雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

最後の記憶

2006-10-27 | 小説
 綾辻行人氏の『最後の記憶』を読みました。

 ええっとね、私はあくまでも綾辻氏のファンですよ。だからこそ・・・

 なんですかね?なにが悪かったんでしょうか?

 たぶんね、私が思うに、ホラーとミステリを無理やり融合させようという無茶な試みが・・・ちょっとねぇ・・・と、思えるんですが。

 いや、今までもね綾辻氏、ホラーっぽいミステリは書いてますけどね、ちゃんとどっちかに寄ってるんですよね。ミステリならミステリ。ホラーならホラー。それが今回、どっちつかず、みたいな・・・。

 いや、それはそれで新しい試みなので、大変評価されるぺきことなのですがね、なんかね、それ以前に、途中から話の展開が読めちゃってるんですよね・・・。(っていうか、パターンなのか?一人称で語ってる時点で何だか話が見えてきたんですけど・・・)
 やっぱ、驚愕が欲しいじゃないですか!
 だって、綾辻氏ですよ!あの『館シリーズ』の綾辻行人ですよ!

 ハァハァ・・・・・。

 いや、でもね、その精密な筆致、マニア心をくすぐる「咲谷由伊」と云う名前。
 ホント、ゾクゾクしちゃうのは確かなんですよ。

 うん、なんだかんだと、やっぱり、スゴイですよ、綾辻氏は。
 これからも、ワケのワカランヤツらになんだかんだ云われながら、本格ミステリ、本格ホラーに挑戦していくことでしょう。

 うんうん。

 ハッ!なんだか、こういう感じで読者を(オレを)陥れているのかも知れない!
 と、思わせてしまうところが、本格ミステリ作家『綾辻行人』の凄まじいところなんだよな。
コメント (6)
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