いよいよ残り少ないウチの古伊万里ですが、なんとか中期末くらいの品を発見しましたので、紹介しておきたいと思います。
「白抜様式花鳥図七寸皿」
天明~寛政期に登場する、文様を白抜きして描いた特徴的な一群がありますが、この品もそんな一枚です
「白抜様式」という呼び方は、古伊万里のバイブルである柴田コレクションを収集された柴田明彦氏の命名だと何かで読んだ覚えがあります。
先に文様を描いてから、その周囲を塗りつぶしていったんだと思いますが、中期の白抜き唐草(通称逆蛸)なみに面倒だったのではと思われます
(違ってたらゴメンナサイ)
文様の描かれていない、いわゆる「裏白」ですが、このタイプの品は寛政期によく見られるようです
前期~盛期の伊万里のような完成度はないものの、伊万里では輸出が終焉する中で、国内需要を創出するべく、様々な工夫がされたんでありましょうか。
以前はこの手は珍しくなかったんですが、近年はあまり見かけないような気がします。
寛政~文化あたりの時代に一部の窯でそこそこの数焼成されたようです。
磁器はまだ有田の特産だった時代だと思いますが、窯元はいろいろと工夫していたんでしょうか。
これはやはり祥瑞を意識した古伊万里ではないでしょうか。
やはり盛期の品のような「所有する喜び」みたいなものはないですよね・・・。
枚数が揃えば生活骨董として使えそうですが、ワタシが購入した十数年前には
まとまった数では買えなかった記憶があります。
これは、逆蛸唐草と同じで、面倒だったのでしょうよね。
我が家には、白抜きは無かったように思います。
珍しいですね(^_^)