『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

第140回音楽家講座~甲野善紀先生を迎えて~ 11月28日(木)

2024-11-30 17:17:23 | 音楽家講座・甲野善紀先生を迎えて
風は冷たかったものの、11月末とは思えない程の陽気となりました。

先生の御忙しさは更に増していて、メールの返信だけでも大変なご様子。
早く到着されたのでラウンジにてお仕事を。

でも、昨年よりは、ずっとお元気なご様子でした。

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(お話)
武術というのは「対応の技術」。
スポーツと最も違うのは感覚、意識のあり様を当然の事として探求してきたところ。

身体を上手く使うためには、ここを気にしない。
「集中する」は違う。

自分がどうやっているかわからないような感じ。

「身体も自分の意識に注目されているとうごきにく」

75歳となったが、「技」自体は今が一番出来るようになっている。

(技を紹介、体験してもらいながら)
影観法 
左右を分離してやるほうの左を使わず右を使う
意識をパっと消してしまう
人は予想できる能力を持っているからこそ、普通に電車に乗って人混みをかき分けてここに来られる。
武術はその優れた機能の逆利用
人間は人が動くための事前の情報が必要
それを「ずらす」ことで「術と呼べる程のもの」となる
「津波の原理」・・筋トレ、反復練習では決してもたらされない、全く違う原理
人は人の心が読める

(誰でも出来る立ち上がり方の紹介)稽古人の女性の気付き
殯(もがり)で立つ
左右に脚を開くと重心がいったりきたりするのをクロスすることで重心が整う。

(重ね雲)
階段を虎拉ぎや火焔によって脇腹が脚を助けるやり方でなく、感覚だけで、心法で、とやっていたが、実はその裏が更にあり、階段をこちらに引き寄せて、とやる時の身体の取り扱い方に原因があった。重心が下後ろにがることで脚が出る様に。
これで「謙譲の美徳」をやると相手は足元から崩れる。

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(個別指導)
1.肩が痛む
祓い太刀

2.うた
胸紐で響きが増し安定。

3.ピアノ・・ショパンのエチュードで小指が痛くなってしまい、ミスしてしまう。
指紐でミスタッチが減り、響きが変化。



4.肩が痛む
肩、背中周辺への施術でラクに。

5.数年前からの人差し指の引きつりをなんとかしたい。
祓い太刀

6.座骨神経痛で両足が痺れる
(あとで)控室にて施術でラクに。

7.サックス
膝裏を緩めるようご助言。丸紐の四方襷で、息が伸び、響きが増す。

8.横笛(パイプ)・・右が抜けない自覚がありなんとかしたい。
祓い太刀。

9.ピアノ・・力を抜こうとすると却って力が入ってしまう。
自分の中で、自分が力が入ってしまったという事を逆に使って、悪いと思わないで、それを自分の中で任せてみる。
施術と祓い太刀で、響きが深くなる。


10.ウクレレ・・ネックの裏表の指が同時に動いて不安定になる時に苦心しているのをなんとかしたい。

四方襷で精度が上がり、響きが増すのでゆとりが生まれた。


11.フルート(白川)
左親指に大きな石の指輪を付けた時とそうでない時の響きの違いを、どちらが良いか聴いていただきたい。(会場の皆様にも)
馴染みのない、残響少な目の会場(旧奏楽堂)で演奏する時の対応方法は?


指輪による違いははっきりとあるが、どちらがよいかというよりも、好みの問題。
(客席からは指輪在り推しの声多し)

場所に関しては、そこに自分が行った時に、まずどういう感じがするかということが一番大事。何処でやるにしても自分の中でその今ここに居るその中で、何がより自分にとってより納得できる状況なのかを観て求める。その場での存在の仕方がどうするのが悔いが残らないか考える。

何かに向けて準備するということがあるかと思うが、「準備をしている」というその行為もいわば「本番」。
どうすれば、今いる自分がより納得できるかという方法を色々なところから、探し、その納得できることを続けて行く。

つい先のことを思ってしまうが、そうではなくて「今の今」を納得できる自分のありようを追求して「今そこがどうなのか」が自分の中で出て来る答えを探す。



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音楽家講座始まって以来の「演奏のビフォーアフターなし」続出ではありましたが、これはこれで、今回の流れの一つと受け止めました。

施術後の血色がよくなり、パっと明るい表情となった皆さまを見ると、「これで良いのだ」と感じられ、故障を治し整えられた心身は音楽に限らず幸せに生きていくための大前提にあることを再認識です。

そのお陰もあり、個別指導希望者は多かったのに、私も受講出来、先生からの貴重で深いご助言を受けることが出来ました。

「その時々の今ある自分をどう見つめられるか」
これを日々思いながら、過ごしていければと思います。

少し早い忘年会も弓の話、火起こしの話と先生の話題はディープかつ多彩で、とても楽しいものでした。




年内の音楽家講座はこれで終了となり、次回は来年1月28日(火)となります。

ご参加くださった皆さま、会場スタッフの皆様、甲野先生、一年間ありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願いいたします!







甲野陽紀先生の音楽家講座 2回目 11月26日(火)

2024-11-26 20:17:37 | 甲野陽紀先生の個別講座
前回は9月6日で、まだとても暑かった。
この日から、私は「肩の人」になり、ハイヒール下駄も帰宅してすぐに作成して、その影響もあり、構え方もすっかり変わった。

今回は、そのごの二か月の中で自分の中に色々と芽生えた違和感に関しての相談。

とはいっても、概ね上手く操縦出来ているからこその違和感。

心身の感覚が変化してくると、より微細な違和感が更に感じられるようになるので、結果違和感は増える一方・・・

大変だけれど、もちろん、これは嬉しいことでもある。

まずは、通常の下駄で演奏し、その後アンティークの銀鍍金のコースターをマスキングテープで貼り合わせた自作マカロンを仕込んだ「ハイヒール下駄」での演奏を披露。

「やはり、全く違いますね!」


その後は、現在行っている新たな構え方に関しての相談。

肘先、指先、フルート先という言葉が飛び交う。

「肩タイプ」ならではのより滞りのない動きによる構え方を伝授していただき、吹いてみると、スっと肩と頭が軽くなっていることが驚愕でした。

もうこれだけでも、この日早起きした甲斐があるというものですが、加えて、コンサートにおける様々な所作に関しての動作の相談を。

いつものことではあるけれど、問いかければすぐに答えが返ってくる。

本当に陽紀先生の心身、そして言葉の感覚というのはとてつもない領域に入られているのではないか、と改めて思いました。

歩き方、お辞儀の仕方、構え方 マイクを使っての話し方、楽譜のめくり方、そして思い入れのある曲(大概失敗する・・)を演奏する時の心の置き方などなど・・

あっという間の45分間でした。

あとは、これ等のことが、考えなくてもやれている様に、日々シュミレーションし、実際に行うこと。

しみじみとした充実感。

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今回の会場は都内にあるガルバスタジオ。

とても素敵な処だけれど、残念ながら今月末で閉館となってしまうとのこと。

ガルバホールのことは知人が出演していたこともあり、知っていましたが、こちらのスタジオのことは全く知らなかったので、とても残念です。

アンティーク家具に囲まれていると、とても気持ちが落ち着きます。









ロットのメンテナンス、発表会

2024-11-24 17:39:11 | 音楽・フルート
12月28日のコンサートに備え、久々にロットのメンテナンスをお願いするため、沢山電車に乗って、リペアマンのAさんのお宅に。

半日過ごし、初代と五代目の2本のロットの微調整をお願いしました。

どちらも問題なく、良い感じだったので、大丈夫じゃないかなとも思っていたけれど、念のため。

あとは、日頃自分では出来ない箇所のクリーニング、キーオイルなども。

楽器の状態は、どちらも良かったとのことで、これも奏法の変化に伴ってのことかもしれません。

でも、調整し終わったロットの響きはどちらも、より深くクリアになっていて驚きました。

「クリーニングしただけでも変わりますからね」

と綾部さん。

ちょっと色々と操作をしなくては納得できる音にならなかった高いミなども何もせずにスルっと同質の響きで鳴ってくれるようになりました。

本当に素晴らしい調整のお陰で、益々、吹くのが楽しくなりました。

Aさん、ありがとうございました。

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そして本日はお教室の生徒さん方の発表会。

皆さま素晴らしい演奏で、最高でした。
私はピアノ伴奏したり、フルートでデュエットしたりと大忙しでしたが、とても楽しめました。

みんなで一緒に、存分に楽しんだ。

そんな感じの発表会でした。

最初に「青春ポップス」のグループが2つ出て、そのパフォーマンスを観ることが出来たのもよかった。

同世代かちょっと上くらいの皆様が懐かしい曲に合わせて、振り付けもして、とても楽しそうに歌って踊っている姿は最高でした。

一緒にやりたくなってしまうくらいの楽しさ。

この良い雰囲気がその後の出演者にも皆良い影響を与えていたのではないかしら。

人が歌って、かつ踊っている姿を観るというのは、とても楽しいのだな、というのを再認識。

BTSやストレイキッズじゃなくてもそうなんだ!?と知りました。

楽器演奏、音楽も、そもそもは踊りとは切っても切れぬ中だったはず。

さりとて、ふりを付けて動き回って、というのではないのだけれど、心底、奥底で動きたくなるような心身で演奏すると、より客席にも伝わるのではないか、とも感じた一日でした。

色々と忙しい日が続いていますが、家でお酒を飲まなくなったせいか、早寝早起きのせいか、体調は今のところ問題なく、元気です。

忙しくても、なるべく自分で調理したものを食べる様にしているのも良いのかも。

とか言いつつ、今日は買ってきたお弁当を温めて、インスタント味噌汁。
サラダだけは今朝作っておいたものを。

たまにはね。


WAYAZ 打ち上げ

2024-11-21 17:48:36 | 日常
翌日17日は渋谷のスパニッシュでWAYAZ&ゲストの女子チームとの合同打ち上げでした。

渋谷に最近出来たクラフトビールの美味しいスペイン料理のお店。

どれも美味しく、大きなパエリヤに盛り上がる。



昨日と同じベロアのワンピースの胸元には、Tちゃんが作ってくれた瀬戸内キャンディーズのメンバーのみが付けることが出来る(大袈裟)キャンディーのブローチ。


本当は、ライブ当日は桃レンジャーだったので、ピンクを、と思って作ってくれてたのを、「普段も使いたいから」と我儘を言って、ブルーにしてもらったものでした。
細かい様々なビーズ刺繍で出来たキャンディーは、アンティークのコスチュームジュエリーにも引けを取らない美しさで、手持ちのターコイズのイヤリングや指輪にもぴったり。



女子チームといると、ついつい女子会トークばかりになってしまい、WAYAZメンバーと今後のライブについての打ち合わせや話が出来ず申し訳なかったけれど、それはそれで、また今度。

今の一番の課題は、来年開催するかどうか。

今年、初めて昨年に続いての連続開催となったのですが、やはりとても忙しくて、新曲は1曲しか出来なかった。もっと新曲やりたいね、という声もあり、やっぱり隔年に戻そうか、と言っていたのですが、先日のライブで同期が皆とても楽しんでくれて、来年の開催がもう今から待ち望まれている、という声も。

「出来る内にやっとこう!」というお年頃ではあるし、これは本当に身に染みる言葉でもあるのですが、どうしよう・・

「インストでサチモスやらせてくれるんならいいよ・・」と答えておきました。

東京玉翠会・常任幹事会・幹事慰労会

2024-11-19 17:58:22 | 日常
16日土曜日、母校・香川県立高松高等学校の同窓会組織、東京玉翠会の常任幹事会とその後の幹事慰労会が学士会館にて開催されました。

去年は本番と重なっていて参加できず残念でしたが、今年は存分に楽しみました。

とはいっても、常任幹事会では今後の持続可能な東京玉翠会の為に、何をやって行けばよいかなどの意見を交わしたり、様々なことを討議したり。

香川県人会、同様に何故私がこの会議に参加しているのか、本当にもうよくわからないのですが、元々こうしたことが好きなのは父譲りなのかもしれません。

今年は実際に総会の幹事も御手伝いしたこともあり、慰労会も格別な嬉しさがありました。





もうコンサート本番に向けての体調調整期間になっているので、県人会の時同様に、二次会は行かないで帰宅するつもりだったのに、誘い上手なMちゃんから「15分だけでも良いからいらしてくださいよ~~」と誘われ結局、参加することに。

意志は弱い。
でも、最初の1時間弱程で、途中退出とさせていただきました。

慰労会では、渡辺修会長と同じテーブルで、話題は事務次官として活躍されていた時の政治関係のエピソード、裏話など、多岐に渡っていらして、また現役ビジネスマンの後輩とは、現在の様々な業界の話などもされていて、こうして日本を牽引されてきた方の風格に触れることが出来るのもこの会の醍醐味です。

また会長以外にも、こうした方々は多岐方面に渡って大勢いらして、その立ち居振る舞い、人への接し方、会話の運び方など、沢山学ばせていただいています。

「最後は人間性」というのはフルートの師・植村泰一先生がずっと仰っていらしたことですが、ジャンルを問わず、同様なのだなと、この会に参加するたび再認識しています。

私の父方の叔父と学生寮で一緒だったというご縁で、いつもお声がけしてくださる副会長のM先輩も「腰が痛いんや~」と仰りながらもシュっと今もダンディーでビールを注いでくださりました。

写真にはその折の嬉しそうな表情が。
ここではカットしていますが、M先輩との良い記念写真となりました。



34年卒同期同士の御二人、いつまでも御元気に、この伝統ある「オアシス」としての同窓会を引っ張っていっていただきたいものです。

今回はちょっとフォーマルな感じで、ウクライナではなくてベロアのワンピースに。
トリファリのドングリモチーフのデミパリュールで遊んでみました。