しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

星々の距離

2013-11-22 23:52:18 | 日記
昨日の夜 PM7:00過ぎ、職員室。

中間テストが終わり、遅くまで残って採点作業をしている先生方。
私もその一人で、3年生から急いで採点を始めていた。
3年進路の成績は東京・神奈川の学校では12月初旬には出ていなくては入試に対応できない。
締め切りは来週に設定されているから大変だ。

そんな中、焦りつつ仕事をしていたら、
向かいに座っている先生の様子がなんだかおかしい。
お腹を抱えてうんうん唸っている。

「どうしたの?」と声をかけると、
「腹が痛いっす・・・。でもたぶん風邪とか、そんなんだから大丈夫だと思います・・。」
というのだけど、顔色がおかしい。

聞けば昨日、トイレにいったら出血してたというので、
それってとにかく病院へ!!!!と他の先生と言ったものの、
本人は、「いや、採点あるし、ちょっとしたら治ると思うから・・・。」
と、半分、机に顔をくっつけたような状態で採点を続けていた。

「病院、嫌いっす・・・」とか言ってるので、子どもじゃないんだから!!!
と、みんなで言っても、大丈夫っす、を繰り返すばかりだった。
その後、私はその先生よりも先に退勤した。


で、今朝出勤したら、いつも私より早いはずのその先生はまだ来ていなかった。
風邪ひきで今日は休むのかな・・・・と思っていたら、
なんと、
「腸が破れている部分がある。絶対安静です!!」と、病院のお医者さんに言われたとのこと。
既に一人、調子の悪い先生もいるので、責任を感じたその先生は、
「絶対、行ってはいけないのですか?ダメですか?」と、
しつこくお医者さんに食い下がったらしく、
「君は人の話が聞けないのか!!!」とこっぴどく怒られたとのこと・・・。
原因がわからず、ストレスではないかと言われたらしい。
うわあ・・・・・。


うちの学年は担任6名、副担任3名、個別支援担当の先生1名。
この中で、胆石で調子が悪くて今日は休んでいた先生1名に、この先生が1名休んだ。
今日は6時間目、12月にある福祉体験学習の事前学習がある日。
担任2人不在で、人が足りない状態になってしまった。


ちなみに他学年でも、各学年に1名ずつ、担任で入院している方がいて、
先日、救急車で運ばれた別の胆石の先生が1名、という状況だ。
かろうじて出勤している先生方の中にも、体力的にも精神的にも限界を迎えつつある人もいる。
病人、多過ぎるでしょ。



しかも今日は、生徒に怪我が多発した。
全く別の時間に、別の場面で起こったものだけど、
同じ日に、しかも先生の人数が足りないときなので、
本当に大変な状況になった。



まずは1時間目の家庭科のリンゴの皮むきのテスト中に、
うちのクラスの子が左手を大きく切って4針縫う怪我。
そしてその後の休み時間に、他クラスの女子が廊下を走ってきた男子とぶつかって捻挫。
帰り学活前、他クラスでふざけていた男子生徒2人のうち1人が、
床に強く顔をぶつけ、前歯の神経がダメになるという大怪我。

私はオール授業と福祉体験事前学習、その後、区の巡回展の作品の掲示などで、
ほとんど職員室にいなかったから、後でいろいろ聞いて驚いた。
自分のクラスの生徒のことも、4時間目が終わって、
4針縫って養護の先生と学校に戻ってきたときにようやく知ったくらいだった。


こんなに学年の生徒が同時多発的に怪我することなんて初めてで、
しかも学年職員があまりにも少なかったので、
養護の先生や事務方の職員さんにまで多大なご迷惑をかけてしまった。



忙し過ぎる。


これが全ての元凶だと、みんなわかっている。
こんな忙しいときに、何故、運営協議会や小中連携親睦会的なことを入れるのか。
授業の準備も大変なのに、放課後もがっちりと拘束されている。
病人が増えてくるのも当然だ。

私も、18クラス分もテストがあるのに採点する時間はいつも夜、
終わらないときは夜中の2時くらいまでやって、朝5時半すぎには起きる。
事務時間が全くないから、生活時間を削って行くしかない。
最近は、寒いってこともあり、なかなか朝起きられない。




昨日、保護者がいる前で、20代半ばの若い先生と管理職が激論になった。
どうして現実を見ないのか、夢物語のようなことばかり言って、
現場の職員を苦しめるのか、というのがその先生の趣旨だった。


その先生の言うことももっともだ。
こんなに病人の出る現場は、おかしい。
しかし、管理職が夢みている「学校」の姿にも共感できるところはある。
どちらも一歩も引かず、そして相手の意見に共感しないから平行線で話が終わった。
前提が異なるのだから、議論が成り立たない。
苦しくても夢を持って頑張ろう!という管理職と、
職員がいいコンディションであってこそ、良い仕事ができる、という先生。


なんだろう、このわかりあえない感じ。


今日はラストまで残っていた。
1学年の職員は怪我の対応で遅くまで学校に待機し、採点作業をしていた。
うちのクラスは、授業中の本人の不注意での怪我なので大変ではなかったけど、
子ども同士のふざけで怪我の場合、保護者同士でも話し合いなどが必要となるから大変だ。

幸い、今回の怪我に関わった生徒の保護者の方々は寛大で、
相手をひどく責めることもなく、円満に収まった。



今日は天気が良かったので、帰り際、星が綺麗に見えた。
月は大きく、月明かりも眩しいのだけど、星はよく見えた。
彗星らしきものがいるかな?と探してみたけど、もちろんよくわからない。

小さい頃は、こうやって、星を眺めるのが好きだった。
星座の本と空を照らし合わせ、あれは◎◎座!とか思うのが楽しかった。
同時に、広過ぎる空は怖かった。田舎の空は広大すぎて、星が見え過ぎた。
暗い夜、果てのないところに身をおくのが急に恐ろしくなり、
急いで屋根のあるところへ駆け込んだ。夜空は憧れだけど、怖い。




全然、距離もある場所も異なる星々が星座を構成して、
まるで一体のものとして扱われていることも、なんだか変な気持ちになる。
私たちもまるで、星座みたいだと思う。



互いのことをよくわからないまま、一つのものとして扱われる。
互いの距離は、本当は遠いのだ。


わかり合うって難しい、まるで何億光年も離れている者同士みたいじゃん、
って思った。





































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