Eos5D写真三昧 格安の海外旅行記と国内旅行のすすめ

海外旅行の情報を旅行記として綴った記録。EOS5Dとiphoneで撮った写真をあげております。

14:午後は町を散策

2010年10月16日 16時45分44秒 | 中国旅行記2010年8月
この日は、早朝からタクシーに乗って「天下第一墩」「懸壁長城」「嘉峪関」の三つの名所を回った。合計5時間ほどタクシーを乗り回した。観光名所でも、オヤジに駐車場に待ってもらっていたので、ほぼ半日タクシーをチャーターしたことになる。非常に便利なタクシーであった。さて、全ての観光が終わり、嘉峪関駅にタクシーが再び着いたのはお昼過ぎであった。タクシーのメーターは130元(1690円)付近を指していた。タクシーのオヤジは、さすがに安すぎたのかどうかは知らないが(駐車代金などもあったのかもしれない)、チップとして10元を求めてきた。つまり、5時間のタクシー料金の総額は140元である。中国ではチップの制度は無いことを私は知っていたが、さすがに半日チャーターの金額が140元であるということに少なからず驚いていたので、チップはやる気でいたのだが、相手から要求されると途端に渡したくない気分になってきた。損なことをしやがるタクシードライバーだな、と苦笑しながらも、まあここで問答をしてもあまり意味が無い。彼はボッタくっているわけではないのだから。半日で140元という金額は、おそらく中国人が利用するのと同じ金額かどうかは分からないが、かなりその金額に近いものだと思われる。実際、いままで利用したタクシーの中で一番安かった。

今考えてみると、北京到着日の深夜に利用したタクシーは高かったと思う。それは深夜割り増しを入れてもそうだった。僅か10数分の距離を乗って60元である。30元くらいが妥当だったのかもしれない。まぁ大都市のタクシーなので、値段が違うという要員もあるので一概に断じることは出来ないが・・・。

さて、嘉峪関で見るものは、おおよそ全て見てしまったが、時間がとても余ってしまった。次の目的地である柳園(敦煌最寄の駅)に出発する電車の時刻はあと12時間後である。12時間を何をして過ごすか・・・・。しまったな、もう少し時間をかけて一つ一つ観光しておけばよかったと一瞬後悔もしたが、それはすぐに打ち消された。というのは、この時点で私の旅の疲労はかなり蓄積されていたのである。西安でホテルに一泊したとはいえ、これまで私は列車の中で二泊もしている。そのうち最初の一泊は寝台車であったが、二泊目は硬座で18時間座ってきたのだ。さらに早朝からの観光が常にセットになっている。さすがにこの日は丸一日観光が出来るだけの体力は残っていない。体力の充電時間が必要だと感じたので、ホテルを探すことにした。もちろん翌日まで宿泊はしない。列車の発車時刻までの12時間の間、ホテルを利用することにしたのである。そうすれば数時間は眠れるからだ。
だが、財布を見ると残りの元が少なくなっている。これは両替しておかなければならないと思った。私の旅行スタイルは、早朝に目的地についてすぐに観光である。当然早朝は銀行が開いていない。だから、この時間を利用して銀行で円を元に換金する必要があった。さて、中国で外貨を両替するには、普通の銀行ではダメである。これは日本も同じ事。中国では「中国銀行」が唯一、外貨を元に交換できる銀行である。中国銀行は、だいたい町には一つ必ずある・・・・・が・・・・嘉峪関にある中国銀行は、駅からかなり遠いのである。距離して、片道30分はかかる。つまり駅から3~4キロメートルほど歩くことを覚悟しなければならない。換金に気づくのがもう少し早ければ、タクシーのおっちゃんに中国銀行で下ろしてもらえばベストだったのだ。「嘉峪関駅から中国銀行までは遠い」これは、嘉峪関に行かれる方は是非念頭においておくべきだろう。
さて、中国銀行に到着して、換金手続きに入るが・・・・これが非常に面倒くさかった。ヨーロッパで外貨を換金されたことのある人はご存知のことと思うが、だいたい西側の銀行では、パスポートを見せて、外貨を窓口に払ってサインをすれば、手続きは終わりである。ものの1分で終わる。だが、ここはアジアの国。西側ではないので手続きが長い。まずパスポートのコピーを取られる。宿泊先のホテルの名前も書かされる。日本の住所や電話番号までも書かされる。サインも三箇所くらいさせられる。そうして最終的に元を手にするまで、実に15分以上もかかった。何事にも時間の流れが遅い。ちなみにレートは1元=12.66円。悪くない。

さて、銀行から駅までの長い道のりを歩いていると、面白い看板に出くわした。




どこかで見たことのあるCGである。これはたしかファイナルファンタジーという日本のゲームのキャラクターのCGだろう。間違いなく日本のゲーム会社には許可を取ってはいないだろう。「これが噂のパクリ・・・・いや著作権無断使用か」と思った。中国の知的所有権に対する考え方のいい加減さは、日本国内のネットなどでよく聞いていたが、こうして現地に来てみて、それに該当するものを目の当たりにすると、なにか感慨深いものがある。非難の気持ちが起こるという前に、なにか笑ってしまうとうか、むしろ「おぉ~~私は中国に来たんだなぁ」という感慨の方を強く感じる。




昼食はこれ。メニューは、中国語の漢字の洪水で意味が分からないが、「チンジャオロース」という漢字だけは読めたので、それを注文する。
実物(写真)が運ばれてくると、ソースが赤い・・・・。トウガラシが何本も入っている。味は・・・もちろん辛い。これで料金はたしか25元(325円)くらい。
スープが8元くらいのくせに、やたら量が多い。いままで食事はマックとか吉野家などの多国籍企業のお世話になってきたが、さすがに嘉峪関のような田舎の町にはケンタッキーもないので、衛生的には極めて不安であったが、初めて中国の食堂を利用した。





食事をして、しばらく町をブラついていると、市場があったので覗く。内陸部の甘粛省の市場に魚が!!おそらく淡水魚なんだと思われるが、まさかこの地で魚を目にするとは思わなかった。これがどこから運ばれてくるのかは不明。今後調べてみる価値はあるだろう。

さて、ホテル探しである。中国では外国人は泊まれないホテルがある。早い話、宿泊料が安く、しょぼいホテルは外国人は泊まれないのだ。その指標として分かりやすいのが、ホテルの名前である。「○○大酒店」「××酒店」「○○飯店」と名前がつくホテルはOK。「××招待所」という名前がつくホテル(建物?)は中国人オンリーである。私はその事情は知らずに「招待所」に入ってロビーにいく。当然断られるのだが、ロビーには一泊の値段が書いてあるプレートがある。それによると、招待所の料金はだいたい30~50元である。
私が西安で泊まったホテルは138元。北京で泊まったホテルは360元。いかに外国人のホテルが高いかということが分かる。外国人が泊まれるホテルは嘉峪関の駅前に一つだけある。だが、生憎そこは満室であったので入れなかった。駅前には招待所はナンボでもある。駅から3キロほど歩けば、外国人が泊まれるホテルはあることにはあるが、そこは大体高級で、一泊300元(3900円)くらいはするだろう。日本の感覚では一泊3900円は安いだろう。だが、私はこの日、タクシー料金の真の値段を知ってしまったし、招待所の値段も知ってしまった。旅行をして4日くらい経つが、そろそろ中国の物価というものが分かり始めてきたので、200元以上もするホテルには泊まる気にはなれない。北京では一泊1000元以上するホテルもザラだが、そんなものはカモられているとしか思えない。そういうホテルはビジネスで使うホテルであって、旅行で使うとしたら、それは老後の余生を過ごすときくらいである。
私は体力的にはそろそろ限界を迎えていたが、ホテルの料金は妥協するわけに行かなかったので、招待所も含めて10軒くらい当たってみた。すると、一泊60元(780円)という、招待所クラスの値段で、外国人が泊まれる旅館が見つかったので、ここに決めた。この料金は、この中国旅行の全旅程の中で一番安いホテルであった。(ドミトリーのような多人数部屋は除く)

さて、ホテル(旅館)で23時頃まで過ごす。列車は24時の半ばごろ出発だ。いまや体力の充電は完了し、再びやる気がみなぎっている。




嘉峪関の駅の待合室。電光掲示板には中国語で注意が書かれている。もちろん中国語で書かれているが、そこそこ何が書かれているかは分かるのが、漢字を使う日本人の特権である。





北京や西安の駅と違って、嘉峪関の駅はご覧のような古めかしい佇まいである。20世紀中旬くらいの風景のようだ。