湘南ゆるガシ日和 ・・・急がず、休まず

湘南でゆるゆら暮らしココロ赴く先へガシガシ出かけるライター山秋真が更新。updated by Shin Yamaaki

ナイロビのイースター:泣き部屋もいらない迫力

2010-04-15 23:56:19 | 旅:ケニア

ケニアの首都・ナイロビでは、国際線にのる場合
飛行機の時間の3時間前までにはチェックイン、
と、現地暮らしのながいNさんにおしえてもらった。

…なるほど。
それにしたって、昼すぎくらいまでに空港に着けばよさそう。

だからといって、早起きして観光にでようと思うほど
体力気力とも余力があるわけでもない。
時間の余裕はせいぜい1-2時間くらいと、なんとも微妙。

でもありがたいことに、
Nさんなじみのタクシードライバー、Fさんが車を出してくれる。
ひとりでプランを立てるより、選択肢が俄然ひろがる。
さて、どうすごす?

せっかくはるばるケニアへきたんだから
本来なら野生動物保護区とかいってみたいけれど、
ナイロビまでの飛行機で隣りあわせたケニア人女性によれば
それは「少なくとも1週間みるべき」だとか。

仕方ない、本屋でもいって
面白そうな資料や本でも探してみる? と思ったら
「日曜日だから店はあいてない」とFさんにいわれ、あえなく却下。

そういえばイースターサンデー(復活祭の日曜日)だ。
ならばやはり、行き先は教会でしょ。
ケニアはクリスチャンが多いというから、イースターなら
地元の人たちは他のどこよりも教会にあつまりそうだし、
おもえばわたしも(なんちゃって)クリスチャンだ。

Fさんが連れていってくれたのは、ここ。
バシリカ」とあるから上位の教会のようで、規模も大きめ。
教会の敷地は結構広いが、すでに車でいっぱい。
Fさんは近くの路上のパーキングロットに車をとめ
「荷物を見ておくから行っておいで」と言ってくれた。



教会にいくと、入り口の前はすごい人だかり。
ちょうどミサの最中のよう。
(ちなみに下の写真は帰るときに撮ったもの。
外にあふれている人の数がだいぶ減っている)



せっかく来たんだからと、
居ならぶ人の波をかきわけて前方に移動し、建物内にはいる。
ミサは地元言葉のようで、何を言っているか皆目わからない。

そのうち、座席に座っていた人々が
立ち上がり帰りはじめたかと思うと
外からわらわらと人が入ってきて席に座りはじめた。

ひとつのミサが終わり、次のミサが始まるのかも。
この機にできるだけ最前列の近くへ移動して
わたしも着席してみた。
すぐに次のミサがはじまる。運のよいことに英語ミサ。

教会の建物内には、十字型の平面に座席がずらりと並ぶ。
座席だけで1000人くらいの収容力。
側廊に椅子をだして座る人や立ったままの人もいる。
このミサにでているのは約1200人くらいだろう。
周りはみな肌の黒いひとびとで、黄色い人はわたしきり、
白い人は3名いた司祭のうちのひとりだけ。

十字型造りの、十字が交わる部分に祭壇がある。
ちょっと暗くて見にくいけれど、したの写真の左奥で
白い衣を身につけているのが、英語ミサをおこなっていた司祭。
マイクを手に大きな声で話し、しかも反響するのですごい迫力。



聖歌隊は20-30人くらい。
楽器はドラムもタンバリンも伝統的な太鼓も揃っていて
みょうに楽しげ。子どもたちの踊りのパフォーマンスもあった。

厳粛な「儀式」というより、同志があつまる「集会」。
司祭にとっても聖歌隊にとっても列席者にとっても、
ミサは「表現の場」であるような感じがした。
だからというわけでもないだろうけれど、テレビカメラが4~5台。
ミサ中継でもあるのだろうか。

ミサには老若男女の姿がある。幼児や児童も多いのが印象的。
日本の教会にあるような「泣き部屋」はないけれど
子どもの泣き声など誰も気にしていない。

泣き部屋とは、子連れの親も気兼ねせず
ミサに参加できるようにとつくられた部屋。
ミサの様子が見えるよう、ガラス張りになっている。
ここなら、幼児がミサのあいだ泣いたり動きまわっても
親はまわりの人への迷惑を案じなくていい。

ところがこのケニアの教会では、
隣で小さな子どもが騒いでもまるで気にならない程
司祭の声や聖歌隊の声のほうが圧倒的に大きくて迫力もある。

飛行機の時間がせまり途中で退席せざるをえなかったけれど、
できれば最後までいたかったと思うほど
このミサ体験はいろんな意味で満足度たかめだった。

タクシーにもどって、一路、飛行場へ。
「日曜だから30分かからないよ」とのFさんの言葉どうり
あっという間に到着。その間、すこしでもケニアのことを知りたくて
わたしは後部座席から身をのりだしてFさんとおしゃべり。

窓の外にひろがる景色を眺め、質問を重ねながら。



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