里山の風に吹かれて

千葉県は外房の里山に暮らしています
 
身近な自然の中で見かけた”花鳥風月”を

綴っていけたらと思っています

里山の春を彩る山野草2023 その1

2023-03-25 | ここ里山の草花あれこれ
 
いつもかみさんと歩いている里山の散歩道にも顔馴染みの山野草が次々に咲き始めました。

そのトップバッターは私たちが大好きなクロモジの花です。高級楊枝として知られている香木です。

シュッと立ち上がった葉っぱの瑞々しさと淡い色合いの小さな花々の調和がその美しさを演出しているようです。

#1










どの花を見てもその静かな賑わいに目を奪われます。

#2










咲きはじめの小さな鈴のような花からは微かにその音が聞こえて来そうな気がします。

#3










はかない春の妖精ニリンソウ(wind flower)です。まさにスプリング・エフェメラル(spring ephemeral)

そのものです。名前の由来である二輪のもう片方は、咲いている花の根元で咲く時を待ちわびているようです。

#4










ニリンソウは基本的には白い花びらなのですが、中にはピンクがかった花も混じっています。ついついそんな花の方に

カメラを向けてしまいます。

#5










ニリンソウのすぐそばにはハコベの花も咲いていました。

小学生の頃、家でジュウシマツ(bengalese finch)を飼っていましたので、毎朝近所の野原でジュウシマツのために

ハコベを摘んだものでした。私が知った初めての野草でした。

#6









こちらも同じくスプリング・エフェメラルのムラサキケマンです。札幌で生まれ育った私にはよく似た花の

エゾエンゴサクの方がお馴染みでしたが、こちらは毒草だそうです。エゾエンゴサク同様、不思議な花の形に

惹かれてしまいます。以前ひめねずみさんに豆のような実がなることを教えて頂きました。

#7










春になって森の中を歩いていると、このタチツボスミレの紫色が「ねぇ、私を撮って!」と誘ってきます。

まさに春を感じさせてくれる花です。

#8










さて、春の森を歩いているといちばん強く自己主張してくるのがこの花だと思います。毎年必ず載せるので

このブログではお馴染みのマムシグサ(Jack in the pulpit)です。英語の名前もいわくありげですね。

#9










マムシグサの芽吹きの最初はこんな風に笹の子スタイルです。この肌の模様がマムシのようだということから

この名前がついたそうですが、皆さんにはどう見えますか?

#10









やがて最初に仏炎苞が顔を出します。ミズバショウやザゼンソウのようなサトイモ科の植物が持っている仏炎苞と

同じものですね。

#11









そしてそのすぐ後に葉っぱが顔を出して大きく手を広げます。その間1~2日ほど。なかなか撮れない一連の写真を

今年は撮ることができました。

#12










上に載せた仏炎苞が葉っぱよりも先に出るのがヒガンマムシグサの特徴ですが、このように葉っぱが先に

出るのはカントウマムシグサの特徴です。同じ森の中にも何種類かのマムシグサが混在しているようです。

#13









マムシグサと同じ仲間のウラシマソウ(cobra lily Urashima)です。なんといってもこの仏炎苞から伸びた

付属体と言われる長いものが浦島太郎の釣竿に見えることからこの名前をもらいましたね。言い得て妙です。

マムシグサとのいちばんの違いは仏炎苞と葉っぱが別の茎から出ていることです。そのおかげで葉っぱの

日傘をさしているように見えます。

#14










こちらも今回初めて撮りましたが、ウラシマソウのいちばん最初の芽吹きの瞬間です。もう最初から

釣竿の糸が伸びているのが見えるかと思います。毎年思うのですが、この釣り糸ってなんのために

あるんでしょうね。いまだに解けない謎です。

#15










洗いざらしのワイシャツのような花びらが特徴のこの花はモミジチゴです。花が終わるとすぐに大きな黄色い実が

なります。私には美味しく感じられる実ですが、散歩中に出会った人何人かに聞いてみると必ずしも同じ感想では

ありませんでした。けっこう野趣のある味なんだなーと思った瞬間でした。

#16










小さな小さな花びらが美しいシャク(cow parsley)です。まだ咲き始めなので蕾も見えますが、この植物の

一番の特徴は大きく広がる葉っぱではないかと思います。春の野ではよく目につく葉っぱです。

英語でも牛のパセリですもんね。小さいながらも綺麗な花なので最盛期にまた載せてみたいと思っています。

#17










微かに黄色い花が咲いているネコノメソウです。ひと頃はたくさん咲いていた場所でしたが、もう完膚なきまでに

イノシシに掘り返されてしまい、この花もいつまで咲いていられるのか?

彼らも生きるのに必死だとは思うのですが、千葉県のイノシシは人間が狩りをするために持ち込んだものですから、

気持ちは複雑です。

新婚旅行中、札幌の野幌原始林で初めて出会った思い出の花なので、いつまでも咲いていて欲しいのですが・・・

#18










地獄の釜の蓋(キランソウ)です。大きな薬効成分があるのでこの名前があることが面白いです。花の形も人型で

ユニークです。この花も毎年探してしまう大好きな花です。

#19





















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探鳥日和「日向ぼっこの鳥たち ウグイス、モズ、コゲラ、ジョビ、ツグミ、トビ」

2023-03-11 | 野鳥・探鳥日和
 
この冬、天気の良い日には積極的に庭で日向ぼっこを楽しんでいました。

そうすると、思っていた以上にたくさんの鳥たちが庭にやって来ていることに気づいたんです。そこでそんな鳥たちを

モデルに写真を撮ってみました。


トップバッターはウグイスです。この止まり方、ウグイスがよくやるカッコいい止まり方です。

2月の頭ぐらいからさえずりの練習を積み重ねてきたおかげで「ホーホケキョ」も完璧です。時には半音上げて

さえずってみたりして、耳に優しく聞こえる歌声でした。

さらには「ケキョケキョケキョ!」という、あの有名な谷渡りまで披露してくれました。でもこれは私への威嚇だった

のかも。谷渡りという鳴き方は警戒音だという話ですから。

#1










上の姿勢を前から見たもので、この尾羽を上にちょっと上げた姿は”正調ウグイスポーズ”そのものです。

#2










左目で私を見て・・・

#3










両目で見て・・・

#4










右目で見て・・・  右足に体重を乗せたまんまの立ち姿に彼の余裕を感じてしまいました。

#5










背伸びをして辺りを警戒する姿も凛々しく見えます。

#6










いろんな姿を見せてくれた後、おもむろに「バイバーイ!」

淡いピンクの枝垂れ梅越しの構図を狙っていたところにこの羽ばたき! 偶然楽しい絵になりました。

#7










うちの庭をナワバリにするモズは毎年なぜかいつもメス。この子の優しい目には猛禽類とは思えない柔らかさが感じられます。

#8










メスならではの胸の波状紋が美しく輝いていました。

#9










コゲラも餌探しのためにしょっちゅううちの庭にやって来てくれます。

#10










後ろ姿の迷彩模様がうまく柿の木肌に溶け込んでいますね。

オスならば後頭部に赤い模様の羽が見えることがありますが、興奮していない時には見えないことも多いので

雌雄の区別が難しい鳥でもあります。

#11










木の皮の下に潜り込んでいる虫を探してぐるっと木の周りを回っていました。聞けばすぐにわかる鳴き声も

含めて、なんとも可愛らしいキツツキです。


#12










うちの庭にやってくるジョウビタキもなぜかいつも女の子、ジョビ姫ちゃんです。翼の白い模様がオスメスともに

あることから紋付鳥ともいわれています。尾羽を上下にフリフリしながらカタカタと鳴くのが可愛らしい鳥です。

#13










ツグミは風切り羽根の茶色がよく目立ちますね。

#14










地面に降りて餌を探す鳥ですから、それだけに時々こうやって体を伸ばして辺りを警戒します。

地面に降りるということはそれだけ人間の目に留まりやすいということでもあります。冬鳥の代表になる

所以ですね。


#15










さっそくミミズをゲットしたようです。

#16










トビは三味線のバチのように、スパッと切り取ったような尾羽がよく目立つ大きなタカです。

ところが庭で空を見上げた時・・・

#17










これはなんじゃ? この飛翔姿、まさか大きなコウモリ? 

#18










よく見るとトビだったんですね。

う~ん、おまえさん、その姿、どうしちゃんだい???

#19










尾羽がないとこんなにも不思議な生き物に見えてしまううんだなーと思ってしまいました。

#20










以前、うちの庭で尾羽がないスズメを撮影したことがありました。この子です。その後、この子は母親として立派に

子育てをしていることも判明しました。

鳥なんて、尾羽がないだけでは屁とも思わずに生きていけるんですね。鳥の餌になるチョウチョだってボロボロの

翅でも平気で飛んでいますからね。そんなことを思うと自然界の逞しさを感じざるを得ません。

#21












<<おまけ>>

毎年必ず撮るオトメツバキです。きちんと肥料が入れられて手入れされていますので、花びらに一点の色褪せもない

美しい花を咲かせます。

まずは単独花

#22










次は二連花

#23










そして三連花

#24










うちの庭ではクロッカスが咲いていました。影の写り込みを意識して夕方に撮影してみました。

#25










クロッカスはかみさんが好きな花のひとつで、昨年たくさんの球根を植えていました。

#26




















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