ある朝、親友のトキさんからのメールでおもい立って「いざ鎌倉」。
このところ記録的な運動不足なので
もよりのローカル線の駅へも、鎌倉駅からも、迷わずあるいた。
秋晴れの夕刻になんとも爽快。
焼きたてピザの匂いただようタイミングに、いい腹具合で到着した。
ピザをつまむと、うま味といい歯ごたえといい絶妙の味わい。
トッピングにチクワものせているのが決め手のよう。
きけば、栗原はるみさんのレシピだという。
おもわずあと引く美味しさで、次々に手をのばしつつ会話もはずむ。
この日はお祝いトリプルデーだったので
日ごろなかなかお目見えしない珍しい酒も披露された。
そのひとつ、栃木県は那須烏山市の島崎酒造さんの大吟醸「どうくつ」。
なんと昭和63年度産だというから驚く。
昭和63年といえば、昭和の最後の年である64年=平成元年=1989年の前年だ。
熟成つながりで、岐阜県は白木恒助商店さんの「達磨正宗」も。
ご欄のとおり、絶妙に美しい色あいだ。
時の経過の妙に感じいっているあいだに、
若干7歳と、わたしの友だちのなかでも群抜きで若手のひとりが、
手づくりケーキのデコレーションをおえていた。
時の不思議を噛みしめる思いでケーキを頬張ると、
甘さひかえめ、意外と大人むけの味わいだった。
「ごちそうさまでした」。