編集者、著述家の松岡正剛(まつおか・せいごう)氏が8月12日、肺炎のため都内の病院で死去しました。
情報や文化を独自の視点で組み合わせる「編集工学」を提唱し、日本文化を幅広く論じたお方。
「知の巨人」と呼ばれ、人文・芸術・科学・宗教にいたるまで、圧倒的な存在感と深い洞察で己の思考過程を発信し続けた人です。
なんとなーく心のどっか片隅に、たえず常駐されておった方なのですけれど、思ったより氏の著書をほとんど読んでいないことに気づいて愕然としております。
ようやくkindleの積み本してあったやつ
を見つけてかろうじて安堵。
こりゃあ「情報の歴史」とか「遊学Ⅰ・Ⅱ」も手を出さなきゃただのニワカ本読みだな・・・もっと学んでいかねば、自戒、自戒。
私が彼の存在を知ったのは、2000年に突如出現した伝説の書評サイト
『松岡正剛の千夜千冊』
というのがあったのですよ。それがきっかけ。
この頃Webで本とか調べ物をしているとけっこうな確率で千夜千冊に行きつくのですけれど、そこからついつい追読したり思い出し読みしてみたり
「彼は何者なんだ?」「どうやってこんなたくさんの情報量を網羅しているのか?」
と熱に浮かされたようにドハマりしてすっかり彼のファンになってしまいました。
かなりの愛煙家でもはやパーソナリティーの域になるまでの量だったそうなのですが、それ以前に胃がん手術で全摘までしているのに無茶していたみたいで、今回の訃報に接し一抹の寂しさを感じつつも、本人の自由意志ならばそっとしておこうと思いました。
謹んでご冥福をお祈りします。
当ブログでもよく思い出してみたら参照リンクしてあったみたいで、
細工は流々、言葉を題材にしたエンターテイメント作品[第2弾] - P突堤2
でわずかばかり引き合いに出していますので、千夜千冊のほう、今は混雑してつながりにくいみたいですが落ち着いたらもう一度読みふけっていきたいと思います。
読みかけだった本も直ちに通読して、しっかりと自分の糧にしていくぞ!
松岡 正剛『日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く』
それにしても日本はまた巨人を失ってしまったなぁ……。
暑さはまだまだ続きそうですが、みなさまどうぞ熱中症には気をつけて水分補給しっかりとってくださいね。
それでは、また。