<近詠>
あたらしい風を迎える窓を拭く
ひとり立つ更地になった城の跡
笑わせてなんぼの意気で生きてゆく
亡き父のぶんまでのもう父の酒
<課題句>
「狙う」 (小林 祥司 選)
鮒ねらう鳥をねらっているキツネ
ねらい撃ちしたいハートはガラス製
「朝」 (尾方 静子 選)
病癒えいつもの朝がくる安堵
ぐっすりと寝てまっさらの朝にする
「弾む」 (藤原 緑郎 選)
きみがいるだけでこんなに弾む歌
まな板が弾んでうたう母の朝
「ますます」 (寺部 水川 選)
深追いをするほど闇が深くなる
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