市内を一望できる丘に来ている。ここ、大好きだ。眺めが素晴らしいのはもちろん、いつもだいたい空いている。人気がない。空気が澄んでいる。考え事をするにはもってこいの場所なのだ。
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高いところから下を眺めるのがスキなんである。気持ちが落ち着く。
「丘」はありそうで、そうたくさんはない。探すのが結構難しいかも、、。なので、たまたま職場の近くにこのような素晴らしい丘があることを、とても感謝している。
今朝は雪が降り、かなり冷え込んだ。そんななか。たまねぎサラダをこしらえて、パンを焼き、、とあれこれしていたら、突然子供の頃の思い出、、が心に甦ってきた。
前にも書いたが、自宅で母が店を開いていたので、いつも何となく慌ただしく、家族四人でゆっくり食事をすると言うことがあまりなかった。
食べている最中に来客、なんて事がものすごく頻繁だったしなあ、、。でも、ま、何となく何かを適当に食べていたし、会話はものすごくあったから、不満はなかったけれど、、。
そんなある日、母が、仕事がらみでどこかへ泊まりがけで行くことになった。365日、ほとんど家にいる母が、出かける!しかも泊まりだ。当時中1だったジブンは、結構喜んだかもしれない。「母がいないときは食事を私が作らねばならない!」と使命感にも燃えた🔥。
父にそれを告げると「ああ、そう❔何を作ってくれるんだ❔」と妙に嬉しそう。益々気持ちが燃える🔥。、、普段は余り(というかほとんど)家事をしてない自分だったが、あれとこれつくろう、と献立を考え、、その中に「たまねぎサラダ」があった。
、、レタスとハムときゅうり、そして、玉ねぎ。結構やるもんだ、ジブン、、と、白い皿にきれいに盛り付けられたサラダを見てニヤリ。
そして、父が帰って来た。いつもは賑やかな我が家が、やけに静か。兄はクラブがあるので帰宅は遅い。父と二人の夕御飯だ。「ほー、これ、全部◯◯子が作ったの、、❔あ、そう、、」とても嬉しそうな父。ニコニコしてる。イカの煮物、(あとはなんだっけ、忘れた。)を食べ、たまねぎサラダをパリパリパリと食べていた。あれ、、父が目尻から涙流している。その理由が、よくわからなかった。その時は。
「ありがとう、ご馳走さま、どれも美味しかったよ。やるもんだね、◯◯子も。アヤ(母の名前)がいなくても大丈夫だね」その言葉ですっかり有頂天。これからも、忙しい母に代わり時々作ろうと思った。
食事を終えた父は、仕事があると言って自分の部屋に入っていった。さて、、次は私が食べる番だ。父が喜んでくれたし、まずはよかった、、。そして、例のたまねぎサラダを口に、、。「ゲーッ、、か、辛い辛い!このサラダ、すごく辛い💣!」あまりの辛さに、一度口にいれた玉ねぎを吐き出してしまったほど、、それくらい辛かった😡。父の目尻の涙😢のわけがわかった。玉ねぎが辛かったのだ。普通なら「これ辛い❗辛くて食えん!」となるところじゃないか。、、だが、私が初めて作った料理だったため、なにも言わず食べていたのだ。往々にして、父はそんな人だった。ずるいことをしたり嘘をついた時は本当に厳しく叱られたが、間違ってしでかした事は優しく、許してくれた。
そんな父との想い出を今朝のたまねぎサラダで思い出した。、、
改めて思う、、お父さん、色々本当にごめんなさいね、そして、本当にありがとう。
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