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ぼんくら〈上〉 (講談社文庫) 価格:¥ 620(税込) 発売日:2004-04 |
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ぼんくら〈下〉 (講談社文庫) 価格:¥ 620(税込) 発売日:2004-04 |
怠け者?の同心、井筒平四郎が管轄の鉄瓶長屋で起こる不思議な騒動を解決していく、江戸下町人情ミステリー?宮部みゆきの時代物は面白い!
平四郎の手足となって探索をする養子候補の弓之助や、記憶達人のおでこなど、子どもたちの活躍、長屋の住民の様子など、活き活きと描かれていて見事。
タイトルの「ぼんくら」は主人公平四郎のことなのか?
いろいろな人が活躍して事件の糸口を集めてくる。平四郎は自分ではあまり動かずに情報を集めて判断推理する。情報を持ってくる人というのは、自分の視点でしかモノが見えなくなりがちだが、いろいろな情報を俯瞰的に眺めて事件の背景を推理していく平四郎は決して「ぼんくら」じゃあないと思う。
誰にとって何が「本当」のことなのか?真実が「正しい」とは限らない。世の中「正しい」ことだけじゃ成り立たない。というのがメッセージなのだろうか?