国防次官候補のエルブリッジ・コルビー氏(本人提供)=共同
【ワシントン=飛田臨太郎】
トランプ米大統領が国防総省ナンバー3の国防次官(政策担当)に指名したエルブリッジ・コルビー氏は4日、議会公聴会で日本の防衛費の水準が低すぎると不満を表明した。
国内総生産(GDP)比で3%を求めた。台湾には同10%程度まで増額するよう要求した。
コルビー氏は第1次トランプ政権で国防副次官補を務め「国家防衛戦略」を策定した。
ヘグセス国防長官やナンバー2である国防副長官候補のファインバーグ氏は国防政策の経験が浅い。コルビー氏の政策決定への影響力が当面、大きくなるとの見方がある。
コルビー氏は人事承認に向けた上院軍事委員会で「日本は非常に裕福だ」と指摘し「なぜ彼らは脅威に見合ったレベルの(防衛費の)支出をしないのか」と言及した。
公聴会の発言とは別に、議員の質問に書面で回答し「(日本が)防衛費を2027年にGDP比で2%に増やす現状の目標では、明らかに不十分」と主張した。
「(日本は)可能な限りすぐにGDP比3%に引き上げるべきだ」と記した。米国は日本政府に軍備増強の必要性を「建設的かつ緊急に」伝えるという。
台湾については「3%を大きく下回っている。10%程度の割合で国防に重点的に取り組むべきだ」と公聴会で明言した。「台湾の人々や日本人に、さらに多くのことをしてもらう必要がある」と強調した。
台湾防衛は米国の国益になるとの考えを表明した。「中国による地域覇権を否定するという意味で、米国の核心的な利益に非常に重要だ」と触れた。
米国にとって中国が最大の脅威になるとの見方を示した。「米国は依然として最強の国だと思うが、中国は過去150年間で私たちが直面する最大かつ最も強力なライバル」と表現した。
「中国、ロシア、イラン、北朝鮮の連合がある。中国はその連合の礎だ」と説いた。「中国のロシアへの支援が戦争を持続可能にしている」と加えた。
4カ国に対抗するには同盟国が軍事力を強化する必要があると力説し、イスラエルや韓国、ポーランドの具体名を挙げて取り組みを評価した。
「同盟国のうち多くの経済大国は、実際にはその役割を果たしていない」と批判した。
欧州への軍事面の関与は減らす方向性を示した。北大西洋条約機構(NATO)の重要性は認めた一方「米国が過度に責任を負うという偏り過ぎたモデルを変える必要がある」と断言した。
1期目のトランプ政権が発足した8年前と比べて中国の脅威は格段に増した。第2次トランプ政権は現時点ではインド太平洋の同盟国・友好国と協力を維持する姿勢を示している。
日米首脳が2月7日にまとめた共同声明では日米豪印の「Quad(クアッド)」や日米韓、日米豪、日米比の4つの枠組みを推進する方針を盛り込んだ。
民主党のバイデン前政権が創設した米英豪の安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」も維持する。
コルビー氏は「ロシアや中国のような国に対しては最高レベルのサイバーセキュリティー体制と能力を維持すべきだ」と述べた。米紙ニューヨーク・タイムズが2日、ヘグセス氏が米サイバー軍にロシアへの攻撃作戦を停止するよう命じたと報じたのを受けて、質問に答えた。
- エルブリッジ・コルビー氏の防衛政策提案について教えてください。
- 台湾の防衛費増額の背景は何ですか?
- 日米豪印の「Quad」の目的と活動内容について教えてください。
- AUKUSの設立経緯とその意義は何ですか

日経記事2025.3.5より引用
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この要求は日本にとって、良い話ととらえるべきではないでしょうか?
兵器の開発を日本独自に積極的に進めると返答しましょう。
トランプの本心は、共和党のバックにいるロックフェラー・モルガン系の企業(ボーイング・GM・USスチールなど)がガタガタなので、巨額の兵器を日本に押しつけて売ろうとしている魂胆があるのかも?