2021年12月2日、2級建築士の合格発表がありました。
今年は、初めて傾斜地が出題され、採点の基準が気になるところです。
試験元からのアナウンスはこちら
https://www.jaeic.or.jp/shiken/2k/2k-data.html
採点のポイントは
(1)設計課題の特色
①診療所部分と住宅部分との相互の動線計画
②防火区画等
(2)計画一般(敷地の有効利用、配置計画、動線計画、設備計画、各室の計画等)
(3)構造に対する理解
(4)断面構成に関する知識
(5)要求図書の表現
(6)設計条件・要求図書に対する重大な不適合
①鉄筋コンクリート造3階建でないもの
②要求図書のうち図面が1面以上未完成
③図面相互の重大な不整合(上下階の不整合等)
④延べ面積が「240㎡以上300㎡以下」に適合していないもの
⑤要求室のうち、次のいずれかの室が欠落又は設置階が違っているもの
診療所部分:待合室、診療室、X線室、技工室
住宅部分 1階:玄関ホール
2階:LDK
3階:夫婦寝室、子ども室
⑥著しく非常識な計画(階段、エレベーターの欠落等)
解答の傾向
「未完成」「設計条件の違反(要求室の欠落、防火区画等の計画が不十分)」、「要求図書に対する不備(部分詳細図(断面)の防水措置)」に該当するものが多かった。
私が採点した受講生さんの結果としては、
軒高9m超が6人のうち不合格5人
延焼ラインのミスが5人のうち不合格1人
部分詳細不適当が13人のうち不合格6人
ロングスロープが9人のうち不合格3人
といった状況で、
致命的かと思っていた延焼ラインの道路からの距離間違えはそれほど大きな減点ではなかったのかな?
やはり軒高は割と重く見られていたのかな?
という印象ですが、ひとつでアウトになるというよりも、2つ以上大きなミスがあるとダメだったという感じでしょうか?
断面図の切断指定位置違反でも合格していたり、
毎度のことながら、基準が見えにくい試験ではあります。
合格した方、おめでとうございます!
不合格だった方、令和4年はおそらく木造ですので、違う構造の設計の勉強ができると、前向きに捉えて、あきらめずに頑張りましょう!