作家の落合恵子さんは「どうして日中の軍事的な緊張が高まったのか。どうしたら緩められるのか。それを問うことなく、安保法制懇は武力行使に前のめりな結論を出した。福島の原発問題などが解決を見ないまま、集団的自衛権の議論が進むのは非常に問題だ」と吐き捨てるように言う。
全国の0・6%の面積に74%の米軍専用施設が集中する沖縄は十五日、くしくも「本土」復帰から四十二年を迎えた。沖縄県で暮らす芥川賞作家の大城立裕氏は「沖縄からすれば、目の前の米軍基地をどうするのかが喫緊の課題だ。県外移転を求める県民の声に冷淡な本土との間には構造的差別がある」と沖縄の声を代弁する。
もし安保法制懇のメンバーに選ばれていれば…。「約四十年前に沖縄国際海洋博覧会の開催内容などについて政府の有識者として議論に加わったが結局、沖縄の思いをくみ取ってもらえなかった。有識者会議はこりごりだ」と嘆いた上で、こう訴えた。
「安保のために沖縄を犠牲にすることは許せない。有識者だけでなく、国民全体が、沖縄に対する構造的差別を許していいのかどうかに関心を向けてほしい」
<デスクメモ> 与党・公明党は、集団的自衛権の行使容認に反対らしい。個人的には、「平和の党」なる看板は、秘密保護法に賛成した時点で「終わった」と思う。だが、「多弱」の野党には全く期待できない。公明党が鍵を握っているのは間違いない。頼るのではない。動かすのだ。圧倒的な世論で包囲するしかない。 (圭)