さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

川柳すずか 273号(28年9月号)掲載句

2016-09-10 | 川柳すずか

すずか9月号が届きました。
たかこさんが今回描かれた表紙絵は、彼岸花。
もうそんな季節なのですね。

ごんぎつねが、お地蔵さんのかげに隠れて見送った
兵十のおっかあの葬列の場面で、
あざやかに咲いているのが赤い彼岸花でした。

誤解がもとで、火縄銃でうたれていのちを落とすごん。
さいごに誤解がとけたと知ることができた、
それが救いです。
彼岸花の季節、ごんは今も駆けまわっているでしょうか。

のこされた兵十の思いが、その後が気にかかります。

ひとはこんな痛みをかかえながら、生きていくのですね。


<すずか路>

 雨音のリズムで歌うラブソング

 打楽器が原始の鼓動よびさます

 でたらめな歌にもついてくるピアノ

 イントロで終わった恋にある未練

 乗ってきた頃に無情のエンディング


<すずか路 前号鑑賞> (272号から・岡本 恵)

 お手入れでまだまだ動く中古品


<課題句>

「ぎりぎり」(青砥 たかこ 選)

 これ以上のめば豹変しかねない

  
「座る」(共選)

 どっしりとゆるがぬ父の座る位置 (鈴木 裕子 選)

 座るべき人が座れば映える椅子 (坂倉 広美 選)

 
「自由吟」(吉崎 柳歩 選)

 本当に滑るか見たいさるすべり

 ハスキーな声を生かしたはまり役


<誌上互選> 「分ける」

  分かち合うひといてこころ満たされる  (2点)

  タイミング生死を分けた運不運 (1点)



お名前敬称略で失礼いたします。




   
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コメント (6)
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