子宝船(宮部みゆき/PHP研究所)
宮部みゆきの「きたきた捕物帖」の第二作。
16歳の、まだ岡っ引き見習いとも呼べない「北一」が、縁あって知り合った同年代の「喜多治」と協力しながら、遭遇する事件の解決を目指す。
第一作では、『初ものがたり』に登場した食い物屋の親父と喜多治との縁が示唆されたが、今回は、『ぼんくら』シリーズの政五郎親分とおでこが登場する。また、出番はないが弓之助の消息も語られる。(このあたり、わかってらっしゃる、という感じ。)
この作者の作品は、かなり前に『火車』や『模倣犯』などを読んだが、ある時期からはこの系統しか読んでいない。それは、池波正太郎、平岩弓枝、佐藤雅美を読み始めた時期と重なっている。
で、あらすじを紹介するような作品ではないので、感想を少し。
『<完本>初ものがたり』で追加された3作品では、何でも謎を解明すればいいというものではない、という知見が示されるが、今作もその色合いが強い。
もうひとつ。『ぼんくら』シリーズでは、作者の心理描写の深さと緻密さに舌を巻いたが、このシリーズでは作者の姿は見えず、主人公が思いどおりに考え、行動する。それがそのまま文章になっているような印象を受ける。
宮部みゆきの「きたきた捕物帖」の第二作。
16歳の、まだ岡っ引き見習いとも呼べない「北一」が、縁あって知り合った同年代の「喜多治」と協力しながら、遭遇する事件の解決を目指す。
第一作では、『初ものがたり』に登場した食い物屋の親父と喜多治との縁が示唆されたが、今回は、『ぼんくら』シリーズの政五郎親分とおでこが登場する。また、出番はないが弓之助の消息も語られる。(このあたり、わかってらっしゃる、という感じ。)
この作者の作品は、かなり前に『火車』や『模倣犯』などを読んだが、ある時期からはこの系統しか読んでいない。それは、池波正太郎、平岩弓枝、佐藤雅美を読み始めた時期と重なっている。
で、あらすじを紹介するような作品ではないので、感想を少し。
『<完本>初ものがたり』で追加された3作品では、何でも謎を解明すればいいというものではない、という知見が示されるが、今作もその色合いが強い。
もうひとつ。『ぼんくら』シリーズでは、作者の心理描写の深さと緻密さに舌を巻いたが、このシリーズでは作者の姿は見えず、主人公が思いどおりに考え、行動する。それがそのまま文章になっているような印象を受ける。
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