毎週日曜日のNHKEテレで「響け!ユーフォニアム」のアニメが放送された。(2024年4月7日~6月30日)
少しだけ興味を持って見てみた。女の子がユーフォニアムをかかえて演奏していた。
私が学生の頃はユーホニュームと言っていたが、最近はユーフォニアムで通しているみたいだ。この楽器が注目されてうれしい。ユーフォニアムは中・低音楽器で主に対旋律を演奏する。これが実に素晴らしいのだ。
最近聞きに行く吹奏楽では、ユーフォニアムに耳を澄ませる。
私がユーフォニアムを手にしたのは中学2年生の時だった。2年だったとは、実は吹奏楽は未だ1年次には無かったのである。私の記憶では父兄に寄付をしてもらったらしい。
晴れて2年生で吹奏楽班に入れた(簡単な試験もあった)のだが、小学生で小太鼓をやっていた経験があったので、小太鼓をと思ったら1年生で私より上手い人がいた。そこでトランペットや木管楽器などいろいろ吹いてみたら、ユーフォニアムが一番素直に音が鳴り、私に合っていると直感した。
唇の厚さや大きさで、トランペットの小さなマウスピースでは、唇がはみ出してしまい、音が漏れてしまった。ほとんど曲にならなかった。
それでユーフォニアムにどっぷりつかり、高校でもユーフォニアムを担当したいと思った。しかし高校では予算が無かったのか、ユーフォニアムは1本しかなく、もう1本の同じ音域で少し小さく古くてさび臭い「バリトン」を担当した。予算が通ったのか2年次には新しいユーフォニアムを手にした。
私たちの頃のユーフォニアムはラッパ状の朝顔部分の首が長く、朝顔は大きく開き、バランスが悪く演奏姿勢は悪くなってしまった。長く練習していると持っているだけで大変だった。
今は改善されて、コンパクトとなり、ピストンも3本から4本になっていた。
3年生の高校の夏の文化祭で「ベサメムーチョ」のソロ演奏したことが忘れられない。立ち上がってのスタンドプレーだった。ただ残念な事にオーケストラでは使用されない。それで私は尺八に転向したのである。
とずっと思っていたのだが、先日のNHKEテレ「クラシックTV」でオーケストラでユーフォニアムを演奏していたのを見たのだった。
ムソログスキー作曲、組曲「展覧会の絵」はピアノ曲である。それをラヴェルはオーケストラに編曲した。
その中の曲名は忘れたが、なんと主旋律をユーフォニアムが演奏したのである。
これには驚いた。ユーフォニアムがオーケストラで使われたのを見たのは初めてだった。
余談だが、NHK総合テレビの「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」でオーケストラの楽器の値段を放送していた。
バイオリンの高いものはストラディバリウス製作で20億円。弓でも1000万円。
シンバル奏者へのインタビューでは、ある交響曲でたった1回鳴らすだけでも、同じ出演料だそうだ。
ただし、いつ出るかと緊張して失敗は許されないので大変である。
楽器の運搬についても、大きなコントラバスは楽団で運んでくれるが、チェロは自分で背中にしょって運ぶ。衣装も楽譜もあるし、その上新幹線などでは隣の席分も自己負担らしい。大変である。
一方、尺八は一見楽に見えるが、尺八は何本も必要な時もあるし、着物一式、楽譜、時には譜面台。
地方での演奏会には着替えも必要。演奏者は体力も必要だ。
過去の私のブログで「黒幕のユーフォニアム」を見つけた。
3年前に書いている。改めて見てみると同じような文章を書いているのが恥ずかしい。
年を取ると同じことを何度でも繰り返すようになるもんだな。
12月14日、八王子のオクトーレでユーフォニアムの演奏があるという情報で聞きに行って来た。
演奏者は川崎市の夫婦でFlluffy(フラッフィー)だった。クリスマスに向けてのサンタクロースの着ぐるみが可愛い。曲は「恋人がサンタクロース」「勝手にしやがれ」「坂本九メドレー」などだった。
私もユーフォニアムを演奏してきたので、終了後にこのブログを見せて、親しく話した。彼女は小学4年から演奏を続けているそうだ。
期せずして来年1月11日にも八王子セレオで違う方がユーフォニアムの演奏をする予定らしい。独奏などで街中で演奏するのは本当に珍しいことだ。
12月21日、たまたま八王子オクトーレに行ったところ、ロビーでピアノ三重奏を演奏していたので、一番前の椅子に座って聞いていた。ほとんどがクリスマスメロディーだった。素晴らしい演奏だったので、終わってから思わず「ブラボー」と叫んでしまった。
すぐに演奏者に声を掛けたら、隣に座っていたおじさんも話しかけていた。私もしゃべり出したので「あんたは誰だ」という話になった。
そのおじさんとは失礼だが、Kさんは音楽プランニングの社長さんだった。話せば話が合い、早速LINEの交換を申し込まれて、お互いのQRコードを読み込んだ。その時にいただいたのが何と言う事でしょう、下記チラシの「今村耀ユーフォニアムリサイタル」だ。
幸運にも「ユーフォニアム」である。このように「ユーフォニアム」が脚光を浴びる世の中になったのかと考えひとしおである。