『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

師走の編み物

2021-12-29 22:47:17 | 手作り
本来、慌ただしいはずの師走に何やってんだか?とは思うものの、とにかくやりたくなったのだからしょうがない。

最初は黒の毛糸。

太い毛糸だったので、サクサクとあっという間に出来ました。
松葉の様な編地。





本や編図はなく、自分でなんとなく手を動かして「こんな感じ?」とやっただけなのですが、何故か不思議なくらいにドンピシャと上手くいきました。

特に、編み物が得意、とかそういうのでは全くないのですが、不思議です。

もっと不思議だったのは、編み物でも疲れなくなったこと!

少し根を詰めると、手指や肩が痛くなり、ぐったりしてしまい、フルートにも差し支えるので、今までずっと我慢してきていた、ということもあります。

それが、まるで自分の手指が機械か何かのように、リズミカルに動いている。

多分、「フルート体」ならぬ「編み針体」になれた。つまりフルート奏法の応用で、編み物まで変化した、ということなのだと思います。

そうは思うものの、やはり不思議!

帽子と手甲・・じゃない、ハンドウォーマーは食後の数時間で完成。
お揃いのマフラーは2日で。それもずっと編んでいるのではなく、食後タイムの時だけなのに・・

ピピはどこをとっても可愛くないところのない猫ですが(猫自慢すみません・・)特に手足と尻尾の先が黒いのがとても可愛い。

なので、ピピをお手本に、私も今年は黒いセットを愛用しています。
黒のブーツ、タートルにウクライナワンピ。
これに合わせて、黒いあったか3点セットが欲しかった。

いつもなら、もうこれでへとへとで、満足するのですが、なんせ、全く疲れないし、「編み針体」をより試してみたくて、今度は全く違うタイプの淡いくすみピンクの毛糸を。

やや細目の糸だったので、桜の花びらをイメージして3目の玉編みに。
マフラーは柔らかめにしたいので、アレンジして2目の玉編と鎖で。




春が待ち遠しいやや乙女なセットが出来ました。

あと数日は楽しめる予定だったのに、先ほど完成してしまいました。とほほ。

。。そっか・・・

道具を扱う時の心得というか、コツが拙いなりにも身についてきたからこその、この年末なのか、と今、気が付きました。

「はたき体」「掃除機体」「スポンジ体」「包丁体」

ずっとやってきた家事がみな全て、全く違う様相を帯びてくる。

面白いものです。


年の瀬

2021-12-29 22:39:28 | テーブルコーディネート
今年もあっという間に過ぎていきました。

いつもなら何かと慌ただしい年の瀬ですが、今年は、いつもよりは、なんだかのんびりしています。

やるべきことはあるものの、例年あった何かに追い立てられてという感覚がないのが不思議です。

多分、フルートの進展、そしてそれをもたらしてくれた身体の使い方が心にも作用しているからではないか?と思います。

いつもならそのままズルズルと置きっぱなしにして「ヨーロッパではずっとクリスマスの飾りを飾っているからいいの!」と嘯いていいたクリスマスの飾りも翌日にサクっと片して、「和」にチェンジ。

いつも暮れやお正月には水仙も買うのですが、これも猫には危険そうな花なので、あきらめて、水仙の黄色の代わりに、母の形見の黄交趾の茶碗を花器にしました。
棗を楊枝入れに。





テーブルにセットしたら、早速ピピがいたずらしき来たので、すぐピアノの上に避難。

人が居るときだけ、テーブルに。

片付けの後は、若い頃使っていたジャンクなヘアアクセサリーなどがごそごそ出てきたので、リサイクル店に。

ここは雑貨もあって、蚤の市みたいな気分にもなれるのが楽しいのですが、待っている間に、見つけてしまいました!

黒い招き猫が、棚の奥から私を招いていた。

1000円だったので即決。

中々、インパクトのある風情です。

帰宅して、拭いてやっていたら、早速、先住猫風?を吹かせてピピが挨拶に。

でも、クロネコの顔と目の大きさに、ビビった様子で、可笑しかったです。



招き猫は北西の2階の角部屋の窓にのところに、外に向かって置きました。

ピピもこの部屋の窓によく登って外を眺めているので、面白いなと。

昨日28日は夫の運転で弟夫婦の家までドライブ。

渋滞を案じていたのですが、とても順調でかつてないくらい早く到着できました。

真っ白な富士山が綺麗でした。



・・そして・・

ここ数年、忙しくて、全くやっていなかった編み物を急にやりたくなった。

編み物熱がやたら高まっていたのでした。

長くなったので、続く・・・ 

へそ天

2021-12-26 23:44:23 | ピピ
愛猫家にとっては馴染みのある「へそ天」。

おへそを天井に向けてゴロンとしている無防備なニャンコの姿を現す言葉です。

お腹を見せるなど、野生動物にはあり得ない動き。

安心しきっていればこその体勢なので、飼い主としては嬉しい。

寒くなるのにつれて、ピピは眠る時間が増えてきました。


とっておきの4枚を披露します。

・3階の屋根裏部屋は日当たりもよく、麻布でカバーしたこの古いソファーがピピの一番のお気に入りの場所。午前中、私が練習している時は大概、ここに避難して寝ています。
後ろ脚の感じがたまりませぬ。



・こちらも同じ部屋。夫が一人暮らしの時から使っている(半世紀以上前!?)の古い箪笥の前で。



・息子の部屋のソファーで。こちらも私が子供の頃からの椅子なので、やはり半世紀前!?


寝顔もイケメン猫♡♡♡




メリークリスマス!

2021-12-24 01:04:12 | テーブルコーディネート
コロナになってからは、時間の感覚がおかしくなっているせいか、本当にあっという間に年末、そしてクリスマス・・

恒例の仲間たちとのクリパもなく、拙宅での生徒さん達との集いもないままの2回目のクリスマスとなりましたが、それでも、やはり街のイルミネーションなどみるとほっこりした気分になるというものです。

今回一番、凄い!と思ったのは、地下鉄丸ノ内線。

電車の床が雪道になっていて、人とワンコの足跡がついていた。



人目を気にしつつあわてて撮ったので、ワンコの足跡は入らず残念。

写真だろうか・・?本当に、思わず滑らない様に、と注意して歩きたくなってしまうほど。

電車での悲惨な事件もあった今年だけれど、こうした工夫で、多少は人の気持ちも和らぐのではないかしら?と思えたほど。
まあ、そんなに甘いものではないのかもしれないけれど・・

恒例のデパートのツリーも素敵。



我が家もいつも通りのクリスマスの飾りつけを。

新調したのはテーブルクロス。
モアレ風の艶やかさと、ややくすんだ赤に一目惚れ。



本当は、ここに生花やグリーンを飾りたいのですが、ピピのことを考えて我慢することに。





新入りのサンタさんは、玄関のサイドテーブル中央に。





そして、夫がついに本日をもって退職となりました。

本人、本当は昨年、70歳で辞めるつもりだったのを、引き留められて、一年延長。

週に3日の勤務だし、引き留めてくださっているのだから、健康のためにも続ければいいのに・・と思うのですが、まあ、本人が決めることなので、やむを得ない。

某企業で、障害のある方達を雇用する部署の立ち上げから任されてきていて、会社のスタッフ、お世話してきた障害を持つ皆様、そのご父兄、様々な方から沢山のプレゼントや立派な寄せ書きアルバムをいただきました。

先日は、私のコンサートにもよくいらしてくださる本社の方と夫と3人でイタリアンで退職祝いの食事会も。バローロだったのでグラスに1杯だけいただく。

本当に、夫も周囲の方に恵まれ、良い方々に囲まれてきたのだな、と感謝の気持ちで一杯です。


「こうやって、惜しまれるうちに辞めたかったんだ。」

と夫は言うものの、この先の年金暮らしがやや不安ではある。
まあ、なるようにしかならないので、とにかく、より健康面に配慮し、元気にやっていきたいと思います。

夫には、健康のためにも、しっかり家事にも励んでいただきたい!と希望しています。


緊急特別企画 音楽家講座 in 鶴見 12月21日(火)

2021-12-22 11:00:32 | 音楽家講座・甲野善紀先生を迎えて
良いお天気の中、急に決まった開催にも関わらず、熱心な皆様が集ってくださいました。

いつもの音楽ホールではなく、リハーサル室での開催。

先生にきちんとした控室をご用意できないのが申し訳なかったのですが、男性用更衣室に椅子を置いてしのいでいただきました。

毎月お会いしていても、その変貌ぶりに毎回驚かされていましたが、今回は3カ月ぶりの音楽家講座。

新たな境地、技のお話を沢山うかがうことができました。

語彙力不足で申し訳ありませんが、とにかくすごい!としか言いようがない・・


・身体を上げながら足裏を自由にする。これにより自分が抜ける。
・板は面だと弱いが、側面だと強い。この強い面が当たるように変化。
・ブラインドが立つ感じ。身体を二枚おろしで、左右にずらせる。
・どれだけ、本当に自分の身体を信じることができるか・
・この信頼がないからこそ、必然性のない筋トレやストレッチに励んでしまって、むしろ不自由な身体になってしまう。
・筋トレ、ストレッチはかえって身体のバランスを崩す。
・身体全体の関連性で動かなければならない。
・本当に自分の身体が信じられないからこその弊害というのは多々ある。
・そもそも日常生活での身体の動きが足りない。物を持つ、縛る等。
・操縦する感覚で身体が取り扱えるようになるとよい。
・肩が浮くと気持ちも不安になる。
・掌のつぼ・鎮心は横隔膜を下げ、結果肩を下げる。
・怖いと思うのは生理現象だから、その身体の状況を変えて対応。

新たな手の内の紹介もありました。

火焔のニューバージョン。




少し離れたところから椅子に上がる、ということをやろうとされていたので、常連の皆様も、私も「ああ、虎拉ぎね、」と見ていたら、そうではなくで新火焔。

親指で小指をなぞりながら立てていく。
印象としては、虎拉ぎにさらにねじれが加わったように感じた。

これは、なんというか、虎が1頭から2頭になったような、さらに強力なもの。
椅子までの距離も、そういえば、いつもよりずっとありました。

とても脇に効いて、結果、ズルっと肩が下がる。

どんなパフォーマンスにも有効の凄い手の内。

肩は胸鎖関節に乗っているだけなので、面白いように変化する。

ここまでの前半だけでもお腹いっぱい、胸いっぱいでしたが、休憩後の後半も良いひと時となりました。


車椅子で大阪から参加されたギターの方は、左手が力み、演奏すると足が痛くなるとのこと。先生は真剣による祓いをとても細かく、手や指の筋を切っていくよう感じにやられていたのですが、その後の演奏は、最初の音からボンと響きが増して、左手がより動くようになっただけでなく、右手も喜んでいるのがわかる程。
「自分の手じゃないみたい」と喜んでおいででした。
子供の頃、薬害により筋委縮症となってしまい、数年前から車椅子の生活、とのことでしたが、柔和な笑顔が心に残る方でした。

ピアノの方は右手のコントロールが悪く、細かいパッセージがうまくいかない。
特に弱い音で速く弾くところが難しい、とのこと。
今回は指ひもで。


結果、別の楽器、別人になったか・という程の変化。ピアノの音色の粒立ちが格段によくなり、音楽が流れ、伝わり始めた。
「何故でしょう?」
「鍵盤に対する適切な圧力に変化するのでしょうね・・」

面白かったのは、その後のお話も。
紐を巻いたあとに、アイシャドウか何かで、同じように手に線えお描いて紐の時の感覚をなぞりながらやっても効果が持続するということ。

その線を徐々に薄くしていきながら稽古していくと、最後には消しても紐を巻いた時と同様の効果が、というもの。

「マジックではどうですか?」
「いやマジックよりアイシャドウの方がいいでしょうね。」
「何故ですか?」
「値段が高いじゃないですか。」
「え?そんなことが関係するのですか?」
「そりゃそうですよ。」

・・そうなのか?
アイシャドウというか、アイラインがよいかもしれません。
最近は使ったことないけれど、買ってきて試してみたいと思います。


楽器は持参されなかったのですが、ヴァイオリンの方からは

「肩甲骨と骨盤が動かない。」とのこと。

肩甲骨は鎖骨とセットなので、そこから動かすようにしていくとよい、とご助言。

さらに上腕骨内側上顆をリーダーにして動くとよいと。

ここは、あの「浮き構え」の時のリーダーでもある。

ここでまたストレッチの弊害についてのお話。

のばすと元に戻ろうとするので、特に入念に意味なく伸ばすのはよくない。

心理的に必然性を感じることなしに、むやみにやらない。
どういう必然性があるか、目的があるのかを定めての動きが大事。

そのためには、杖などでの稽古が良い。

腕のコイル化というのが面白かった。
固定電話の受話器の線がクルクルと邪魔にならないようにコイル状になっているが、それと同じように、杖を操る時に、腕がコイルのようになる、との比喩。
まさにそんな感じ!
先生の杖の動きはさらに切れを増して、舞いの様に美しかった。


先生にずっと関心があり『身体から革命を起こす』を読んで、実際に会ってみたいと思い飛び入り参加された方からは、何か日常で誰でも出来るような稽古法は?という質問。

先生は壁の前に立ち、背中や首が曲がらないように、そのまま前に倒れるというのを提案。
こうすることで、肩が下がる。

意外に難しく、ともすると頭が前に傾いてしまいがちなので、お手本の写真を撮らせていただきました。ご参照ください。



さらには裸足で外を歩く、というもの。
人を選ぶ稽古法ではあるけれど画期的に身体、そして心が変わるそう。

私などは、不向きだと思う。
だって、足裏や踵がガサガサになりそうじゃないですか!

ところが、これをずっと実践されて、先生との共著も上梓されたH氏の足裏は、今や犬猫肉球の様になっているとのことでびっくり。

固い地面に接地するたび、浮きをかけるようになってきて、ある意味「浮いた身体」になられたのだろうと思う。

まずは、庭や公園、砂浜などで試みるのが良いだろう。

Hさんを始めとし、稽古人の中には街中で実践されている方もいるそうだが、職務質問される率はかなり高いとのこと。

「まあ、街中で裸足で歩いたり走ったりしている人は犯罪を犯した人か、もしくは犯罪の被害にあった人かのどちらかでしょうから、そりゃあ、ほっておいてはくれませんね。」

これは鬱などのメンタル改善にも効果があるそう。

さらには、鬱に効くのは猪の肉だそう。

どんなにぐつぐつに熱く煮ても、猪の肉は火傷しないのだそう。
脂が多いせい?と思っていたら、そうではないとのこと。
でも最近は猪とはいっても豚と掛け合わせたようなものもあり、それだと火傷してしまうので、ご注意を。


最後にジャズピアノの方がひもトレビフォーアフターを体感したいとのことで、鎖紐により四方襷で。




アフターは様々な雑味がとれてスっとした澄んだ高級なお酒の後味の印象で、その変貌ぶりにびっくり。

身体が上手く連動するようになる。
この紐でくすぐったがりまで治るのだそう。
心理と身体は曰く言い難い関係で、その接点に入ると意識が飛び、裏の自分、もう一人の私が全てを行ってくれるようになる。

火事場で一瞬で炎に包まれるような発動。
意識的に意識しない状態を生む。
自分ではない誰かが、天使が降りたって、招き寄せているような。

そこには初めてみる世界、新たな凄い世界がある。
・・・
次回は来年2月15日(火)。
再び音楽ホールでの開催です。どうぞお越しくださいませ!

写真は火焔新バージョン、指紐、壁と対峙。