1年に満たない時間の長さを自分の一生として生きている蝶たち。そんな彼女たちの短い今年の秋を切り取ってみました。
<<モンキアゲハ>>
大型のアゲハチョウ、モンキアゲハです。大きなアゲハに大きなヒガンバナ、絵になる二人連れです。
#1
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モンキアゲハといえば大輪の花を咲かせるヒガンバナが一番のお似合い。そしてモンキアゲハに限らずアゲハチョウみんなに
好かれているのがこのヒガンバナです。
#2
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大きな蝶なので吸蜜にはそれなりの苦労もあるようで、羽ばたきながら吸蜜する姿もよく見かけます。そんな羽ばたきの様子を
前翅に注目して捉えてみました。
その1 シャープな角度の前翅が後翅の白い模様を際立たせています。
#3
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その2 前翅の縁にも白い模様が並んでいることにも気付かされます。
#4
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その3 モンキアゲハとヒガンバナ、お互いにその美しさを高め合う最高のパートナーだと思います。
#5
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<<ヒメアカタテハ>>
翅の裏側にも味わい深い模様のあるタテハチョウです。
キツネノマゴが下の方に一輪、紫の花が朧な彩りを添えてくれました。
#6
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飛び立つと表の美しい模様にも目を奪われます。
#7
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<<イチモンジチョウ>>
一文字の白い帯が印象的な蝶ですが、よく見ると翅や体の随所に(そして触覚の先端にも)オレンジ色のアクセントがあって
おしゃれな子です。
#8
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閉じた翅の裏も美しい蝶です。この子もタテハチョウの仲間ですから昆虫なのに脚の数は擬似4本。胸にたたまれている
退化した前脚もうっすらと見えています。
#9
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<<イチモンジセセリ>>
イチモンジ繋がりということでイチモンジセセリです。セセリチョウの仲間ですが、後翅裏の銀紋が一文字に並んでいるため
この名前があるとか。
背中のエメラルドグリーンの美しい毛を煌めかせて、ミツバアケビの葉っぱに止まっていました。
#10
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横から見ると大きな真っ黒い複眼が印象的です。
静岡県の一部の地域ではこの子のことをチンメと呼ぶことをつい最近知りました。その意味するところはよく分かりません
でしたが、この目を見るとなんとなく納得してしまいました。
#11
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<<テングチョウ>>
成虫で越冬する蝶なので暖かい冬の日なんかにも見かけたりしますが、秋にも飛んでいる蝶です。頭の先(パルピ)が
尖っているのでテングチョウの名前があります。ここで匂いを感じているのだとか。まさに天狗と同じ機能を持っている
器官なのが面白いと思います。
#12
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<<ヒカゲチョウ>>
この子は日本の固有種だそうで、タテハチョウの仲間なのでやっぱり擬似4本脚です。
蝶を愛する人のことを写真家の今森光彦さんにちなんでオーレリアンというそうですが、オーレリアンの庭がよく似合う
シックな蝶だと思います。
#13
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<<ヤマトシジミ>>
春から秋まで最も普通にみられるシジミチョウです。いつも見かけているだけに、いろんな意味で安心して見ていられる
蝶です。
#14
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<<おまけ>>
<<ヤマトシリアゲ>>
ヤマト繋がりですが蝶ではなくてシリアゲムシです。この色のシリアゲムシはヤマトシリアゲの中でもベッコウシリアゲと
呼ばれているようです。この子はメスですがお腹が膨らんでいるのは卵を持っているからでしょうか?
古生代ペルム紀の地層からこの仲間の化石が出ることから生きた化石とも呼ばれているとか。古生代ペルム紀といえば今から
3億年も前の時代! 昆虫たちの逞しさを実感します。
余談になりますが、もうずいぶん昔、一番最初のスターウォーズにこんな顔をした宇宙人が出ていたことを思い出しました。
昆虫は宇宙人や仮面ライダーなんかにも使われたりするのが面白いと思います。昆虫は映像クリエーターたちのイメージを
くすぐるんでしょうかね。
#15
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