スカートをはかなくなってすでに久しい。
が、薄いオレンジ色のニットの、ほとんどはいていないプリーツスカートがある。
なぜあるかといえば、かつて若い頃、手編みの修行が終わり、次は機械編みをしなさい、
と先生に言われ、立派な機械編み機をそろえて色々作った頃の作品で、捨てられなかった。
が、しかし、先日の書道の作品を整理して、これは残しておいても誰も喜ばない、
ということに気がついた、その延長で・・・
ほどくことにした!
捨てることにしたといわないことが、なんとも勢いにかけるところだが・・・
ゴム部分の閉じ方やはぎ方などはこんな細い糸なのに、よくできているし(自画自賛)、
プリーツの編み方を知るという課題だったと思う。
ウエストのベルトを取った状態。
このまま何か座布団でも作ろうかとおもったけれど、やめた。
数時間後、めでたく、約600グラムの糸玉となった。
結構重いスカートだった。
このスカートは、できあがってはいて出かけても、椅子に座るだけで、
おしりの部分は伸びるし、ひだはぐちゃぐちゃになってしまう。
立っているだけにはいかないので、全く実用には適していなかった。
実は、他にも、極太毛糸で編んだこんなロングコートやワンピースなど、まだまだある。
このコートは重さを計ってみたらなんと1800グラム、2キロ近くもあった。
これもアラン模様やすその始末などを学ぶために教室の課題で作ったはずだ。
が、しかし、これも全く実用的ではない。
とにかく、こんな風通しのいい編み物は冬の寒風には耐えられない、
ならば家の中でガウンとして・・・いやいや、重くて重くてどうにもならない。
では、ほどくといっても、こんなにたくさんの毛糸で何つくる?
全くアイディアがわいてこない。
捨てればいいだけなんだけど・・・、それができない
どちらも、もう何十年も前のもので、自分が着用した記憶はないが、
昔はどうしてこんな物ばかり作っていたのか。
軽くて暖かいジャケットや、消えないプリーツとかできた今では、
何もかもがなんだったんだ、と思う。
ただ、それらを作った事でいろいろなやり方を学べたのは事実だか。
手編みに関しては、今もそれらが役だっている。
しかし、機械編みは他にもたくさん作ったが、どうしても好きになれずに、
教室をやめた時点でストップしたまま、数年前には編み機も手放した。
なので、もうその知識は消えてなくなってしまった。
押し入れの奥深くに眠るこれら、たくさん。
他の人に取ってはゴミなだけ、と思うならば、
ただ単に、私が執着しているだけなのか。
目の前に無ければスッキリすることは確かだ。
でも、自分が納得できるようになるまで、まだまだ悩む事にする。