軽度外傷性脳損傷(MTBI)という診断が下された後、その裏付けのための検査が一通り終わった。
神経眼科、泌尿器科では排尿障害などを神経的な異常を調べ、脳神経の画像から高次脳機能障害を証明するというものだ。
味覚や臭覚がなくなっていることもショックだったし、四肢麻痺不全のためよく転ぶことも
生活の中で感じてきた「なんでだろう?」が理解できたので、自分的にはもやもやがすっきりした感がある。
けれど、あの事故さえなければ・・・と思うと悔しいし、補償交渉の大変さをもって
日本の被害者救済という観点が欠如しているために、加害者天国である実状や
もっともっと残酷な「この世の本当のこと」を垣間見てきたことで、社会や世界を見る目が以前とは違ってしまっている。
詳細は「ついに宇宙人が最終戦争後のシナリオを用意しました」(徳間書店)著者 田村珠芳
先日、MTBI支援団体の理事がある雑誌に記事を寄稿していたものを読んだ。
ある女性が交通事故被害に遭い、その後、夫との営みの最中に失禁や脱糞などでそれ自体が困難となり、最終的に離婚したという話だった。
それだけが大切なわけではないが、そうしたことが離婚原因になってしまうのは、どちらが悪いともいえず、切なくて切なくていたたまれなくなってしまった。
わたしは結婚をした。
夫は年下のフランス人で、わたしの体調のことも話抜き、双方が抱える問題になりうることを乗り越え、結婚をするという決断に至った。
わたしが今後どのようになるかもわからず、記憶が消滅してしまいやすいために身内だけのささやかな結婚式を挙げ、
カメラマンの方に写真や映像で残してもらうことで、記憶の代役をになってもらおうということになった。
結婚することを躊躇してきたものの、結婚も結婚式もとても感動的で、笑いが絶えない素敵なものだった。
フランス人の母も着物を着たいと言い、母の初めての着物姿もなかなか美しいものだった。
さて、つらつらと近状を書いても仕方ないので・・・
来月から本格的に渡仏する。
その後、フランス側の軽度外傷性脳損傷の支援団体や専門家・医師と会うことになっている。
その辺の詳細もここでお知らせできればと考えているので、もしMTBIで苦しまれている方やご家族が読んでくださっていたなら
なにかお役に立つ情報をお届けできればと切に願う。
加害者加入保険会社損保ジャパンと第一回目の協議を先日終了したわけだが、
支払い済の200万程度の医療費で支払いは終わっており、微々たる慰謝料の支払いで解決するスタンスでいるようだ。
大企業はひとの犠牲の上に成立していることを10年も突きつけられてくると、企業のよし悪しを違った視点でしかみれなくなる。
余談ではあるが念のため。