しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

変わらない

2015-03-31 23:13:47 | 日記
6日間の展示会が終わった。
正直、とっても長かった。

3人がそれぞれ仕事をしながら展示会をやるのは、
本当に大変だった。
私以外の2人は会社員だからなかなか休めず、
平日は春休み中で休みが取りやすい私が在廊している日が多かった。
表参道の街は賑やかだけど、
だからってたくさん人が来る訳ではない。
人を呼ぶことの大変さも知った。

売り上げは39800円。頑張ったと思う。
得たものはお金だけでなく、
自分たちの作ったものがわずかだけどもお金になるという自信と手応え。
新しい体験で、自分の世界が広がった。
ワクワクする体験だった。

次は7月末、下北沢で。
売れ筋はピンブローチやペンダント、
オーナメントだったから、そういうのを作ってみよう。
同じギャラリーでも来年夏、また展示会を予定している。
今度はガラスの時計やランプなどにも挑戦するつもりだ。



最終日の今日は18時までだったけど、17時半過ぎて友達2人が来てくれた。
今回、自分の勤務校の同僚には忙しい中で申し訳なくて全く知らせなかったけど、
別の学校で美術科教員をしている友達には知らせておいた。
旅行仲間で、一緒にいろいろなところへ行った。

そのうちの1人は、今日で横浜の美術科教員を退職した。
といっても退職の年齢ではない。まだ30代前半だ。
ギャラリーにいるときだと、
他のお客さんもいて話し辛い感じだったので、
撤収後、3人でお茶することにした。


彼女は、大阪のお寺で2年間修行を行うことにしたのだった。
出家するという大決断に、最初は本当にびっくりした。
しかも休職ではなく、
今まですごく頑張ってきた教員を完全に辞めてしまうとは。
研究会で私たち3人はいつも熱心だった。


修行中の2年間は、外部との接触が基本的に禁じられていて、
特別な用事以外では外へは出られない。
携帯電話も基本的に禁止。
携帯は解約してしまうかもしれないらしい。


ただ、私たちが会いに行ったり、
手紙を書いたりするのはいいらしいから、
お寺の住所を教えてもらった。


本人は飄々としていた。望みが叶ったんだなと思った。

2年後には帰ってくること、
そうしたらグループ展を3人でやろうということ。
それだけ約束し、帰っていった。
彼女は版画をやる人だ。

尼となった彼女は、2年後、いったいどんな作品を作るのだろう。
その変化が楽しみでもある。
でも、変化していく人をただ見送るのは、何かとてもさびしいものだ。



今日はとてもいい天気だった。
私の住む街はわりに田舎で暗く、
帰り道、空を見上げると星がいくつも見えた。
これから私はどうなるんだろう。
もう一人の友達も、
話を聞いていると仕事に対する見方が変わってきているようだった。



『変わらないものなど、ない』。

別れは、物理的なものだけじゃない。
みんながそれぞれ心に求める違う道を進み始め、
一人で行く心細さを感じた。
変わらないものは何だろう。
ぼんやりと考えてみた。
一人になることが怖い自分。


まだまだ底冷えのする、春。




























続きは来世で!

2015-03-31 00:48:20 | 日記
2日ぶりの出勤。もうすぐ新年度。
2日ぶりなのに、学校久しぶりって感じがした。
部活の子たちとも、ずっと会ってないような気持ちに。
学校、もう私の「ホーム」なんだなって思った。

旧クラスの片付けやらなんやら、
明日また休むからいろいろ一日でやろうとするとなかなか終わらず、
今日は間に合わず、バレエを休むことにした。
うーん・・継続は力なり、なのに!!!
振替してくれることになったから良かった。


帰ってきて、DVDで『SPIRIT』をみた。
ジェット・リーが実在の武術家・フォ・ユァンジア(霍元甲)を演じている。
ただし映画の内容は史実とはかなり異なるらしい。
以下がストーリー。Wikipediaから抜粋。


清代末期。
名門武家に生まれたフォ・ユァンジア(霍元甲)は、
父・霍恩第から病弱だと言う理由で、武術を教われなかった。
だが、兄や他の弟子たちの練習をこっそりと盗み見、
親友のジンスンの助けも借りながら、独学で習得して行った。
やがて成長し、大人になったユァンジアは、連戦連勝。
天津では彼に敵う者はいなくなっていた。
親友のジンスンすら止められない傲慢さから恨みを買い、
復讐のために母親と娘を趙一門に殺されてしまう。

生きる意義を見失い、川へ身を投げたユァンジアは、
山奥の村へと流れ着く。
流れ着いた先には、盲目の娘ユエツーと孫おばさんなどの純粋無垢な農民たちがいた。
名を偽り、村民たちと生活していくうちに、次第に生きる希望がわいてきた。
数年ぶりに戻った我が家は何も変わっていなかった。
親友のジンスンが自分の家財道具を売り払ってでも、そのままにしておいてくれたのだ。
しかし、中国は大きな脅威にさらされていた。
西洋の力持ちが「東アジアの腰抜けどもをやっつけてやる」と息巻いていた。
この力持ち・オブライアンとの対決で勝利したユァンジアは1910年6月1日、
上海精武体操学校(上海精武体育会の前身)を設立する。
これに危機を抱いた日本人の三田らが、異種格闘技戦を企てる。
1910年9月14日、異種格闘技戦が始まった――。




ジェット・リーのアクション、ここに極まれり。力強く美しい。
スピードや跳躍力がものすごいことになっている。
それにしても中村獅童さんがおいしい役だな・・・・
サムライ精神の日本人役。なかなかいいです。

スピリット 日本版予告編



アクションは魅入ってしまうほどのハイ・クオリティー。
もっと良いのは、ジェットのとっても繊細な演技。

強いけど、鼻持ちならない傲慢さがシュンシュン滲み出てた前半部から、
恨みを買って母子を殺されて何もかもに絶望した中盤部からの魂の抜けたような空虚な表情、
そして農村で暮らしていくうちに優しさや自然に心癒されていくときの様子。
そして格闘シーンでの、この凛とした表情。
思わずスクリーンショット。ジェットが美しい。
でもものすごく動きが速いからどうしてもぶれるよ!



豊かで芯のある演技をする。昨日の『ハード・ブラッド』とは全く違う。
人生経験を経た深みを感じた。




マーシャル・アーツは素晴らしい。
人に勝つのではなく、自分に打ち克つためのものだ。
自分の弱い心に。しかも、力で、じゃないところがいい。



昔、実は少しやってたけど、やめてしまったのよね・・・・。
だからこんなに魅力を感じるのかも。

中学や高校時代、運動部で随分としごかれていたわりには、
ご飯が食べられなくなったり眠れなくなったりと、
精神的な弱さでものすごく苦しんだ。
気が強いわりにはもろい、めんどくさいやつだった。


そんなふうに昔から人一倍、弱いことを自覚してたので、
少しでも鍛えようと思って始めたことだったけど、
ある日、武道場に行くのが突然怖くなった。
なんでか、牢獄に閉じ込められたような気持ちになったのだ。
先生をはじめ、みんなとても優しかったのに。
何がそんなに怖かったのか、しばらくして辞めてしまった。



先生は「弱い人が強くなったときが最強なんだよ。」と、
私をよく励ましてくださっていた。
武術の達人は、人の心までお見通しのようだった。




たぶん、武術が強いということは、
心が波立っていないということなんだと思う。
よく磨かれた鏡のようになるのだろう。
だから、相手のことがよく心に映るのだろう。


後悔している。私は今もきっと曇った鏡のままの心だ。
でももう今は、やっていることをしっかりと継続することが大切だ。
身体を動かしながら考えること自体はかなり性にあっているので、
バレエの方を辛いと思う時も挫折しないでやってこうと思った。
武術は来世で!!
(『続きはWebで!』に似てるね・・・どうでもいいや。)



ジェット・リーをみてると、
美しくピカピカに磨き上げられた心の持ち主なんだと思う。
そういう風に私もなりたい!!

ジェット・リー、カッコいい!も、もちろんそうなんだけど、
どちらかっていうと『武術っていいな!!』と思わず言ってしまう映画。
アジアの人間なら特に。心熱くなる。


もちろん、普通にジェットがカッコいいのも、いい! 
はい、そこはそこで結構大事よ!