風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

僕の立場とは・・・

2010年03月19日 21時22分39秒 | エッセイ、随筆、小説




 

韓国中華を大久保で食べている最中、私と恋人は大喧嘩になってしまった。
私が現在の話をしているのか、それとも過去のそれなのか・・・が理解できなかったために、
恋人に些細な質問をした結果、それに逆ギレ、なぜか私が責められる羽目に。

なぜ、過去のことだよ、とか、ごめんね・・・とか、
心配しなくていいよ、とか、そういった言葉で切り返せないのかと不思議に思う。

私の脳みそはうまく機能していないために、ごちゃごちゃと話をされると理解できないし、
話が飛び石のように転々とあちこちに散乱すると、集めることもできない。
なんとなく、こういった話をしているのだなぁ~程度でしか、わかっていないのだ。

あまりの頭痛がしたために
「ごめん、私の障害のせいか、わかるように順序立てて説明してもらいたい。それと頭が痛い」
と恋人に伝えた。すると、
「僕には普通にみえるし、障害があるなんて思ってない」と返された。
「なんでも障害のせいにされるのはずるい」とも言われた。

「そうじゃなくて、大きな声を出されたり、予期せぬ言葉に過剰反応してしまう障害だということを
頭の片隅にでも置いてもらわないと、私の方がしんどい」と言った。
が、今度は「僕が精神障害だとでも言いたいのか?」とまた大きな声を出されたので
「もういいよ」と言って、私は大きな溜息をいくつも漏らすことになった。

今日は歌舞伎町のど真ん中にある病院へ行き、私の画像やカルテ開示の手続きを済ませた。
恋人宅までは徒歩でもいける距離なので、
「もし時間があったら会って話がしたいのだけど」とメールで伝えた。

何通かのメールのやり取りをした後、受信した内容を見て私は愕然としてしまった。
我慢の限界・・・というか、堪忍袋の緒が切れた音がした。
私の大切な留学面接前には“私の立場を無視”して喧嘩をしたくせに、
「仕事をしている僕の立場も考えてください。今日は無理です。明日にでも電話をしてください」と
冷たく、私からの連絡が迷惑だと言ってきたのだった。

“僕の立場”ってなんだろう・・・と思った。
そんなに大それた立場など存在するのだろうか、と。

てくてくと新宿三丁目を目的なく歩いた。
金曜日の夜の雰囲気を味わいながら、頭を冷やしながら、いろいろなことを考えていた。
最終的には連絡をする気持ちが失せた、のが私の本心であり、結論に至った。
私の事情を伝えたにもかかわらずそれは無視され、“僕の立場”だけが過剰に主張されたかたち。
怒りを通り越して、ただ呆れてしまった自分を自覚できたので、
その瞬間からすべてが馬鹿らしく思えて仕方なかった。

私からはもう二度と連絡はしないだろう。
私は素直に自分の気持ちを伝えたし、私にも悪い部分があったことを詫びた。
それでも彼は私の気持ちを無視して押し退けてしまったのだもの。

思うのよ、この障害ってとても厄介だと自分でも。
相手の理解がないと成立しないことがたくさんある。
それを言い出すと相手に事情を無理強いしているようで、とても嫌な気分になるの。
その後、矛先は自分を責め続けてしまうこともある。
でも、それでも理解しようとしてくれる人の存在はとても大きなもので、
とはいえ、面倒だと思われている感情も、障害があるゆえに敏感に感じ取ってしまう。
それが相手にはわからないからこそ、しんどさを我慢しきれなくなったときにはじめて
突きつけられた答えに動揺したところで、溝は埋まらないのよ。

だから、お願い・・・だといっているうちが花。
なぜ、私には大きな声や責め立てる口調が障害には禁忌だと伝えているのに、
譲ってくれようとはしないのかしら?
なにも言わなくなったら、終わってしまうだけなのに。