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「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

小泉進次郎さんが次期総裁になったら、映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」を観ます。

2024-09-14 | 番外編の番外編

小泉進次郎さんは過去に「国民は国に甘えすぎている。何かあった場合、まずは自助、次が共助、最後が公助だ」と、菅義偉と同じことを言っています。
「甘えすぎている」っていうのは余計じゃないですかね?
助け方に順番が必要な訳がない。
同時に連携しながら助けるっていう発想はないのでしょうか?
弱者はアンテナが低いから、それこそ個人だと埋没してしまっていて、それを掬い取る意識を放棄してしまうと何のために国家があるのだと嘆きたくもなります。
うっすらとですが庶民感覚の欠如を感じますね。

そんなニッポンの"庶民"ですが、近年になって水面下でほころびを感じさせるような事態が相次いでやり玉に挙がっています。
階層間対立です。
とある女性起業家の方が格差解消のために学歴よりも経験重視にすべきと主張しました。
家が恵まれていて海外留学経験豊富だということを無邪気に誇っているようですけれど、これが一部のネット民からは総スカン。
経験こそ金がないと無理。体験格差という言葉さえ生まれている。
アメリカでは資産家の子弟がキャリアアピールのために海外ボランティア経験を金で買っている
…というなんだかいやだなーと嫌悪感を覚えるような現状があります。
スタートラインはみんな同じだと思っていた――それはもう過去の話なのです。

これは小泉氏へのあてつけやひがみで持ち出したのではありません。
生まれや育ちで将来のかなりの部分が決まってしまう、という傾向が強まってきており戦後以前の封建的社会に逆戻りしているという識者の指摘です。
社会の10%から20%を占める上層を見ると、親と子の継承性が強まり、戦前以上に「努力してもしかたない」=「閉じた社会」になりつつあるというのである(抜粋)。
そんな潮流があるのです。
このトピックについては、拙ブログの過去記事

レトリックの陰謀論 - P突堤2

にて詳しく考察していますのでご興味のあるお方はご一読ください。
とにもかくにも押し止められない流れがもう既成事実として定着してしまっている。事態は非対称なのです。
小泉さん、これは悪い傾向です。何か手を打たなければなりませんよ。
このままでは世襲優遇天国、二世三世四世えこひいき社会が到来してしまいます。
二世という本人にはどうすることもできない属性をあげつらうのはみっともないと言われそうですがそれでもメゲません。
私は属性主義者ではなくて振幅主義者なのですから、こういった社会のベクトルをみてフェイズが移行しているという兆候を見たのなら、
それを是正する反対向きのベクトルのシグナルを出すことは当然のことです。

そんな指摘をよそに
メディアや街頭でさわやかに弁舌する小泉氏なのですが
父親のやった仕事に対して、情緒的やエピソード的なものではなくて、純粋に政策議論で総括するといった場面を今の今まで一度たりとも見たことも聞いたこともありません。
インタビューの相手が、亀井静香氏だったとして、何と答えますか?
(小泉純一郎氏は亀井静香氏に、応援してもらう代わりに言うことを聞くと言っておいて、選挙後、政策協定は全て小泉が一方的に反故にした)

「小泉・竹中路線の新自由主義的政策は明らかに行き過ぎでした」
「米も満足に手に入らない現状で米百俵の精神などとても言えそうにありません」
「トリクルダウンは嘘っぱちでした」
「派遣や非正規労働者を増やして大企業にたっぷり優遇する一方、労働雇用環境を疲弊させて若者が結婚できない社会にしてしまった」
「昭和60年報告(労働者性の判断基準)の悪しき見解をここまで温存し続けていてすいませんでした」
「日本の保険市場をアメリカに売り渡してごめんなさい」
「でも人事は巧みでうまかったと思います」

…何と答えるのでしょうか?マスコミやジャーナリストの方はもっと頑張ってください。


ここで新自由主義的政策についてネットで見つけた有用な記事があります。よそ様のnoteの記事なのですが広くシェアしたいのでリンクを貼り付けます。

ゾンビ企業は本当に非効率なのか?|shinshinohara

ゾンビ企業っていう言葉、前から気になっていたんです。失礼な言葉ですよね。

それとは別にXでこんなポストもありつつ・・・



(私見)>実は新自由主義を画策している人たちは、日本にイノベーションを起こされてしまうと都合の悪い人たちなのでしょうか?
こういった一見高みに立ったところから俯瞰しているように見せかける世界観は、民草の事など微塵も考慮しないよこしまな帝王学だと思います。
必至に生き抜いてきた人たちを、どうしてゾンビだと言えるのか?言葉の端々から、そういった醜悪なビジョンを持っていると自ら告白しているかのようです。
あまりにも近視眼的過ぎます。私は社会成員の粒度の見立てが悪いと思います。
新自由主義の人はそういった苛烈な粒度のほうをお好みでしょうが、熱帯の生物圏が極地近くの生物圏と比べて生物多様性が豊かなように
芳醇な社会背景のところにはそういった皆が一切小粒の世界観と違ってもっと豊かな粒度の生物圏が形成されている、と捉えることはできないでしょうか?

先ほど紹介したnoteの記事ですが、
「ケインジアンは政府を食い物にする人たち(レントシーカー)を増やすというご批判ですが、新自由主義は「労働者を食い物にする」ことと比較する必要があります。」
という指摘は正に的を得ていて、このブログの読者の方も、検索その他で飛んできた方も明晰な文章ですからぜひ読んで見てみてください。


ところで小泉進次郎さんのほう、もっとしっかりしてください。
メガソーラー再エネ議連:
小泉環境大臣「2030年までに日本中の公共施設やビル、住宅の屋根に置けるだけパネルを置いていきたい」なんて威勢のいいことを言っていますが
再エネ議連なんて利権ベッタリで五島列島もメガソーラーに覆い尽くされてしまうよ。
貴重な自然の宝庫である釧路湿原を再エネで破壊:
・・・環境大臣が自然破壊してなにやってんの!パネルの残骸ほったらかし…
せこい小遣い稼ぎに精を出すのではなくて、もっと庶民の暮らしのことをまっすぐな危機感で手当てしてください。
取り巻きが悪いんじゃないですか。亀井さんの時みたいに、また保守派をパージしてしまうんじゃないですか?
そんなことで横丁の蕎麦屋を守れますか?

ところで
優しさは人間が先天的に持っていないから、訓練が必要なのだ
っていう名言があったと思うのですが、元ネタはアメリカの心理学者バーバラ・デ・アンジェリスさんの言葉なのだそうです。
彼女は多くの恋愛や人間関係に関する著書を持ち、優しさや愛についての洞察を提供しています。

というわけで、小泉サンが当選してしまったら、いよいよ冷たい社会になってしまう前に優しさの訓練をするために
『わたしは、ダニエル・ブレイク』を不本意ながら観たいと思います。
内容的に重くて今までちょっと敬遠していた映画だったので…。
イギリスのニューカッスルを舞台に、役人の官僚主義が市井の人々を苦しめる様子を描いた映画です。
名匠ケン・ローチ監督はこの作品で第69回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞しました。
ケン・ローチ監督も亀井静香氏ともどもご健在です。
ちょっと、覚悟がいるな、と思います。
では。


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