貝撲滅運動推進委員会

熱帯魚を飼い始めたのはもう２０年以上も前のことだ。亀の亀緒君も家の前で拾っちゃって飼わざるを得なくなったのだが、熱帯魚も近所の八百屋がうっかり仕入れて売れ残ったパック入り（このこと自体無茶だと思うのだが）のキッシンググーラミーを、かわいそうだからと引き取ってしまったのが始まりだ。

これまでにいろんな熱帯魚を飼った。主婦のすることなので当然高い魚は買えない。コリドラスという目のクリンとした可愛いやつ（ただし模様があまりきれいじゃなくて安いやつだが）。小さくて可愛いドワーフグーラミー。真珠をちりばめたようなパールグーラミー。見かけによらず気の荒いエンゼルフィッシュ。ネオンテトラ。カージナルテトラ。ブラックテトラ。鼻先が赤いラミーノーズ。グッピー。プラティ。etc.etc.

今は水草をたくさん入れて、魚はネオンテトラとカージナルテトラとオトシンクルス。みんな小さな魚だ。オトシンクルスは藻を食べてくれるのだが、どうも藻の繁殖の勢いに追いつけないので、ヤマトヌマエビの皆さんにもご協力をいただいている。

それがこのところ貝が大繁殖してしまい、取っても取ってもいっこうに減っていく気配もなくて困っている。で先日、亀緒君の餌とかを買いに行っているお店の熱帯魚部（？）で「貝を何とかしたいのだが」と店員さんに相談。もしかしたらバイトかもしれない若い男子店員さんが「貝を食べる魚というのを水槽に入れるしかない」と言う。で、ネオンテトラとかがいるのだが大丈夫なのかと聞くと「その魚はマウスブリーダー（口の中でお子さんを育てる）で縄張り意識があったりするのだが、たぶん大丈夫だ」と言うのだ。ホントに大丈夫なのかと疑う気持ちがもろに顔に出ていたせいなのかどうかわからんが、その男子店員さんは何というか“素人のくせに”みたいな感じで応対。もう態度がものすごーくつっけんどん。たいへん嫌な感じだったので買うのはやめる。大きくてきれいなお店だし、インターネットのサイトもあって通販やったりしてるんだけど、店員さんを何とかしてほしいよ、まったく。主婦の口コミは怖いよ。

まあとにかく、それから人力で貝撲滅運動を推進していたのだが、いっこうに減らない。で、仕方なく別の熱帯魚屋さん（亀緒君用の紫外線灯を買おうとしたら「そんなもの買わなくても、亀をタライか何かに入れて、ベランダにちょっとの間出しておけば大丈夫」と店員さんに言われたお店。以来、このお店は信用できると思っている）に行って「貝を何とかしたのだが」と店員さんに相談。魚は何を飼っているかと聞かれ、ネオンテトラとオトシンクルスと答えると、このクラウンローチさんを薦められた。ううむ、例のマウスブリーダーはどうなんでしょと思い「他にも貝を食べる魚っていますか」と聞いたところ「他にもいるけど、シクリッドなんで貝をバリバリ噛んで食べる種類なんです。だから小さい魚も食べられたりいじめられたりする。クラウンローチはそんなことないから大丈夫」と言われる。シクリッドねえ。例の魚がどうなのかは知らないが（名前忘れたし）、有名なマウスブリーダーは確かシクリッドの仲間なのであった。買わんでよかった。

で、クラウンローチさん２名がうちの水槽の貝撲滅運動推進委員として着任された。クラウンローチさん、どうかよろしくお願いします。