ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

青空

2009-09-13 11:23:13 | Weblog
今日は日曜日で、工事が少しお休みだからだろうか。
上海の空はいつもより透明で、雲も白く、いまはうっすらと青空が見える。

青空が見えると、こんなにも落ち着くものなんだなあ。

昨日、ある屋台通りを歩いていたら、偽札捕り物に出くわした。
まだとても幼いように見える女の子がニセの100元札を使ったらしく、
お店の人が通報して、公安局の人が連れて行った。

中国の商店では、よく高額紙幣をくどいくらいに確認される。
レジに偽札かどうかを判別する機械があるところも多い。

屋台だからそのあたりのチェックも甘いだろう、ということで、
きっと使ったのだろうけど、店員さんも、ちゃんと気がつくところがすごい。
とはいえ、偽札があり得るもの、という意識のある国で、
同じ番号のお札を同時に出したらバレるだろう、という気もする。
あの女の子は、甘かったということか。

中国の100元札は、日本の1万円札のように、中国では最高額の紙幣。
銀行か、手渡しの給料などで受け取らない限り、手に入ることはない。
だから「私もどこかでおつりのときにもらったんです」という言い訳はきかない。

幼い女の子だったから、後ろには誰かがいるのだろうけど、
なんだか見ているうちに、かわいそうになってきた。
しかも、彼女は、買おうとしたその商品が、本当に欲しかったのだと思う。
公安局の人に連れて行かれる寸前まで、商品をずっと握っていた。

いっそのこと、買ってあげて、なかったことにしてあげたくなった。

でも、ここは日本ではなくて、中国の上海。
そして店員さんも、決して悪者を見つめるように女の子を見るのではなく、
終始、とても悲しそうで、辛そうな顔をしていた。
周りを取り巻いて見ている人たちも、みんなで責め立て、騒ぎ立てるようなことはなかった。

なんとなく、中国の変化を感じた出来事だった。