夫が「どーぞどーぞ」と言ってくれたので、昨日は午後から展覧会を見に行ってきた。
まず最初に会期が13日までの「ガブリエル・バンサンの世界」。会場は電気文化会館。伏見で降りて4番出口を出て徒歩2分。入場無料。
ガブリエル・バンサンというのはとても素敵な絵本作家さんで、このblogの「絵本」のところにもたぶん感想をあげてあったはずだ。紙に鉛筆でさっとスケッチしたものか、スケッチに淡彩。「アンジュール ある犬の物語」という絵本が大好きなのだが、これはさらさらっと描かれたスケッチの絵本で、文章もなくて絵だけなのだが、デッサン力がすごいので物語が充分読み取れる。その本の原画も出ていた。
絵本を見ただけではわからないのだが、原画はあちこちホワイトで修正されていた。「ヴァイオリニスト」の原画がずらっと並べられていた。なんでこんなに簡単に描かれているように見えるのに、なんでこんなにきちっと登場人物の感情が表現出来るのだろう。一本一本の線が生きていて、とても美しい。
会場には絵本もたくさん置いてあって、自由に読めたのだが時間がない。とても残念。図録はなかったが500円で小冊子が売っていたので購入。何人かの方の対談が収録されている冊子で、23日に朗読会でお邪魔することになっているメリーゴーランドの店主の増田喜昭さんも、その中のお1人だ。
次に徒歩で名古屋市立美術館に向かう。「レオノール・フィニ展」料金は1200円。途中、きれいな黒猫が石垣の上に音もなく飛び上がるのを見かけた。なんだかフィニの絵のようだ。
昔、一度フィニ展は見に行ったことがあって、昔と言っても大昔なのだが、図録もどこかにしまってあるはずだ。その時に見たのと同じ絵も出ていたのだが、以前見た作品より前の時期に描かれたものと、後の時期に描かれたものもたくさん見られた。どうも昔見た頃の作品が一番色が淡くてきれいだったようで、その前後は非常に色が暗くて驚く。晩年の頃のはみんな闇の中に沈んだような表現になっている。ちなみに亡くなられたのは、まだついこの間の1996年。
前回見たときもあったのかもしれないが、舞台衣装や仮面も展示されていた。中でもすごかったのは、魚の骨(エイのように見えたのだが)で作られた仮面で、いったいどうやって作ったのだろうと、何度も上から見たり下から見たりしていた。
ビデオも上映されていて、フィニ自身が作ったらしい詩的な映像(仮面をつけた何人かの人物が出てくる。現代音楽みたいなのが流れている)もあったのだが、それより彼女のアトリエ(?)を紹介したドキュメンタリー番組が面白かった。作家さんとか画家さんの部屋を見るのは楽しい。その人らしさがあちこちに見られるから。フィニの部屋にはたくさん猫がいた。あちこち自由に歩き回っている。
フィニは来月の25日までやっているので、もう1度見たい。抽象画のような描き方で叢を描いた絵があって、それがすごく自分の中の何かに引っかかっているのだ。
さらに徒歩で松坂屋に行き、「デ・キリコ展」を見る。料金は1000円。こちらはわりあい混んでいた。キリコの絵は、画集などで見るともっと抑えた色に見えるのに、実際はかなりはっきりした色使いだ。晩年には自分の以前の作品のバリエーションをいろいろ描かれていたようだ。1978年に亡くなられたらしい。生前、フィニとも接点があったようだ。
フィニはつるっとしてひんやりした感じの絵なのだが、キリコはかさかさして少し温度が高い感じがする。どちらかというと、私はフィニの方が好き。
で、ついでと言っては何だが、同じ松坂屋内でもう1つ展覧会をやっていたので、それも見る。「小杉小次郎展」。料金は800円。申し訳ないがお名前を存じ上げない方だった。長くパリで活動しておられる方のようだ。「六区のメトロ駅」という絵がとても気に入った。他の絵も静かなのだが、この絵は特にしーんとしている。キリコもフィニも少し音が聞こえる気がする。ポール・デルボーやマグリットはとても静かなので好き。
図録はどれも2000円はするのでさすがに買えなかった。でも買ってもどうせまったく見なかったりするので。
本当はテラオハルミさんの個展も見に行きたかったのだが、時間がなくて行けなかった。帰って夕食のしたくをしないと。しかし展覧会のはしごなんて初めてだ。で、さすがに疲れた。
まず最初に会期が13日までの「ガブリエル・バンサンの世界」。会場は電気文化会館。伏見で降りて4番出口を出て徒歩2分。入場無料。
ガブリエル・バンサンというのはとても素敵な絵本作家さんで、このblogの「絵本」のところにもたぶん感想をあげてあったはずだ。紙に鉛筆でさっとスケッチしたものか、スケッチに淡彩。「アンジュール ある犬の物語」という絵本が大好きなのだが、これはさらさらっと描かれたスケッチの絵本で、文章もなくて絵だけなのだが、デッサン力がすごいので物語が充分読み取れる。その本の原画も出ていた。
絵本を見ただけではわからないのだが、原画はあちこちホワイトで修正されていた。「ヴァイオリニスト」の原画がずらっと並べられていた。なんでこんなに簡単に描かれているように見えるのに、なんでこんなにきちっと登場人物の感情が表現出来るのだろう。一本一本の線が生きていて、とても美しい。
会場には絵本もたくさん置いてあって、自由に読めたのだが時間がない。とても残念。図録はなかったが500円で小冊子が売っていたので購入。何人かの方の対談が収録されている冊子で、23日に朗読会でお邪魔することになっているメリーゴーランドの店主の増田喜昭さんも、その中のお1人だ。
次に徒歩で名古屋市立美術館に向かう。「レオノール・フィニ展」料金は1200円。途中、きれいな黒猫が石垣の上に音もなく飛び上がるのを見かけた。なんだかフィニの絵のようだ。
昔、一度フィニ展は見に行ったことがあって、昔と言っても大昔なのだが、図録もどこかにしまってあるはずだ。その時に見たのと同じ絵も出ていたのだが、以前見た作品より前の時期に描かれたものと、後の時期に描かれたものもたくさん見られた。どうも昔見た頃の作品が一番色が淡くてきれいだったようで、その前後は非常に色が暗くて驚く。晩年の頃のはみんな闇の中に沈んだような表現になっている。ちなみに亡くなられたのは、まだついこの間の1996年。
前回見たときもあったのかもしれないが、舞台衣装や仮面も展示されていた。中でもすごかったのは、魚の骨(エイのように見えたのだが)で作られた仮面で、いったいどうやって作ったのだろうと、何度も上から見たり下から見たりしていた。
ビデオも上映されていて、フィニ自身が作ったらしい詩的な映像(仮面をつけた何人かの人物が出てくる。現代音楽みたいなのが流れている)もあったのだが、それより彼女のアトリエ(?)を紹介したドキュメンタリー番組が面白かった。作家さんとか画家さんの部屋を見るのは楽しい。その人らしさがあちこちに見られるから。フィニの部屋にはたくさん猫がいた。あちこち自由に歩き回っている。
フィニは来月の25日までやっているので、もう1度見たい。抽象画のような描き方で叢を描いた絵があって、それがすごく自分の中の何かに引っかかっているのだ。
さらに徒歩で松坂屋に行き、「デ・キリコ展」を見る。料金は1000円。こちらはわりあい混んでいた。キリコの絵は、画集などで見るともっと抑えた色に見えるのに、実際はかなりはっきりした色使いだ。晩年には自分の以前の作品のバリエーションをいろいろ描かれていたようだ。1978年に亡くなられたらしい。生前、フィニとも接点があったようだ。
フィニはつるっとしてひんやりした感じの絵なのだが、キリコはかさかさして少し温度が高い感じがする。どちらかというと、私はフィニの方が好き。
で、ついでと言っては何だが、同じ松坂屋内でもう1つ展覧会をやっていたので、それも見る。「小杉小次郎展」。料金は800円。申し訳ないがお名前を存じ上げない方だった。長くパリで活動しておられる方のようだ。「六区のメトロ駅」という絵がとても気に入った。他の絵も静かなのだが、この絵は特にしーんとしている。キリコもフィニも少し音が聞こえる気がする。ポール・デルボーやマグリットはとても静かなので好き。
図録はどれも2000円はするのでさすがに買えなかった。でも買ってもどうせまったく見なかったりするので。
本当はテラオハルミさんの個展も見に行きたかったのだが、時間がなくて行けなかった。帰って夕食のしたくをしないと。しかし展覧会のはしごなんて初めてだ。で、さすがに疲れた。
今夜あたり見る夢は、いろんな画家さんのキャラクターが出てきて、すごくにぎやかだったりして。
レオノール・フィニ展も実は地下鉄でチラシみて気になってるのです。仮面、気になるぅ☆
今日は刈谷の朗読会の受付、お疲れ様でした。
とっとと帰ってしまってすみません。
今日は朗読会と個展のはしごでした。
☆みやじまさんへ
そうかぁ、残念。
うちのイベントblogに展覧会も載せた方がいいですかね。
フィニーはなかなか盛り沢山な展覧会でしたよ。
仮面、面白かったです。魚の骨の仮面は、「これ、かぶれるんですかい?」という感じでした。猫が喜びそう。
私は会期中にもう一度見に行きたいです。
今回バンサン展逃したのもそもそもは自分が
最終日の確認を忘れていたのが敗因です。。
ばかばかって感じ、、
11月1日(火)
ガブリエル・バンサン 記念講演会&トークショー
時 間…14:00~16:00
講 演 :今江祥智「絵本作家ガブリエル・バンサンをごぞんじですか」
トークショー:江國香織×増田喜昭「絵を読むよろこび」
この時間帯なら行けたのだがなあ。これからはもっとしっかりイベントチェックをやらねばいかんです。
あっ~、、やはりしっかり調べねば
いけないのですね。。