雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

日曜日たち/吉田 修一

2008-03-30 | 小説
 男女五人の若者たちの忘れていたはずなのに忘れられない、日曜日。それぞれが別の場所で出会う「幼い家出兄弟」を一本の軸にそぞろ書き綴られる吉田修一氏の秀逸な短編集。

 五つの物語は、それぞれが独立しているけれど、最後の『日曜日たち』で五人が出会った幼い家出兄弟のその後が描かれ、なんともいえない感慨が湧き起こる。

 あっさりと読めるんだけれど、一話読むごとに胸の柔らかい場所にチクチクと突き刺さる感覚、痛くないけど引き摺ってしまう、感情。

 まさに、これぞ吉田文学!といったところだろうか。

 
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君の顔が好きだ

2008-03-30 | 雑記
 例えば、お気に入りのAV女優が実はものすごく性格が悪かったとしても、構わない。

 ヌク。

 例えば、お気に入りのAV女優が実はものすごくヘタクソだったとしても、構わない。

 ヌク。

 例えば、お気に入りのAV女優が実はものすごく『国際マン』だったとしても、構わない。

 ヌク。

 例えば、お気に入りのAV女優が実は整形だったとしても、構わない。

 ヌク。

 例えば、お気に入りのAV女優が実は男だったとしても・・・・・

 って、それはやっぱ、ムリだわ。。。
コメント (2)
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東京物語/奥田 英朗

2008-03-30 | 小説
 1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊…。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。80年代の東京を舞台に、誰もが通り過ぎてきた「あの頃」を鮮やかに描きだす、まぶしい青春グラフィティ。

 そんなワケで、奥田英朗氏が書き綴る青春小説。そりゃオモシロいに決まってる。いや、なに、、、でも単にオモシロいだけじゃなくて青春期特有のぼんやりとした苦悩や葛藤、訳の分からない焦燥感。甘酸っぱい、思い出。それらを当時の話題や事件なども織り交ぜ、いつもの軽妙でリズミカルな文体によって進んでいきます。

 世代は違えど、やはりこういうのってどこかしら共感できるところがあるので、なんだか懐かしさすら感じられました。やっぱり青春小説ってのは、いいなぁ、と思います。

 それにしても、まず最初にウ○コネタで笑いをとるのはズルいと思う。でも、それが奥田英朗氏なんだとも、思う。
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