「・・・ん?あれは・・・」
館山某所の駐車スペースで、闇の中でルームランプの付いている車を発見、桜の園さんの車と解り横に止める。
「いや~、雷雨になっちゃいましたね。」
「ん~む・・・そうなんよ。・・・夕方一時入れ食いだったけど、食わなくなったし・・・この雨だし・・・お腹は空くし・・・んで、休憩中なんよ。」
「・・・とりあえず、雨待ちですな。」
車に戻り、時々「カッ!」っと明るくなる空を仰いで仮眠。
40分ほどしてルーフを打つ雨音が大分収まってきた22時頃・・・
「へへへ・・・晴れ男ですね~」
・・・と、ロコパパさんも合流し3人で開始。
月は雲に隠れ、風は背後からの微風、凪ぎすぎることと潮が効いていないことを除けば、条件的には悪くないはず・・・・なのにアタリが無い。
最初の鈍いアタリはハタンポ・・・
そして潮が緩いときの定番ネンブツダイ・・・
ようやく竿に手ごたえを与えてくれたのは、20cmほどのムツ。
「・・・おかしいなぁ・・・、ポイントも悪くないのになぁ・・・」
あまりのアタリの無さに、眠気が差してくる。
更に追い討ちを掛けるのは、断続的に来る小雨・・・
雨具を着たり脱いだり・・・それでも、1時間に1度程度だがはぐれもののアジが来る。
日付が変わり、もともとイカ狙いの時間調整で来ていたロコパパさんが無念の撤収。
その後もあくびをかみ殺しながらの持久戦が続く・・・
午前3時、久々のアタリ!桜の園さんとほぼ同時に来た!
直後に移動したロコパパさんから電話、どうやら別の場所に入った、もりちゃんとKPさんが記録的な爆釣を体験中とのこと!
「釣り場の選択を誤ったかなぁ・・・」
・・・と電話を切って夜空を見上げる・・・
「・・・おおっ!星が出ている!」
雲が切れて、月が西の海に沈む幻想的な風景に見とれていたとき・・・
・・・爆発が始まった!
「おっ・・・ようやく群れが回ってきましたね!」
投入して、すぐに反応があり、ほぼ1投1尾のペース!
更にコマセに狂わせるために、桜の園さんと交互に同じポイントを叩く!
投入後、軽く誘うと・・・スパッ!・・・LEDが消しこみ、バラララッ!・・・とラインが出る!
今夜は30cm弱が多いせいか、ラインの出方に勢いがあって気持ちがいい!
「いや~、誘った手前、あのまま朝になったらどうしようかと思ったよ。ホッホッホッ!」
残り時間は少ない、とにかく一投一投を大事にいこうと思っていたが、やはりどこかに逸る気持ちがあったのか、25尾を数えた午前5時前の投入時・・・
バラララッ・・ズリュッ・・・ズパシッ!・・・・・
「えっ?・・・飛んだ?・・・嘘?・・・ガァァ~~~ンッ・・・」
虚しく中を舞うカゴウキ・・・頼りなく空転するリール・・・・
既に東の空は明るくなり、残り時間はほぼ無い。
「この調子なら、明るくなっても食うよ。」
桜の園さんに励まされて、車に仕掛けを取りに行き再開しようとしたとき、ライントラブルの原因が判明!
遠投した後、ラインテンションが甘くなっていたところが、ゴップして出たため、遠投EVの元ガイドに引っかかり、力糸の継ぎ目から切れた・・・というのが顛末だが、実は道糸に2箇所ほど小さな結びこぶが出来ていたため、ここが投入時の初速でのライン放出時に不安定な動きを与えていたようだ。
これは、現場修復は不可能、ライン交換しかないと、終了宣言。
いずれにしても、既に午前6時近くなっており、しかも風向きが変わり正面からの強風となったので、桜の園さんも終了。
ONとOFFのメリハリの効いた釣りになった。
帰りに、イカ狙いで内房に移動したロコパパさんに合流、ここで潮待ち小屋でおなじみのかめやまこさんに遭遇、ロコパパさんはどんどん交流の幅を広げている。
一緒に見よう見まねで1時間ほどエギを投げてみたものの、時既に遅し・・・か、釣れたのは海草のみ・・・
ここで、お二人と別れてもうひとつの目的の富津アイナメ調査に向かった。
富津着10時、ここも潮が下げてしまって期待薄となってしまった上に、実績ポイントには家族連れやルアーマンが陣取り、釣りにならず。
それでも2時間ほど探って見たが、様子見程度になってしまった。
釣りにはジアイ(時合い)という言葉がある。
魚が回遊してくる、活性が上がる、要するに釣れる確率が高まる時間帯を云うのだが、魚種や環境によって、そのメリハリが曖昧なこともある。
以前より、アジの場合、夜間はそれほど極端なON⇔OFFは無いと思っていたが、今回はとても顕著だった。
日時:2008年10月10日22:30~翌5:00
釣果:鯵24~29cm×25尾、ムツ20cm×1尾
場所:館山某所
潮汐:大潮