今市子さんの漫画「百鬼夜行抄10巻」あとがきに
「昔からあったけど、最近名前がついたもの」が載っておった
昔は「しつけ」 今は「虐待」
虐待なんて名前がついたおかげで…
本当に虐待されている子供は少なからず助かる機会が増えたが…
人前で「しつける」時に親は気を使うようになってしまった
何度言っても解らない子には、尻の一つもブチたくなるが…
ズル賢い子供は大声で泣き叫ぶもんで
以前ならば「ウルサイな~」だけの周囲の視線に…
「虐待してるの…?」みたいな視線まで加わり
大層、親は難儀をし、子供は益々ズルくなる
それでも自信を持って人前で子供を躾ける事の出来る親には
私は賞賛の拍手を送りたい~
あなたは今しなければならない事を今しているだけ
ガンバレ!
昔は「夫婦喧嘩」
今は「ドメスティックバイオレンス」
昔は頬を赤く腫らし、目に青アザを作っておった主婦をよく見かけた
「夫婦喧嘩は犬も食わない」っと言い
大変な労力を使い仲介に入っても、結局元の鞘に納まるので、
アホらしい~っと言われておったのだが…やはり暴力はいけない
しかも「ハズカシイ」っとの意識のせいか
かなりヒドイ暴力を受けていても、黙って耐える主婦が後を絶たなかった
近年、この暴力の部分に名前が付いたお陰で
離婚原因の要因に認定し易くなった…
今まで虐げられていた女性たちが少々有利な展開を迎え・・・・
そして…最近では立場が逆転しておる(笑)
漠然とした出来事や物事には弱い女性も
名前が付き、ハッキリとその姿が見えると急に強くなる
今後、全ての曖昧な出来事に名前を付けると…
世界は女性の物になるかもしれん(笑)
昔は「だらしない女」及び「家事能力のない女」
今は「ADHD(注意欠陥多動障害)」
今市子さんは「片付けられない女達」の一員らしく…
用事①を片付けようとして…
用事②が目に入り…そこへ用事①を置いたまま用事②に没頭
しかし…そこに用事③がまた目に入り…
用事①と②を置いた状態で用事③にまっしぐら~
ってな状況が日常茶飯事らしい(笑)
確かにコレではメビウスの輪状態で…終わりがない(ハハハハハ)
この「だらしがない」っで片付けられておった行為に
ある日、突然名前が付いた
今市子さんは、今まで「自分はダメな人間だ~」っと
落ち込む日々を送っておったのだが
「ADHD」ってな名前が付き、肩が急に軽くなったそうである
「なんだ~病気だったのか~」である(笑)
なんか調子が悪いのだが~っと悶々と考え落ち込んでおった所へ
「あんた、ソレ更年期だよ」っと言われ…多少複雑な心境を抱えつつも
原因が解り少々スッキリする「アレ」である
やはり漠然とした状況よりも名前が付いてソレが「何」かが解ると
安心するみたいである
ただし…名前が付いて安心し…安心を超えて
ズーズーしくなる場合もある
「ちょっと動きたくないな~」って時に
「私、更年期だから・・・」っと言い逃れする場合と同じく
今市子さんも
ちょっと部屋の汚れがヒドイ時などに
「私、病気だから・・・」っと言い逃れする場合があるそうな~
島国に生まれ育った日本人は、揉め事を少なくする為に
物事を「曖昧」にとらえ、放置しておくのを「美徳」っと考えておった
今、ネットワークの繋がりによって
グローバルな世界観を手に入れた我々日本人は
欧米諸国の様に、曖昧さを嫌い
名前を付けてシッカリ認識するようになったのかもしれん
ソレが良いか悪いかは、まだ解らんが…
名前が一つ認定されると…ソレを覚えられずに四苦八苦する私にとっては
「状況説明」だけで話が通じていた、昭和の時代が懐かしい~
サラリーマン川柳より
エコな人 昔で言えば セコイ人
ってなのがあった(ガハハハハハハハハハ)
名前が変わるとイメージも変わるもんである(笑)