『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

手の甲

2020-04-30 01:52:22 | 気付き
掃除を終えてちょっと一息、とTVを付けたら、たまたまやっていた番組。

http://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=4983

若いピアニストたちが清々しく、見入ってしまいました。

ピアニストというのは、なんと凄いことの出来る種族なんでしょう!と、もちろん演奏の好みは色々とあるけれど、そうしたことを越えて感嘆してしまいます。
・・曲も、凄いよね・・

その中、あるピアニストが舞台に立った時の一瞬の映像が目に留まりました。

それは、ほんの一瞬の、おそらく瞬きする間もないくらいの時間だったと思うけれど。

通常、立っている時の掌は体側に。

・・これが骨盤が起きているアスリートやトップボデルだったりすると掌が前。

ところが、彼は掌が後ろ。つまり全面に見えるのは手の甲。

何かの動きの途中経過だったかもしれないし、私の勘違いかもしれませんが・・

でも、アッっ!?と思ったことが自分にとっての気付きとなりました。

・・・・・

羊座り・象さんでの交差・猫のスタンバイ、とこの自粛中にも気付きとそれに伴う進展は加速していますが、まだまだ普通に立っている時、つまり象さんの手の内にする前の掌は「普通」。つまり体側のままでした。

それを手の甲が前に来るようにする。

それだけで、その時点で、より背中と腕が繋がる。

やってみれば、な~~んだ、そりゃそうだ、という気付きではありますが、やはり「ただ立つ」という時の手の状態というのは、長年、え~~っとほぼ60年!やってきた「普通」から中々抜け出すことができなかったのね、と改めてしみじみ。

これは、虎拉ぎの手の内にも通じるし、もっと言ってしまうと古武術介護の岡田さんがかなり初期の頃から提唱されていた「キャイ~~ン」(@ウドちゃん)にも通ずる。

「腕のベルト化」

番組が終わったらランチにする予定でしたが、早く試してみたくて、すぐにフルートを取り出す。

「反復練習をすることなしに、身体の取り扱いを変化させることで、どこまで変化するか」
みたいな練習ばかりしているこの頃。

とはいっても、もちろん日々の積み重ねが反復にはなってしまうのだけれど。

「出来ないところを部分的に取り出してゆっくりと何度も」

というのが常識的かつ当たり前の練習方法で、当然日頃は私もやっているし生徒さんにもその練習方法を伝授している。
実際、一定期間で間に合わせて作り上げるためには必要不可欠の方法である。

・・でも、今は・・
さしあたり8月23日までは本番もないし、状況によっては、この日もどうかな?と思っている・・

なので、敢えて「間に合わせるための練習」をやらない。

気付きが更新されるたびに、それまで難儀していたところが出来たり、ブレスが足りないところが続くようになったり、と色々と変化があり楽しめているのですが、今回のものは、さらにブレスに良い影響が。

テレマンのファンタジー全曲をずっとやってきていて、まだ9番が不得手なのだけれど、今回の気付きで、かなりマシに。

ということで本日からは、バッハの無伴奏チェロ組曲を稽古素材に加えることに。

・・やはりチェロの曲だよなあ・・

と当たり前の感想を・・

1番と5番は、恐ろしいことに数年前、かつて本番でやってしまったことがあり、今、深く反省中。もうちょっとなんとかしよう・・

テレマンもバッハも、そのポリフォニーの中での対話をより味わえるのは、この状況下だからこそかもしれません。

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庭の隅っこのライム。

全く世話もしていないのに、昨年夏は大豊作で12個も実を付けました。
スライスしてビールに浮かべたりサラダにかけたり、と爽やかな苦みを楽しんだのですが、一個だけ「木守り」に、と残しておいたら、それが黄色くなって、もう何ヶ月もそのままに。




スカイプでピピと。

2020-04-26 00:21:45 | ピピ
息子から最新のピピの写真や動画が送られてきました。

そしてスカイプも!

初めてのTV電話?は思いのほか簡単にできました。

子供の頃は「夢のテレビ電話」だったのに、いつの間にやら、とんでもない世の中になっている・・

久々に見た息子、そしてピピの顔。

息子もすっかりリモートワークとなったそう。

狭い部屋なので、パソコン画面にはピピのゲージが映り込んでしまって、仕事先の方から

「・・・檻・・ありますね・・」という会話にもなるそう。

ピピは意外にも、仕事中はおりこうにしているのだそう。

ピピは本当に違う猫みたいに写真写りが変化。

まあるい目の可愛い表情も好きですが、キリリとしたクールな顔も最高!






ソックスのリペア

2020-04-20 21:56:21 | 手作り
今までは、少し痛んだだけで、すぐにベランダの手すり拭きに格下げして捨ててしまっていたのですが、その「手すり拭き在庫」からごそごそと気に入っていたものをひっぱりだして、メンテナンスしてみました。

破れたり、薄くなってしまった踵部分は、刺し子用の糸でチクチク。

刺し子をたしなむという訳ではないのですが、昔から家族のバスタオルは同じ色にしているので、毎年リニューアルするたびに、頭文字を刺繍していて、そのためのもの。

ソックスの繕いというのはやったことがないのですが、以前、本屋さんで繕われたソックスの写真が載っている雑誌を立ち読みしてから、やってみたくて仕方なかったもの。

やり方もよくわからないまま、本当に適当な自己流でチクチクと刺しただけですが、なんとかなる!?

捨てちゃえ、と思っていたソックスが手をかけたことでとても愛着が湧いて、特別なソックスになったのが、びっくり。


後は、毛玉だらけになっていたウールのソックスの毛玉取りも。

以前、伊勢丹の雑貨コーナーで一目惚れして買った可愛いタイの鋏が、もうこのためにあるのか?というくらい調子が良く、これまた楽しめました。





なぜCOVID-19はこれほど恐れられているか?    平野俊夫教授

2020-04-18 16:58:01 | 日常
高高同窓会でお世話になっている先輩から教えていただいたものですが、今までの情報の中では一番的確で、かつわかりやすくまとめられていると感じました。

ネット検索したら、全文掲載していたサイトがあったので、よかったら。

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なぜCOVID-19はこれほど恐れられているか?
~過度に恐れる必要はないが、決して敵を甘くみてはいけない!
                   大阪大学元総長 平野 俊夫 氏


https://www.data-max.co.jp/article/35026



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こちらは最終講義。

https://www.youtube.com/watch?v=uIe3SuJwjUA

構えの変化

2020-04-16 23:34:29 | 気付き
家事や片付け、そして何よりも沢山フルートを吹いているせいか、とてもよく眠れています。

でも朝起きると、とたんに「・・ああ・・そうだ・・コロナだったんだっけ・・」と現実に引き戻される。

とりたてて意識したことはなかったけれど、それまでは毎日、上機嫌で幸せな気持ちで目覚めていたのだと改めて思います。

レッスンや演奏の仕事のない毎日は思いのほか早く過ていぎます。
特に4月になってからは早く感じています。もう半ばを過ぎたとは!

時間の感覚というのは不思議。

また師匠・植村先生にも、甲野先生にも、岩城先生にも、何の連絡もしていません。

というか、できない。

時間があるのだから、超ヘタではあるけれど、自筆でお手紙を・・

と思いつつも、自分自身の心の置き所も定まらず、今回の出来事で突き付けられている覚悟や、「何が一番大切か」といったようなことすら迷うばかりで、一種のフリーズ状態。
思考停止といっても良いかもしれません。

自分の軸と思っていた、今までの価値観やらなにやらが、みな疑わしくなっている訳で。

ただただ今は、先生方のご健康を祈念するばかりです。

こうした心の構えが変化変容していることも関係があるのかもしれませんが、本日、正確には昨晩遅くに大きな奏法の変化がありました。

夜中にうつらうつらしている時に、腕が勝手に動いてその動作に。
それを本日、試した、という訳です。

「象さん」や「羊座り」「螺旋の構え」はそのままですが、最初にフルートを持つ場所が変化。

以前は両方の腕は、それぞれ右手は右側、左手は左側だった。

それを交差。

右腕が下になるように。
そして「象さん」

手を置く場所を最初からすべらせなくても良い場所に。


この変化で、より背中、腰と腕が繋がり、フルートが軽くなる。

軽くなったので、より右手で、特に右親指で持たなくてもよくなり、親指の先端を添えるだけでもフルートが安定。

・・これは2014年にバッハタッチに気付いた折、なんとか右手でも、と試みたものの、当時は出来なかった持ち方です。

仕方ないな・・と右親指の側面に乗せていた・・

つまり、まだまだ右親指の仕事、負担は多かった。
だからこそ、右親指に指輪をすると、その負荷が散って、より響くようになっていたのね・・

本当に、あっけないくらいに、ふと気付くと、この右親指になっていることに本当に驚きました。

ただ腕を交差させただけなのに、こんなに、それも勝手に変化するなんて・・

この親指を得たことで、より指はまわり、息はのび、タンギングも軽くなり、響きも増し、それまで出したことのないような音に。

自身のイメージを越えた音が出る、というのは、ルイ・ロットだからこそだろう。

「楽器の響きを邪魔しない」

という師の教えを思い出す。


最初に交差させるのはステージではどうよ、ってこともありますが、つまりは背中の環境を導き出すための技法なので、稽古していけば、その中で、背中だけでも作れると感じています。

現に、今パソコンのキーボードをたたいている時も、この背中でやっている。

東京に居るピピや息子に会えないのは寂しいですが、こんな時だからこそ息子の側にピピが居てくれて良かったと思います。

そして、私には二本のロット、初代と五代目が居てくれて、本当に良かったと。


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2月にピピを預かった時には、この青い猫の頭をカプっと噛んだりしていたものでした。
・・慌てて取り上げたけど・・

今年の春は庭のミントが勢力を増していて、ドクダミを追いやっていました。
少し摘んで猫と一緒にテーブルのセンターピースに。