『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

11月の設え

2021-11-28 23:00:52 | テーブルコーディネート
ふと気が付くと11月ももう終わり・・?

あわてて11月の設えをアップ。
10月末には取り替えていたのですが、外出が増えて、アップしそこなっておりました。

11月は何故かいつも黄色が使いたくなります。






実はこの日、この後が大変でした。

いつも夜でも絶好調で、遊んで、遊んで、とじゃれてくるピピが、この設えにした日は、なんだか元気がない。

食事の後、少しリビングに降りてきて、またすぐ2階の自室に。

反抗期?ではないはず。

心配になって見にいくと、ウォークインクローゼットの奥に小さく丸まって眠っていました。

夫は「猫なんだから、そういう日もあるよ。」

というけれど、もう心配で仕方ない。

心なしか、目もいつもよりもトロンとウルウルしていて、花粉症みたい・・

?ムム!?花粉症??花粉か?

もしや!?とネット検索すると、菊も猫には危険な花だった。

百合や紫陽花、スズランはとても危険、ということは知っていましたが、菊は抜けていました。

こんなに身近で、菊酒にしたり、お料理に散らしたりもして、人間は食べたりもする花なのに・・

食べてはいませんでしたが、菊の香りというのはやはり夜に際立つ。

あわてて、菊に謝りながら、庭先の花瓶に移動。
これは紫陽花を家の中に飾れないので、思いついた方法。

菊を外に出したせいか、翌日はすっかり元気になっていつも通りのピピとなりほっとしました。

結局のところ、菊のせいだったのか、たまたまだったかは不明ですが、やはり植物には気を付けた方が良い、と反省。

今まで、さほど興味を示さなかったルスカスも、危険性はわからないので、最近ピピは昇らなくなったピアノの上に移動。

ルスカスはまた芽が出てきていて元気です。昨年の7月からだから、もう1年と4カ月。



家族3人が揃った休日の簡単ランチ。



スマホスタンド

2021-11-25 00:03:22 | 手作り
今年の1月まではガラケイでしたが、それが遂に壊れてしまい、2月からは無理やりスマホを買い与えられてしまいました。

ラクラクスマホとはいっても、私には難しく、色々とストレスだったのですが、慣れてくると、まさに文明開化。

パソコンを開かなくても、ちょっとした調べものがすぐにサクっと出来る。

・・なんと便利・・

とはいえ、ガラケイよりも大きくて重いので、すぐに手首が痛くなってしまいます。

そこで、スマホスタンドなるものを購入しよう、と思い立ち、探していたところに息子が帰宅し一言。

「レゴで作れるよ!」

息子はレゴで自作したのだそうで、見せてもらいました。

真似して、作ってみた。



息子が小さい頃は、レゴにはまっていた。

中学生になってもやっていたのではないかしら?

大学生になった時の大掃除で、「もうレゴも捨ててもいいんじゃない?」と聞いたら、

「いや、これはとっておく。」

と息子にしては珍しくはっきりと主張。

こんなもの、いつまでも置いといてもしょうがないのにねえ、と思いつつも意志を尊重し、レゴのための引き出しはそのままに。

そして今回、そのレゴが役立ってくれた、という訳です。

捨てなくて良かった!

このスマホスタンド、とても調子が良いです。
縦横両方にも対応。

夫のスマホをモデルにしてみました。



本体が完成した後に、息子がゴソゴソと引き出しの中を探して、小さな人形のレゴを取り付けて最後の仕上げをしてくれました。

スマホスタンドの後ろ側を守るのはジェダイ。多分オビワン?




再会

2021-11-21 22:46:53 | 日常
気候変動のことも案じられはするものの、小春日和が続いていて、しのぎやすいのはやはりありがたいものです。

コロナ感染も、ありがたいことに何故か落ち着いている。

寒くなると第6波も来るかもしれない。

そう!会うなら今だ!?

とばかりに、様々な方からご連絡いただいたり、集ったり、ということが続いたここ数日でした。

もちろん、感染予防対策は万全に。

ジャズピアニストの飯塚由加さんとは久々に仕事帰りに一緒にビールもある喫茶店でお茶。久々に音楽に関して「対面で」語り合い良い時間を持てました。
飯塚さんはビールで、私は美味しそうだったので、パフェに。



岩城先生は91歳に。
以前よりも、よりお元気なご様子に元気をいただく。
素敵な笑顔です!



元気の秘訣をうかがったところ・・

まず歩くこと。今も平均、一日7000~8000歩は歩いていらっしゃるそう。
階段は一つ飛ばしで昇る。

そして、今までやったことのない新しいことに挑戦する、ということ。
先生の場合はそれに加えて、他者からは教わらず、自分でやってみる、ということ。
こうすることで、脳に新たな回路ができ、活性化するのではないか?と。

確かに、良いような気がする。

先生の場合は、鳴子こけし制作、それに伴っての彫刻。
ギター、そして90歳になってからはエレキギター。
5年間、一生懸命やれば、なんとかなってくるとのこと。

私も65歳になったら、何かやったことのないことに取り組んでみよう。
あと2年なので、何をやるか、今からじっくり考えるとしよう。


弟夫妻とも、最近はよく会っている。
以前もそうだったのだけれど、何故か訪問している時にタイミングよくリンゴが届き、今回も沢山お裾分けしてもらった。

そして、昨日は、2年ぶりの東京玉翠会の幹事慰労会。
学士会館での立食パーティーが毎年この時期に開催され、その年の幹事団を労い、翌年の幹事団を激励する、というもの。

学年幹事を仰せつかったおかげで、横の同期の繋がりだけでなく、縦の先輩後輩との繋が出来、様々な世代の方と交流できるのは、とても楽しい。

今回は、大きなゆとりのある部屋で、着席形式。
円卓にはアクリル板の仕切りで5名が着席。
ステージには金屏風もあり、ちょっと結婚式みたいだった。



ずっとリモートの幹事会で会っていた皆様と久々にリアルに会えた喜びは同じで、皆良い笑顔でした。

91歳のM先輩も列席され、最後には自慢のハーモニカ演奏を披露。
校歌と故郷。
これが、とてもしっかりとしたブレスコントロールで、なんと以前よりも上達されていた。

会長のW先輩からも、よいお話をうかがった。

「焦らない、くじけない、驕らない」

恐る恐る私がしたとある質問に丁重に答えてくださったのだけれど、これは全てに応用の効く言葉だろう。


きちんとサーブされるコース料理も美しく、美味しく、久々に人に、それもプロに作ってもらったお料理を食べで、感激。



マスク会食はもちろん不自由ではあるけれど、それでも、こうして語らいながら、美味しいものを食べて、飲んで、ということがまた、出来たことに感謝です。

細心の注意のもと、企画してくださった担当者のOくん、会場スタッフの皆様、ありがとうございました!



(告知)甲野善紀先生の音楽家講座、陽紀先生の個別講座、白川コンサート

2021-11-19 23:11:59 | 音楽家講座・甲野善紀先生を迎えて
(告知)

★甲野陽紀先生による音楽家向けの個別講座
12月10日(金)
川崎市中原区のスタジオ
https://taberunori.blogspot.com/2021/11/blog-post_17.html
お問い合わせ・お申し込みは甲野陽紀先生まで
taberunori@gmail.com


★音楽家講座~甲野善紀先生を迎えて~
2022年予定
第112回 2月15日(火)
第113回 3月10日(木)
第114回 4月26日(火)
鶴見区民文化センターサルビアホール3階音楽ホール
http://www.salvia-hall.jp/about/#access
19時~21時15分(18時半開場)4000円
お問い合わせ・お申し込みは白川まで
karadatoongaku@gmail.com



★白川真理 フルートコンサート   ゲスト:宇高靖人(ギター)

2022年3月26日(土)19時開演(18時30分開場)
鶴見区民文化センターサルビアホール3階音楽ホール
http://www.salvia-hall.jp/about/#access
全席自由・完全予約制 3000円

(フルートソロ)
・ファンタジー第1番 イ長調
  (『無伴奏フルートの為の12のファンタジー』より) G.P.テレマン

・パッサカリア(『ロザリオのソナタ』より)       H.ビーバー

・無伴奏フルートソナタ イ短調             C.P.E.バッハ

・組曲第4番変ホ長調BWV1010(『無伴奏チェロ組曲』より) J.S.バッハ

・カプリチオ第1番ハ短調
(『無伴奏チェロの為の11のカプリチオ』より)     J.ダッラーバコ

・カプリチオ第3番変ホ長調

(フルート&ギター)

・ウクライナの風(初演)            白川真理

・浮雲                    ギターソロ作曲:宇高靖人

・水月


『水月・浮雲』(CD付き楽譜)がアルソ出版より発売されました。
                  (試聴音源・関連インタビュー記事)
https://www.alsoj.net/store/view/ALFLSU.html?storecd=#.YXrKeprP1PZ
https://www.alsoj.net/flute/magazine/view/1117/4502.html?pageno=2

お問い合わせ、ご予約は白川まで  karadatoongaku@gmail.com


ジェラール・プーレ氏特別演奏会&レクチャー

2021-11-14 23:48:25 | 音楽・フルート
こんなに贅沢なひと時を味わってしまってよいのだろうか?

この日の感動を一言で言い表すのは難しいけれど、強いていえば、冒頭の言葉くらいしか思い浮かばないです。

早めについた会場の扉越しにリハーサルの音が漏れ聞こえてきたのですが、その豊潤さに驚かされ、期待は高まりました。

20名程の小さな集まり、小さな会場でのコンサートです。

2019年から縁あってお仲間に入れていただいた「演奏表現学会」でのレクチャーやコンサート、交流は、いつも大きな刺激と喜びがあるのですが、今回は格別でした。

御年83歳のヴァイオリニスト、ジェラール・プーレ氏。

その豊かなソノリティ、自然な演奏表現、そして何よりも魂に語りかけてくる音楽・・

何もかもが素晴らしかったです。

83歳で、ということもそうですが、その身体が意外なほど小柄だったことにも驚かされました。

扉の外から聞こえてきた音圧から創造していたのとは大違い。

腕も決して長くはなく、手も大きいという訳ではない。

なのに、演奏し始めると、その姿は目の前でブワーっと巨人になったようでした。

会長の小澤先生から「せっかく早くからきたんだから、一番前で聴きなさいよ~」とうながされるまま、ずうずうしくも最前列中央に陣取る。

遅れてやってきて、「ここしか空いてないね~」と隣に腰かけたのはピアニストの奈良康佑さんで、久々の再会です。

色々とお互いの近況報告の話をする間もなく、ドビュッシーのソナタが始まりました。

このソナタの初演はジェラール・プーレ氏のお父様であるガストン・プーレ。

それも作曲者ドビュッシーが自らピアノを弾いての初演。

そこに至るまでの宝石の様なストーリーもお話してくださったのですが、これがまた素敵。ドキドキワクワクしながら聞き入ってしまいました。

ガストン・プーレ氏は元々弦楽四重奏を組んで演奏活動をして、ドビュッシーの作品も演奏していたのですが、作曲家との交流はなかった。
そこで、ガストン・プーレ氏は、「せっかく作曲家が生きているのだから、助言してもらうのはどうだろう?」とメンバーと相談の上、「僕たちの演奏を聴いてくださいませんか?」とドビュッシーに手紙をしたためたそうです。

すると、なんと返信があり、ドビュッシーが会ってくれることになり、彼の家に招かれたのでした。

ドビュッシーはずっとクールな様子で、演奏が終わっても何も言わないまま。
勇気を出してプーレ氏が「どうでしたか?」と聞くと

その演奏も自分のイメージしたものとは違う、と言いつつも、彼等に多くの助言をして、最後はうち解けてきたそうです。

1916年頃の出来事。

ドビュッシーは当時、既に癌を患っていて体調もすぐれなかったそう。

そして、この出会いの後、しばらくして、今度はドビュッシーからガストン・プーレ氏に手紙が届き、

「今、ヴァイオリンとピアノのためのソナタを書いているのだが、それをあなたに見てもらいたい。よろしければ来てください。」

こうして、ドビュッシーの求めに応じ、技術的に弾きにくい箇所や、よりヴァイオリンが鳴る音域などの助言をし、ソナタが完成したのだそうです。

そしてドビュッシーが手術をして小康を保っていた1917年5月5日、ガストン・プーレ氏とドビュッシー自身のピアノによって、初演されました。

その後1918年、ドビュッシーは逝去。
ガストン・プーレ氏は25歳、ドビュッシーは55歳でした。

こんな奇跡の物語のようなお話をうかがうだけでもため息ですが、その父から息子に伝えられた、まさにプーレ家伝来の家宝とも言えるこのヴァイオリンソナタは圧巻でした。

それに続いてフランクのヴァイオリンソナタ。
こちらも本当に素晴らしかった。

フルートでもよく演奏される作品で、私も何度か演奏したことがありますが、「フランスの作品」ということを再認識させていただけた。

アンコールではスメタナの「我が故郷」。
耳に故障を抱えたスメタナの最後の作品は、それまでのフランスものとはがらり、と音色も変化し、素朴な音楽への回帰の無邪気な喜びも感じられる演奏でした。

最前列で、もう1メートルも離れていない場所で聴かせていただけたこともあり、ジェラール・プーレ氏の息遣い、細やかで自然な動き、そして空気を伝わって肌にまで感じる音圧など、存分に堪能できました。

コンサートホールなら後ろに腰かけるのが常ですが、天上も低く小さな会場だったので、勧められたまま最前列にしましたが、本当に良かったです。

ドビュッシーに信頼されたヴァイオリニストである父の演奏とその演奏する姿にずっと触れて、かつヴァイオリニストとなるべく稽古を重ねてきたジェラール・プーレ氏の演奏は、久々に生で聴けたとびきりの天然もの。

その父からの教えは

「あなたの心の中に感じるものがあるか、ないか」

それを表現できることこそが、最も重要なことであるということ。

またジェラール・プーレ氏の言葉として

「フランス音楽とは、いつも何かしらの魅力を探している様な音楽。」

「その人の心の中から出すことが大切。自発的なものであること。」

「フランスのエスプリ・・魂を持てば必ずわかる」

これらの言葉通りの心の奥底からの演奏でした。

・・・・・・

氏の左手の動きから親指に関してのヒントをいただいた。

またヴァイオリニストのヴィブラートは目で見ることも出来るので、こちらもとても参考になった。

右手の弓の動きはブレスコントロールに通ずる。

氏の右手の弓を操る動きを見て、ふと、抜刀されている甲野先生の姿が浮かんだのでした。