お遍路を始めて4日目、写真は20番鶴林寺本堂。
鶴林寺の山に上りはじめて1時間ほどが過ぎ、もう足も痛いし疲労もピーク、「もう無理だろう!」と何回目かわからないほど弱音が胸を叩いてた時に、上から降りてくる芭蕉の里一行の観光バスが見えた。
またまた皆さんでバスの窓越しに大きく手を振ってくれた。不思議と頭がスーッとなり、再び踏ん張る気力を得た。ただ、ここで芭蕉の里一行に出会ったのが最後となった。
それから10分ほど自転車を押して、ようやく20番鶴林寺に辿り着いた。
20番鶴林寺の本堂の前には二羽の鶴が向かい合っている、神社の狛犬のように。あー、だから鶴林寺ね、と理解しながら参拝した。
20番鶴林寺を参拝して、山を下りはじめた。途中の二股分岐で、下り坂の途中、21番太龍寺方面に折れた。
鶴林寺の北側の道(上りで使った道)は、道も細く林に囲まれてて殺風景だったが、南側の道(下りで使った道)は、そこそこ綺麗な舗装道で見通しがよく、ちょっと大げさだけど空から落ちるような感じで駆け下りた。
山から地上に降りてから、21番太龍寺目指して走っていた、が、かなり疲れていた。道は那賀川沿いの上り道で、それほど傾斜はない。午後の一番気分が好い時間帯のはずだが・・・疲労が気分まで不愉快にさせる。昼ご飯を食べてないのが原因だ。
鶴林寺の山道を上る前にお店はいくつかあって、そこで何か買うか食っとけば良かった。ミスだ、失敗だ、腹減った、道の駅はまだか!等と思いながら、何にもない川沿いの道を走った。
だらだら走っているうちに、21番太龍寺の下、太龍寺ロープウェイがある道の駅「鷲の里」にようやく到着。観光バスの中に芭蕉の里一行様のバスも見えたが、誰もいなかった。恐らく、今太龍寺を参拝しているのだろう。
既に14時半、ロープウェイを使って21番太龍寺に行ってもいいが、今行くと今日の宿泊予定地、わじきライン林間キャンプ場に着くのが夜になってしまう。山間部の真っ暗闇の夜道は避けたい。しかもお金が少なくなっていたので銀行に行きたい。考えた結果、太龍寺はキャンセル、昼飯→銀行→キャンプ場の行程と決めた。
道の駅「鷲の里」で、太龍寺ロープウェイの時刻表を調べて、昼飯を食った後、銀行の場所を調べるために道の駅内をうろうろしてたら、お遍路さんに声を掛けられた。
うきうきしている60代くらいの男性お遍路さん。「今年は下見でバスツアーだけど、来年、定年してから歩きお遍路をするんだよ」「自転車だとどんな感じ?」と。体力使いますよ、とか色々答えた。「へぇー、ほうほぅ・・・」と参考になったかどうかわからないけどうなずいてくれた。こういうお遍路さんもいるんだと思ったし、定年お遍路さんはこれから増え続けるだろうなとも思った。
銀行の場所は、ロープウェイのチケット売り場の人が、近くの町のキャッシュコーナーの場所を観光案内の地図にわざわざ書き足して渡してくれた。徳島の人はお遍路さんに親切だ。
地図を見ながら、キャッシュコーナに行き、続いてわじきライン林間キャンプ場を目指した。途中で見かけた橋の欄干は鷲の里らしく、鷲。
40分ぐらい走って、キャンプ場に到着。まだ17時前だが夕日が落ちかけていた。
続きは>>お遍路を自転車で・・・17
>>papalionホームページ