papalion - 航海日誌

東京で活動するライブバンド papalion(パパライオン)のブログです。

お遍路を自転車で・・・41(1日目5)

2008年02月05日 | お遍路を自転車で・・・
お遍路一覧(廻った順)ページはこちらから >>> ①徳島~高知編 ②高知~愛媛編

2006年の秋、自転車でお遍路四国八十八ヶ寺を廻った話の続き。

お遍路を始めて1日目、写真は吉野川の夕暮れ。

7番十楽寺を出て、8番熊谷寺へ。
この間の距離は4km程度だったが、途中で坂道もあり、1日走り続けた疲労も出始め、思うようなペースで走れなかった。

秋の日ざしは15時を過ぎるとあっという間に風景が変る。
日の陰りに影響され、体力以外にだんだん心の余裕も無くなって、自分の体力でこの後お遍路を続けられるか不安になった。

8番熊谷寺についた頃は、既にお寺がすっぽり日陰に入っていた。
熊谷寺は山の斜面にあり、山門をくぐってから本堂までの階段が結構長い。

駐車場には既に観光バスも無く自動車も少なかった。
自転車とザックを駐車場に置いて、その長い階段を上り参拝した。

ちょうど太子堂で般若心境を唱えていた時、夫婦のお遍路さんもお経を唱えていた。
僕は先に唱え終わり、急いで納経所へ行き、ご朱印を貰い、次の9番法輪寺に向かった。

既に16時過ぎ。

9番法輪寺までは2kmぐらいか、下りだったので15分くらいで辿り着いた。

もう参拝客もほとんどいなかったが、先ほどの熊谷寺で一緒にお経を唱えたお遍路夫婦もちょうどお寺にいた。
挨拶をして納経所でご朱印を貰う。
ついでにお坊さんに次の10番切幡寺に自転車で行って間に合うか聞いてみたら、ちょっと厳しいのではと言われた。

山門を出て自転車に乗った時点でもう16時半を過ぎていた(お寺は17時まで)。
次のお寺を諦めて、今日予約のホテルがある鴨島に向かった。
と、白いオープンカーが前を横切った。
田んぼ道に似合わない車。乗っているのは、先ほどのお遍路夫婦だった。
白装束の二人がサングラスして風をなびかせてる。
見た目は変だが、何かの供養だろうかと想像した。

9番法輪寺とその山門


吉野川を渡って、鴨島の市街に入った頃は、もう日も暮れかけ、夜の域に入ろうとしていた。

地図も見づらい。

道もよくわからないまま、市街地を走っているうちに鴨島駅前に着き、その裏手にあるホテルにようやく着いた。

はー疲れた。
お遍路初日、色々不安だったけど、とりあえず無事に休める場所を得て、とにかく安心した。

ホテルに荷物を置き、晩ご飯を食べに町へ出た。

駅の南側の路地を入った所に食堂があり、親子丼を食べた。

ホテルに戻る途中で、駅前のキヨスクのような売店で夜食を買っていたら、レジのおばちゃんに、「あなたお遍路さん?」と声を掛けられた。
「ハイ。」と答えると、
おばちゃんが「これお接待だから、持っていきなさい」とビックサイズの焼そばパンと新聞を清算済みのレジ袋に一緒に入れてくれた。

初めてのお接待。
言いようもなくうれしかった!



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お遍路を自転車で・・・40(1日目4)

2008年02月05日 | お遍路を自転車で・・・
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2006年の秋、自転車でお遍路四国八十八ヶ寺を廻った話の続き。

お遍路を始めて1日目、写真は5番寺地蔵寺。

3番金泉寺の参拝を済ませ、お昼を食べて、まだお昼の日差しが照らす中、4番大日寺へ向かった。

4番大日寺へは、多少距離があった。
町を通り過ぎ、高速の下をくぐり、小川を越え、穏やかな昼下がり、コスモス畑を横目に田舎道をひたすら走った。

朝は徳島市街、幹線道路と車の横をせわしなく走ったが、この辺りは田舎の空気、植物の香りで包まれる中を走った。
田舎道は気持ちよかった。

4番大日寺は1.3km程の緩やかな坂道を上ったところにあった。
初めてのお遍路坂道、体力を使った。
汗もとめどなく出た。
後から考えるとたいした坂道でもないが、はじめての上り坂で苦労した。

坂道を上りきり、かなり爽快感を感じて大日寺を参拝。
意外にも参拝客が沢山いた。

納経所(ご朱印を書いて頂く場所)では、お遍路バスの添乗員さんが、忙しく働いてた。
添乗員さんは、通常の案内などの仕事以外に、お遍路さん達の納経帳や白衣、納経軸、御影帳を一式預かって、各お寺でその預かり物全部に、印やご朱印をお寺に押して貰う仕事がある。
観光バスがお寺の駐車場に何台も停まっている場合、納経所はてんてこ舞いの状況になる。


お寺のお坊さんは、納経帳に次から次へご朱印を筆で書いてゆき、別のお坊さんは直径15cmくらいのはんこを白衣や納経軸に次から次へ押す。
添乗員さんは出来上がった白衣や納経軸にドライヤーを掛けて乾かす。
その後ろでは、別の旅行会社の添乗員さんが、大荷物(納経帳や白衣等)を抱えて、時計を見ながら、まだかまだかと待っていたり、全部出来たかどうか確認してたり。

この後も納経所ではそんな光景をよく目にした。

この大日寺では、その忙しい中で、「個別の人は言って下さいね。すぐに書きますから」とお坊さんに言われ、次を待ってる添乗員さんを出し抜いて記帳してもらった。

遍路ツアー、お遍路さん達はのんびりとバス旅行を楽しんでいるけど、添乗員さんはスケジュール合わせのため必死。ん?なんか変かじゃないか?


参拝後、少し休憩した。

さあ次、5番地蔵寺。

大日寺から続く坂を下りきったところにあるはず。
既に2時近く、急がなければ!と自転車に乗った。

5番地蔵寺は坂道を下りきったところに有る。

自転車で一気に下り、10分くらいで到着。

5番地蔵寺でも、先ほどの観光バス軍団が多数来ており、急いで参拝して、われ先にと納経所でご朱印を貰った。
だらだら待ってると、いつまでたってもご朱印を書いてもらえないから。

6番安楽寺。
少し日が傾いてきた。

町から離れて、少しずつ田んぼや畑が目立ってきた。
お寺はまだ参拝客で賑わっており、先ほどの観光バス軍団も半分くらい到着していた。
まだ作法もぎこちない感じで参拝し、ご朱印を貰う。
次の十楽寺は6番安楽寺と1kmと離れていない場所にある。急いで向かった。

7番十楽寺は一部改装中ではあったが、朱塗りの立派な山門を見て、お寺が潤ってる感じがした。
参拝を済ませご朱印を貰い次へ向かう。

その日は、なんとしても10番切幡寺まで廻りたかった。その後のスケジュールのため。
でも、時間的に無理かもしれない、と思い始めた。

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