ウチの伊万里も残り少なくなってきたこともあり、新年最初の品としてはイマイチですが
とりあえず古手の伊万里を紹介したいと思います。
「染付牡丹唐草文七寸皿」

一応牡丹唐草としましたが、見込み三方を如意頭形に抜いて文様を描き、周囲を寛文~延宝初期に見られる独特の描き方をした唐草文で埋めています。
寛文期に良く見られるタイプのデザインですが、ワタシとしてはこの不思議な唐草に魅力を感じて購入した品です。

牡丹唐草としたものの、繊細な描き方は延宝以降の花唐草に通じるものを感じますし、葉を沢山描いている点では、牡丹唐草とか葉唐草の元祖のようでもあります。
ちなみにウチにある花唐草の品を見ると、↓が以前に紹介した盛期(延宝~元禄)の「花唐草唐獅子文皿」の花唐草で、繊細さは共通しています。

↓は、これも以前に紹介した花唐草軍配文皿の花唐草ですが、時代が下がる(享保~宝暦)こともあって、繊細さは感じられません。

唐草文は蛸唐草と花唐草が代表格で、その他にもバリエーションがありますが
やはり盛期の品の繊細さは別格というのは間違いなさそうです。

裏面も寛文~延宝期の特徴が良く出ている裏文様ですね