満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

捨てるなよ~(泣)

2006-11-07 | 日々のハチャメチャ
昨日の記事で載せた「大多喜沢山温泉」の入り口で
シェトランド・シープドッグを見ました。

このリゾートはバンガローなども併設していて
家族連れがテニスやボーリング、プール等で遊ぶ施設もあり
夏場等には賑わっているようです。

私達夫婦が宿泊先のホテルから車で10分ほどの
この「大多喜沢山温泉」に到着すると
シェトランド・シープドッグがヨロヨロと近づいて来ました。
始めは放し飼い?っと思いましたが
よく見ると毛艶も悪く、やせ細っています。
どーも、捨てられたようでした。

食べ物を貰いに近づくのとは違います。
車から降りてくる私達の顔を確認している様子が見て取れました。
この子は車で来た家族に捨てられたのでしょうか?
顔を確認し、違うと解ると、スグに離れて行きます。
また、車が到着すると…近づいて行って確認しています。
その繰り返しをしているのです。

シェトランド・シープドッグは小型犬とは言え
大きいので我が家のマンションでは飼えません。
連れて帰ってあげたかったけど…。
自分の都合で飼って、飼えない状況になったからといって
捨て去るのは止めましょう。
都会では動物は自力で生きて行くコトは絶対に出来ません。
保健所に連れて行かれ殺されてしまうのですよ。
ガス室に送られて、苦しんで泡を噴いて死にます。
壁が移動し、反対側の溝に犬の死骸を落とし込みます。
スロープを下ってゴミ処理場に落下して
焼かれてお終いです。

どうか、犬や猫を飼う前に一度、保健所の見学をしてください。
そうして、捕らえられ、死を待つだけの犬達の目を見てください。
本当に悲しそうな目をしています。
もし、気が向いたらブリーダーから購入せず
保健所から引き取ってあげてください。
一匹を救ったからどうなる訳でもないのですが…
飼える環境があるのなら、一考をお願いします

さて、昔々
世の中にはノラ犬が大層沢山おりました。
その犬達は狂犬病を患っているかもしれないので
保健所のオジサン達が長い棒に針金を丸く付けた道具で
野犬狩りをしておりました。

ある日、小学生の満天が鼻を垂らしながらの帰り道
野犬狩りのオジサン達に出会いました。
そこへ、一匹のショボイ黒犬が私の足元に逃げ込んで来たのです。
オジサン「犬を捕まえるから、どけ!」っと鬼の形相で凄みます。
満天は「この犬はウチの犬です!」っと叫んでいました。
オジサンは疑りの目を細め「本当か?」っと一括。
満天とショボイ犬は抱き合いながら
「本当です!」っと訴えました。
ちゃんと首輪をしとけよ!と怒られましたが
何とかこの場は乗り切りました。

問題はこの後です。
ウチの父は建築業を営んでいましたが
母は人を雇って鮨屋を経営しておりました。
食べ物屋に動物はご法度の時代でございます。
エライ反対にあいまして…子供と一匹は路頭に迷う所でした。
そこに雇われて鮨を握っていた板さんが間に入ってくれまして
子供と一匹は何とか救われたのです。

この救われたショボイ黒犬(オス)は名前を「捨て」と言いました。
コイツがまた、エライ女好きで…

お向かいに住んでいた庭付き一戸住宅の
シェパード(メス)のララちゃんを、いたく気に入り
首輪をすり抜け逢瀬を重ね、
杭を引きずりながらも逢瀬を重ね
がんじがらめに縛ると泣いて逢瀬を催促し
本当にどうしようもないエロ犬でした(笑)

しかし、奇跡は起こるもんでして
シェパードのララちゃんがウチのショボイ「捨て」を気に入り
しかも、引っ越して行くコトになったララちゃんの飼い主さんが
「こんなにスキ合っているのを引き離すのは可哀相」っとおっしゃり
なんと!「捨て」を「拾って」下さったのです!

ハッピーエンド!

って…子供心に満天は…
「私の立場は~?」っと泣いたのは言うまでもありません
拾った「捨て」に捨てられた満天さんのお話でした