ない幹線道路やトンネルは沢山あった。車を高速で通すためだけに造っている、とさえ感じた。
その道路の側には人は住んでいない、あるとしても駐車場を備えた全国規模のドライブインのチェーン店や、大型商業施設だけ。地元の小さな商店はもう何年も前からシャッターが下りている様子。
そんな風景を見ながら走っていて、あ、これが車社会か!と、今更ながら思った。
続きの番外編は>>お遍路を自転車で・・・37
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