チェルノブイリ原発事故から24年の4月26日、
中野のZEROホールで
ドキュメンタリー映画『祝の島』のお披露目上映があった。
だいぶ日が経ってしまったけれど、その報告を。
穏やかなのに激しくて、にぎやかなのに静かで、
思わず笑みがもれるのに、気がつくと視界が涙でにじむ。
わたしにとっては、そういう映画。
感想をもっと語りたいような、
もう少し胸のうちであたためたいような。
なんども繰りかえし観たい『祝(ほうり)の島』。
この映画をみたあと畑づくりに精をだしていた人が
わたしのまわりに約2名(家庭菜園だけど)。
もともとこの時期に細々と種まきをする人たちとはいえ、
なにやら例年より熱心なような?
…祝島の人たちの生きる姿勢を目の当たりにした影響だと
問わず語りで知った。
お披露目上映をみた帰り道、
たまたまわたしが乗ったタクシーの運転手さんは映画好きだった。
迷わずこのチラシを差しあげると
「ドキュメンタリー映画が大好き」と大事そうにファイルにしまい、
最後には料金の端数をおまけしてくれたうえ、お茶までくれた。
タクシー代をおまけしてもらったのは、生まれて初めて。
個人タクシーではなかったから、自腹を切ってくれたのだろう。
わたしの周囲にとっては、そういう映画。
原発立地の現場にいきる人びとの生きる姿勢を、
原発に土足でふみこまれながら日々の暮らしをいとなむ歳月と
その苦楽を、ひとりでも多くの人に知ってもらえたらと願う。
ちなみに『祝の島』の一般公開は6月から。
それにさきがけて、いまは瀬戸内海を巡回して上映中。
*** *** *** *** ***
29日から瀬戸内海巡回上映 原発予定地の対岸の島描く
(47NEWS/共同ニュース)
中国電力(広島市)が山口県上関町に計画を進める上関原子力発電所予定地の
対岸にある同町祝島の人々の暮らしを 描いたドキュメンタリー映画
「祝(ほうり)の島」(纐纈あや監督)が完成(…中略…)
映画は、海の幸と岩山を開墾した棚田から日々の糧を得て暮らしてきた人々が、
原発建設に反対する理由や苦悩を2008年から09年まで、
美しい島の四季を織り交ぜ記録。
原発建設に伴う交付金や固定資産税などで安定的な町政運営を願う勢力と、
原発の危険性や自然破壊の観点から強く反対する町民が28年もの間、
町を二分しているありのままの日常を追った。(…後略…)
(全文は以下のURLからどうぞ、日程表もあり:
http://www.47news.jp/localnews/furusato/2010/04/22183035.php )
*** *** *** *** ***
この記事でスゴイとわたしが思うのは、
「反対派」「賛成/推進派」という用語をつかっていないところ。
原発予定地だった石川県珠洲市にかよいながら
この呼び名はなんとかならないか、とずっと思っていたから。
なぜなら、
「反対派」「賛成派」といっても現地におけるそれは擬似的な対立で、
態度は異なっても、財源不足とヒト不足という同じ悩みをかかえていた。
だいいち「反対派/賛成派」という用語の意味するところは
原発建設推進に反対か賛成か、ということで、
「原発推進」が言外に前提とされている。
だから「反対派」「賛成派」という呼び名をつかっていると
「原発推進」の土俵で語らざるをえなくなってしまうのだ。
この閉塞感や問題性を、わたしたちの意識やメディアの制約のなかで
どうしたら乗りこえられるだろうか、というのがわたしの問いのひとつ。
…さて。
さいごに、映画『祝の島』の公式サイトをご紹介。
http://web.me.com/polepoletimes/hourinoshima/top.html
(舞台背景、スタッフブログetc.)
http://www.hourinoshima.com/
(リニューアル版)
中野のZEROホールで
ドキュメンタリー映画『祝の島』のお披露目上映があった。
だいぶ日が経ってしまったけれど、その報告を。
穏やかなのに激しくて、にぎやかなのに静かで、
思わず笑みがもれるのに、気がつくと視界が涙でにじむ。
わたしにとっては、そういう映画。
感想をもっと語りたいような、
もう少し胸のうちであたためたいような。
なんども繰りかえし観たい『祝(ほうり)の島』。
この映画をみたあと畑づくりに精をだしていた人が
わたしのまわりに約2名(家庭菜園だけど)。
もともとこの時期に細々と種まきをする人たちとはいえ、
なにやら例年より熱心なような?
…祝島の人たちの生きる姿勢を目の当たりにした影響だと
問わず語りで知った。
お披露目上映をみた帰り道、
たまたまわたしが乗ったタクシーの運転手さんは映画好きだった。
迷わずこのチラシを差しあげると
「ドキュメンタリー映画が大好き」と大事そうにファイルにしまい、
最後には料金の端数をおまけしてくれたうえ、お茶までくれた。
タクシー代をおまけしてもらったのは、生まれて初めて。
個人タクシーではなかったから、自腹を切ってくれたのだろう。
わたしの周囲にとっては、そういう映画。
原発立地の現場にいきる人びとの生きる姿勢を、
原発に土足でふみこまれながら日々の暮らしをいとなむ歳月と
その苦楽を、ひとりでも多くの人に知ってもらえたらと願う。
ちなみに『祝の島』の一般公開は6月から。
それにさきがけて、いまは瀬戸内海を巡回して上映中。
*** *** *** *** ***
29日から瀬戸内海巡回上映 原発予定地の対岸の島描く
(47NEWS/共同ニュース)
中国電力(広島市)が山口県上関町に計画を進める上関原子力発電所予定地の
対岸にある同町祝島の人々の暮らしを 描いたドキュメンタリー映画
「祝(ほうり)の島」(纐纈あや監督)が完成(…中略…)
映画は、海の幸と岩山を開墾した棚田から日々の糧を得て暮らしてきた人々が、
原発建設に反対する理由や苦悩を2008年から09年まで、
美しい島の四季を織り交ぜ記録。
原発建設に伴う交付金や固定資産税などで安定的な町政運営を願う勢力と、
原発の危険性や自然破壊の観点から強く反対する町民が28年もの間、
町を二分しているありのままの日常を追った。(…後略…)
(全文は以下のURLからどうぞ、日程表もあり:
http://www.47news.jp/localnews/furusato/2010/04/22183035.php )
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この記事でスゴイとわたしが思うのは、
「反対派」「賛成/推進派」という用語をつかっていないところ。
原発予定地だった石川県珠洲市にかよいながら
この呼び名はなんとかならないか、とずっと思っていたから。
なぜなら、
「反対派」「賛成派」といっても現地におけるそれは擬似的な対立で、
態度は異なっても、財源不足とヒト不足という同じ悩みをかかえていた。
だいいち「反対派/賛成派」という用語の意味するところは
原発建設推進に反対か賛成か、ということで、
「原発推進」が言外に前提とされている。
だから「反対派」「賛成派」という呼び名をつかっていると
「原発推進」の土俵で語らざるをえなくなってしまうのだ。
この閉塞感や問題性を、わたしたちの意識やメディアの制約のなかで
どうしたら乗りこえられるだろうか、というのがわたしの問いのひとつ。
…さて。
さいごに、映画『祝の島』の公式サイトをご紹介。
http://web.me.com/polepoletimes/hourinoshima/top.html
(舞台背景、スタッフブログetc.)
http://www.hourinoshima.com/
(リニューアル版)