Sakita Blog

1級建築士事務所Sakita Space Design主宰
崎田由紀のブログ。

都市とは巨大な墓標なのか

2009-03-31 17:42:30 | 本と雑誌
パレオマニア―大英博物館からの13の旅 パレオマニア―大英博物館からの13の旅
価格:¥ 2,625(税込)
発売日:2004-04

510先生のブログで紹介されていたのが面白そうだったので図書館にリクエストしました。池澤夏樹という人の本は初めて読みました。プレイボーイに連載されていた紀行エッセイ。ギリシャ、エジプト、インド、イラン、カナダ、イギリス、カンボディア、ヴェトナム、イラク、トルコ、韓国、メキシコ、オーストラリア、ロンドン。大英博物館に展示されているものにインスパイアされて、それらの故郷を訪ねるという、とても贅沢な紀行エッセイ。子どもが古代マニアなので、その影響で私も古代文明は面白いなあ、と思っていたのですが、これらを読み進めていくと、人間というものは、権力と富を手にした人間というものは、古代から現代までずっと変わらず、巨大建造物を作って力を誇示したがる生き物だということがよくわかり、その流れにそって都庁舎や六本木ヒルズ、ミッドタウンを眺めると、ああ、これもまた、、、という気がしてしまう。その中で、定住せず、そのために持ち物が極端に少ない旅人であったオーストラリア、アボリジニの人々というのがとても特異な存在だったということがわかる。定住しないので富が蓄積されず、よって巨大建造物にも興味なし。もっぱら精神世界の高みを目指す生活。。。モノから開放された人間の営みがそこにはある。モノから開放されたら、本当に幸せな生活というのが見えてきそう。でも、便利な生活に慣れてしまった私には、モノと訣別する勇気がないなあ。。。モノから開放されよう!といいつつ、今日もまた新しいパソコンをどれにするか、ウキウキしながら選んでいるんだから、、、しょうのないことである。


SS学院2級構造通信-その3

2009-03-19 15:39:28 | 建築士試験

しばらく他のお教室に行っていましたが、また日曜からKでの講座ということで例のレター原稿を作成しました。

嫌い!という人がダントツで多いトラス。なぜトラスが嫌われるのか?例えば座屈や断面の性質と言った問題が、この解き方でやればOKという定番があるのに対して、トラスはいろいろな解き方があり、その問題に応じて選択して行かなければならないからだろう。□ランチをとろうとレストランへ赴き、おすすめ定食しかないお店が座屈や断面の性質だとしたら、前菜は何になさいますか?メインは?ソ-スは?デザ-トは?お飲物は?と問われ、それぞれを選択しなければならないお店がトラスといったところか?□選べる自由、と捉えるか。選ばなきゃならない面倒臭さ、と捉えるか。構造ソムリエがおいしいランチの選び方をご指南いたします。ご来店お待ちしております♪


和製インディ・ジョーンズ?

2009-03-17 14:46:38 | アニメ・コミック・ゲーム

9784267016936

宗像教授伝奇考 (第1集) (潮漫画文庫)
価格:¥ 600(税込)
発売日:2004-01

マンガです。新聞で見つけたんだったかな?面白そうだったので1冊購入してみました。日本の伝説を検証していく考古学者、宗像教授のお話。和製インディ・ジョーンズ?アドベンチャーはそれほど派手ではないですが、子どもがはまっている「新説日本ミステリー」(テレビバラエティ)のような感じで、なかなか面白いです。
子どもも読んでいましたが、「百鬼夜行抄」に比べるとちょっと難しかったみたい。

白鳥処女説話、浦島太郎、海照火明命、猪神人、ダイダラの6ファイルが収録。なぜ同じような伝説が地球のあちこちで語り継がれているのか?とても興味があるので、こういうマンガは面白い!


ドラマが原作を越えることもある?

2009-03-17 14:30:11 | 本と雑誌
流星の絆 流星の絆
価格:¥ 1,785(税込)
発売日:2008-03-05

ドラマを先に見てしまったので、犯人がわかっているので、なんだかなあ、って感じでした。ドラマではかなりコミカルにクドカンテイストが濃くなっていたし、原作に登場しない人物が異彩を放っていたけど(尾見としのり!)。さすがにストーリーの運びはうまくて、すいすい読み進んでしまいますが、アマゾンでの東野ファンによる辛口のコメントのとおりかも。。。軽い。


猫本ではなかったが

2009-03-07 22:04:55 | 本と雑誌
ネコはどうしてわがままか (新潮文庫) ネコはどうしてわがままか (新潮文庫)
価格:¥ 420(税込)
発売日:2008-05-28

日高先生の動物エッセイ。あとがきをジャズピアニストの山下洋輔が書いていて、日高先生の奥様が女優だとか、先生が「科学は芸術でなければならない」とおっしゃってるとか。なるほどねえ。先生の文章はとても理系バカの文章とは思えない。気のきいた作家だって、このくらいの長さでこんなふうに学問的な内容をおもしろおかしく書くのは大変だと思う。芸術に対する造詣が深いからなのね。。。納得。
動物ものが好きでよく読むので、内容的にはそんなにびっくりするものはもうないけれど、いつも思うのは、こんなお仕事、楽しそう!!ということ。
子どもにもおススメしたところ、どじょうのところを読んでいたので「ウチのどじょうは金魚の餌をぱくぱく食べてて、全然神秘的だなんて思わないよねえ?生物学者なのにそんなこと知らないのかしら?」と言ったら「あのね、よく読んでよ。野性のどじょうが何を食べているかを調べたかったんだよ!かあさん、読解力ないね」。。。とほほ。