さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

道なかば

2017-02-04 | 連作

 「道なかば」

   調律をしたくなったら旅に出る 
      
   ケガをしてひとの痛みを知ってゆく     

   できることまだまだあったこの手足 

   年輪をふやして人も太くなる

   引くことも勇気とさとす山の空

   だんだんと丸を描くのがうまくなる

   道草のおかげで見えたこの景色

   思う絵が描けぬ日もあるまたあした 

   ひとつずつ要らないものを捨てる旅  
  
   道なかばゴールはいまだ霧のなか




これまでに、いくつかの連作をつくりました。

これは、1年ほども前になりますが、

川柳展望の現代川柳大賞

(選考:天根 夢草、新家 完司、吉崎 柳歩、佐藤 岳俊、津田 暹、笹田 かなえ)

に応募した作品です。

現代川柳の何たるかも知らないままに…
いまだに、わからないでいるのですが。


受賞されたのは、全国的にご活躍されている有名なかたがたが勢ぞろいで、
なんとまあ、
そんなところにこわいもの知らずで出してしまったものだと
おそれ多い気持ちになりました。

佐藤 岳俊選でのみ、第4位にえらんでいただきました。
そのほかの選者さんでは選外でしたが、
おひとりでも目をとめていただけてうれしかったです。

今日は立春ですね。

まだまだ冷え込みますが、芽吹きの季節を前に、
冬ごもりの虫や動物たちも、木々も、起きだす準備を始めていることでしょう。




   
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