『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

近況

2023-07-26 23:45:04 | 日常
土曜日は久々にWAYAZの練習と打ち上げのため渋谷に。

いつものヒカリエ側の会場が取れず、東急ハンズの前にあるスタジオとなったのだけれど、スクランブル交差点の人の多さにびっくり。

・・・もう無理・・・と思いつつ人混みを縫って辿り着いた頃にはクタクタに。

渋谷は日本が少子化なんて嘘じゃないか?というくらいの沢山の若者であふれていました。

そして、聞こえてくる様々な外国語。
すっかりインバウンド需要も戻ってきているのを実感。
腕を上げて、スクランブル交差点の人混みを写真や動画に撮っている人達も沢山いました。

WAYAZメンバーは私以外は先週末、蓼科合宿で、ついでにゴルフもやってきていてすっかり日焼けしていて元気そう。

私はレッスンや発表会と重なっていたし、なんといっても親不知抜歯の影響で、まだ右半身が本調子ではないので、今回はパス。

みんな優しく?豪華朝食の写真なんかも送られてきた。
おやきにスイカ?


いいもんね。羨ましくなんかないもんね。
今回、蓼科も結構な暑さだったらしいけれど、こちらに帰ってきた時のムワっとした蒸し暑さにびっくりしたそう。

合宿の成果もあり、よいまとまり具合となり、練習はサクサクと進み、10月後半に久々にやる予定のライブの候補曲も出そろいました。

近場のビル9階のイタリアンで宴会しつつ、曲順を決める。
入店した時は、まだ早い時刻だったこともあり、ガラとしていたのに、
ふと気付くと周囲は若い女の子のお客様ばかりで、みんなたじろいでいました。

お洒落で、美味しく、値段もそれほど高くないので、女子会にはぴったりの、きっと人気のお店なのかも。

翌週はレッスン、練習、家事といつもの暮し。

それにしても、暑いですね。
レッスンもフルート吹くのも楽しいので大好きだけれど、フルートを持って炎天下を歩くのは、ちょっとキツイ年齢になってしまったかもしれません。

それは自分だけでなく、100歳越えのロット達にとってもそう。

いつもエアコンの効いた部屋にいるロットを外に連れ出すのがちょっと嫌。
保冷剤など入れたバッグなどにした方が良いかも?と真剣に考えているところです。


駅まで徒歩12分くらいの距離なのですが、あまりの暑さに時々「楽器の為だから」と言い訳しながら家の側のバス停から駅までほんの数分だけれどバスに乗ったりもして自衛。

運転手さんや他の乗客達からの「えっ!?ここから乗るんかい?」という視線がやや痛い。

でも今は元気でも、油断すると、あっという間に体調を崩してしまう世代と自覚していないとね。

全員70代の夫とそのゴルフ仲間も、この週末のゴルフは「暑いから」と全員合意で中止に。良い判断だと思います。

ニュースで「この暑さは10月まで続きそうです」とやっていた。
いい加減にして欲しい・・・

写真は蓼科の朝ご飯、そして暑さに怒って吼える?ピピ。

「暑いニャーッ!!」

ピピの上顎はピンクだけでなく黒いまだら模様もある。


構え方・続き

2023-07-20 22:24:01 | 気付き
結局はみな抜刀術の型に集約されていたのだな、との思いは更に強まった。

20年前に刀を抜いた瞬間にかつてない程の深い息が入ってきて、刀が軽くなったというのが最初の感動。

その刀がフルートなら?とそれから様々な研究工夫を重ねてきたのだけれど、やはり、まだまだ刀とフルートは別物だからという根強い思い込みと、過去に培ったフルートの「吹き方」を手放せないまま20年経ってしまったということを思い知らされた。

ずっと、「身体をねじらない」「滞りを作らない」「肩を上げない」とやってきたけれど、肝心要の「浮きをかける」は結局現在に至るも、おろそかなままでの工夫。

手に伴った足腰の動きに関しても、結局は片足重心にしてもう片方を動かすというものにとどまっていたことに気付かされ猛反省。
今までは左重心で右を、そして昨日からは右重心で左を動かしていた。

そうではなく本当に観音開きにするためには浮きをかけて左右双方同時に動かさねばならない。
とはいえ、今の私のレベルではそれはまだまだハードルが高い。
でも、右だけでも左だけでも、「片手落ち」というか「片側落ち」だった・・
と気付いたことがせめてもの進歩・・

本日からは、左右、の順で時差をなるべく小さくして行っている。

そうすることでより観音開きとなり、おそらく骨盤の変化の影響で、肋骨、胸郭の開きが変化。

古武術的な膝を緩める立ち方はもう20年前からやってきていて、これにより腰周辺がより動くようになり、胴体の脇、背中、つまり横と後ろに広がるようになり、肺は奥底から開くのだけれど、それで良しとしまっていた。

私や私がご指導した生徒さん達の一番の演奏上の特徴は「ウルサイ息音がしない」ということで、よく驚かれるのだけれど、この構え方だからこそではないかと思う。

今回これに加えて左右の開きによる観音開きとなったことで、前方にも膨らむようになり、鎖骨のあたりまで使えて、肺の上部まで使えるようになり、息増量。

この感覚は初めてのもので、ちょっと戸惑っている。
イメージは小鳥の胸。そしてオペラ歌手の胸。

よく反り腰で胸を張るのが「良い姿勢」とされていることも多いけれど、それとは全く違う。これだと上部ばかりで奥底には入らないし喉がしまる。

一言では説明しずらく、矛盾だらけだけれど・・

この吹き方で思い出したのは生前の師匠のレッスンの一言。
数年前の、コンサートの本番中に気付かれたというもので、詳細は書けないけれど、しみじみと

「お腹の支えなんかじゃあなかったんだよ~~」と仰った。

誤解があってはいけないけれど、これは決してお腹をないがしろにしているものではなく、これも、やり込んだ方ならではの、あれこれ踏まえた上での一言。

でも、「腹に力を入れて」というものでは全くないことだけは確か。

その「お腹なんかじゃない」というとある部分をお教えいただいていたっけなあ、と思い出した。まさにそこが活動しているのが感じられたのでした。

「白川はすぐ忘れるからなあ」と横で先生が苦笑されているような気もした本日。

でも、昔御教え頂いた時には、多少の違いはあったものの、それほど効果はなく、なんとなくいつのまにか立ち消えてしまっていた教え。まだそのレベルではなかったということだ。

それがようやく、そうか、このことだったのか・・と。

また、フルートはどうしても身体の前面にくるので、両腕を前に出す発想だったけれど、そうではなく、これも抜刀と同じ感覚で。

左手は鞘に添えて足腰と共に後ろに引き、右は斜め前方に。
刀を抜きつける軌道そのままに。
刀、つまりフルートの重さを右腕で引き受けて。


構え方

2023-07-19 13:54:43 | 気付き
思えば、甲野先生と出会わなかったら、これほど「構え方」に関して考えることはなかったのではないかと思う。

「姿勢」は考えても、その姿勢に至るまでの動線や手順、作法といったものは、もう皆、日常培ってしまった、その時点の自分にとっての「当たり前」であり「普通」なのだから。

改めて、出会えたことへの感謝、そして先生がご回復されたことの喜びなどをかみしめているところです。

まるでシンクロするかのように、私もずっと親不知抜歯の影響で不調が続いていて、フルートはあまり吹けない状況でした。

最近ようやく2時間くらいは吹けるようになり、回復を実感しているものの、まだ右顎、頬には微かな痛みもあり、首肩、右腕も、自分のものではないような、ちょっとやな感じではある。

でも、これらの痛みや不調は、鈍感だった感覚を多少はマシにしてくれる効用もありました。

なんとなくでやっても元気な時は無理が効いてしまうのでわからなかったことが多々あった、ということが判明。

掌の向きによる肩の変化もこのお陰での気付き。

先週のホール練習の折明確になった構え方によるその後の心身の状態の違いも大きかった。

そして、本日の変化は先生のメルマガに負うところが多い。

左手と右手の話。

そして構える折の足の運び方。

まるで「ネズミの嫁入り」みたいな話の展開なのだけれど、やはり「抜刀術」に戻ってくる。

ずっと右手に伴って右足を出していたのだけれど、左右の手の使い方の変化に伴って左足を後ろに引くようになりました。

これはもともと、2004年にやっていた抜刀術の応用でやっていたことなのだけれど、その後の腕の操作の変化に伴って右足を前に出す様になってもう10年以上、これでやってきていたもの。

それが、左右を協力させないやり方に伴い、左足腰は後ろに。つまり抜刀の折の身体を観音開きにする動きに。

左右の手は交差させておき、カテナリー曲線を描きつつ、左足腰を後ろに下げ、身体は観音開きに。

足は母指球、小指球、踵、指先を接地。

あとは目。楽譜は部屋や会場の壁に浮かんでいる感じで。

フルートを携えた状態から口元に持っていくまでの僅か数十センチの道のりをどうやって旅するか。

この構え方ひとつで、本当に「雲泥の差」が生れるということが、面白く、そして恐ろしい。

猛暑

2023-07-17 09:23:45 | ピピ
体温越えの猛暑が続いています。

風の通りの良い角地なので、午前中は全ての窓を開けて、水まきしていれば、結構良い風が吹いてきてしのげていたのですが、ここ数日はもう朝からエアコン。

夜も以前は寝てから2時間タイマーで大丈夫でしたが、今は夜通しです。

ピピも以前は北西側にあるお風呂場がお気に入りで、よく昼寝していたのですが、この頃はエアコンの効いた部屋でグテっとしています。

写真は数分前のピピ。
へそ天になるとお腹が涼しくて気持ち良いのか、最近定番の恰好。
伸びていると1メートルくらいある。