すずか9月号が届きました。
たかこさんが今回描かれた表紙絵は、彼岸花。
もうそんな季節なのですね。
ごんぎつねが、お地蔵さんのかげに隠れて見送った
兵十のおっかあの葬列の場面で、
あざやかに咲いているのが赤い彼岸花でした。
誤解がもとで、火縄銃でうたれていのちを落とすごん。
さいごに誤解がとけたと知ることができた、
それが救いです。
彼岸花の季節、ごんは今も駆けまわっているでしょうか。
のこされた兵十の思いが、その後が気にかかります。
ひとはこんな痛みをかかえながら、生きていくのですね。
<すずか路>
雨音のリズムで歌うラブソング
打楽器が原始の鼓動よびさます
でたらめな歌にもついてくるピアノ
イントロで終わった恋にある未練
乗ってきた頃に無情のエンディング
<すずか路 前号鑑賞> (272号から・岡本 恵)
お手入れでまだまだ動く中古品
<課題句>
「ぎりぎり」(青砥 たかこ 選)
これ以上のめば豹変しかねない
「座る」(共選)
どっしりとゆるがぬ父の座る位置 (鈴木 裕子 選)
座るべき人が座れば映える椅子 (坂倉 広美 選)
「自由吟」(吉崎 柳歩 選)
本当に滑るか見たいさるすべり
ハスキーな声を生かしたはまり役
<誌上互選> 「分ける」
分かち合うひといてこころ満たされる (2点)
タイミング生死を分けた運不運 (1点)
お名前敬称略で失礼いたします。
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