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1級建築士事務所Sakita Space Design主宰
崎田由紀のブログ。

令和2年度(2020年)2級建築士学科試験 構造速報

2020-07-05 22:59:18 | 建築士試験

令和2年度(2020年) 2級建築士学科試験

受験されたみなさん、お疲れ様でした。

今年は計画が難しかったようですね。でも、消去法を使って解けば高得点が取れたようです。構造に関して解説していきたいと思います。今年の構造は、力学がちょっと目新しい問題が多く、難しく感じられたかもしれません。しかし一般構造、材料の方は、過去問がたくさんでていたので、高得点が取れたのではないでしょうか?

No.1 断面2次モーメント 解答2
AとBの2つの断面2次モーメントの値の組み合わせを選ぶ問題でした。しかも割り切れない数字で、小数点以下を四捨五入しろというのはびっくりでしたね。選択肢をよく見ると、断面Bの方はすべての選択肢の答えが異なっているので、実はBだけ求めれば解答が選べた問題でした。H型とI型ですが、実は90度回転させたものなので、X軸とY軸について聞かれているのと同じともいえますね。H型は足し算、I型は引き算で求めることがわかれば、比較的易しい問題といえるでしょう。

No.2 部材に生じる最大曲げ応力度 解答1
文字式で答えるというのは、昔よく出ていたのですが、最近は出ていなかったので、ちょっと戸惑われたかもしれませんね。でも、直前講習で片持ち梁の等分布荷重をやっていたので、できたのではないでしょうか?

No.3 たわみ、たわみ角 解答5
単純梁+集中荷重のたわみ、たわみ角は初めての出題ですね。でも、正答肢は最大せん断力なので、梁のせん断力 =反力がわかれば、集中荷重も等分布荷重も同じになることがわかったのではないでしょうか?

No.4 応力図(M図) 解答5
与えられたM図から外力の大きさを出す問題。これは初出題です。これはできなかった方がおおかったのではないかと予想されます。みんなができない問題では差がでないので、できなくても大丈夫です。逆にできた方は、大きなアドバンテージになりましたね。
B点のMが左側引っ張りの4Pなので、4P÷4m=Pで、HA=P(右向き)がわかります。
C点のMが右側引っ張りの2Pなので、F点に作用している外力が2P÷2m=P(左向き)なことがわかります。
E点のMが下側引っ張りの2Pなので、左側は時計回りの2P、右側は反時計回りの2Pになることがわかります。左側はVA×2m-P×4m=+2PよりVA=3P(上むき)
右側はーVD×2m+P×2m=−2PよりVD=2P(上むき)
よってE点に作用している外力は5P(下向き)

No.5 トラス 解答2
これは切断法で解ける簡単な問題でしたね。

No.6 座屈 解答1
消去法が使えない面倒くさいタイプの問題ですが、これも直前でそっくりな問題をやっていたので、ラッキーでしたね。

No.7 荷重・外力(地震力) 解答3
頻出過去問なのでみなさんできたのではないでしょうか?直前でもやりました。

No.8 荷重・外力(風圧力) 解答4
H25年の過去問そっくりです。A点がどこなのか間違えなければ、簡単でしたね。

No.9 地盤・基礎 解答1
これも頻出問題で直前でやりました。

No.10 木造部位部材 解答5
これも頻出問題です。簡単ですね。

No.11 木造 構造設計 解答3
継手は何構造でも、弱点なので揃えてはいけない。乱に配置です。
枠組壁工法から2選択肢4と5が出ていて、5は初出題なのでびっくりしたかもしれませんが、他の選択肢は過去問なので、正答できたのではないでしょうか?

No.12 木質構造 解答2
3と4の選択肢が初出題なので、ちょっと難しく感じられたかもしれません。しかし、ボルトは向こう側に突き出ているのだから、引っ張りだろうがせん断だろうが、長さは関係ない、というのは講義でやりました。

No.13 補強コンクリートブロック造 解答1
耐力壁端部の縦筋は12mm以上というのは直前でもやりましたね。5の選択肢の「有効高さの30%以上」という言い回しが、今までの「開口部高さの平均の30%以上」と違っているので、これが怪しいと思ってしまったかもしれません。開口部高さの平均高さのことを「有効高さ」といいます。1級では「有効高さ」という単語で出題がありますので、これを機会に覚えておいてください。

No.14 鉄筋コンクリート造 解答3
コンクリートの引張り応力度は無視。直前でもやりました。

No.15 鉄筋コンクリート造 配筋 解答2
頻出問題。直前でもやりました。

No.16 鉄骨造 解答5
頻出問題。直前でもやりました。

No.17 鉄骨造 接合 解答4
頻出問題。

No.18 固有周期 解答1
頻出問題。ただ、選択肢3、4、5が初出題だったので、迷ったかもしれません。初出題にまどわされずに、冷静に過去問でやった1を選べているといいのですが。

No.19 構造計画 解答5
頻出問題。直前でもやりました。

No.20 木材 解答2
頻出問題。施工でも出題されますよね。直前でもやりました。

No.21 コンクリート 解答4
頻出問題。

No.22 コンクリート 解答5
実績率とは、一定の容積の容器にどれだけ骨材を入れられることができるか、という割合です。粒径がバラバラで細かい骨材が多いと、隙間に入り込んでくれるので、隙間が塞がって実績率が大きくなり、大きくて均一な骨材ばかりだと、隙間が多くて実績率が小さくなります。隙間に水が入っていくので、実績率が大きいと水は少なく、実績率が小さいと水は多くなるということです。

No.23 鋼材 解答4
頻出問題。鋼材の数値は「引っ張り強さの下限値」を表していて、「降伏点の下限値」を使うのは「鉄筋」ですよね。頻出問題でした。

NO.24 ガラス 解答3
1と4の選択肢が初出題なので悩まれたかも。ただ倍強度ガラスについてはテキストp266欄外のポイントに解説がありましたね。正答の3は熱線反射ガラスの説明です。

No.25 ボード 解答2
パーティクルボードは耐火性に劣る。頻出問題ですね。直前でもやりました。

正答選択肢だけでも直前で11点分は出題されました。その他の選択肢も入れると相当な数が出題されているので、直前講習に参加された方は高得点取れたのではないでしょうか?

構造以外の解答は総合資格学院の解答速報にお問い合わせください。


休む間も無く来週からは製図の講習が始まります。今年は「シェアハウスを併設した高齢者夫婦の住まい」です。なかなか手強そうですね。また、矩計図が7年ぶりに復活しました。設計計画も作図もなかなか手強そうです。早め早めの準備が肝心ですね!
合格目指して頑張りましょう!

 

 

 

 


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