歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

セプテンバーゲリラ

2012年09月02日 | 徒然 -tzure-zure-
ブルームーン

と云う名の


満月の夜が
明けると、

9月になっていた。



浮雲。

と云う名の


朝顔も、

無事、次々に咲いている。




なにこの空の色みたいな完璧な色っぷり。

ずるい。

綺麗。





最近、
朝の夜明け寸前に目が覚める。

この前 徹夜明けで、
もの凄いバラ色の朝を見てしまったから
どうも毎日、見過すのが、もったいないのか、
クセになりつつある。


晩夏の早い朝。



涼しい。

しかし、7時くらいにはもう暑い。

残暑、厳しい。

しかし、
夜はやはり、最早、完璧に、
秋らしく、涼しい。

けれど、

一晩じっくり冷やされた早朝の空気は、夜のそれよりもずっと涼しくて、



旅先の、いつかのどこかの街で吸った、真っ新な朝の、真っ白な空気みたい。

すこぶる気持ち良い。




寝ていては、もったいない。

夜も気持ち良いから ずるずる起きている。
朝はもったいないから 早々に目を覚ます。

だから 寝不足がちになる。

ゆえに 真昼に意識が飛ぶ。

それが
ちょっと困る。




そんなこんなで、

ころっと、9月になった。


あっという間すぎて、もう、
なんだかね。


で、




久しぶりに、


ようやっと、





雨が降った!



、、雨!

しかもゲリラ豪雨、とやら。
今までずーっと溜め込んでた分を、いっぺんに吐き出すような。

雷。フラッシュ!


雨。スパーク!

そして、





一気に通り過ぎて、

天晴れ。



ブリリアント!




細胞が、
細胞の中の水が、ぷちぷちと、喜びに満ち溢れる。

草花が、笑うように目に見えて、光り輝く。

共鳴しているように、ぷるぷると、よろこび沸き立つ。



このところずーっと、残酷な日照りが続いていたのだ。

街路の植え込みの植物なんかも、枯れているのが見受けられていた。

だから、
やたら嬉しい。とにかく、うれしい。

うほほ~~い!なんて。

雷が閃くたび、よろこびの声を漏らしてしまう。





ただ、

ほんと、すんごいゲリラ豪雨だった。

走っていた道路が、一瞬にして川のようになって、ざぶざぶ。
視界が真っ白になったり、このまま洪水に呑まれて車が止まっちゃうんじゃないかとか、
ちょっとビクビクました。


この街は、自然災害に弱いんだなあ、と。






雨の降った昨日(1日)と今日(2日)は、
どちらも仕事していて、たまたま、移動が多かった。

あっちの現場、

こっちの現場。

なぜだか、移動開始、と同時に、
ゴゴゴ...と唸り出す空、
ゲリラの猛襲。

クーラーが効かないおんぼろカーだから、窓を全開にしている。なので、
雨がざんざん、散々吹き込んでくる。
仕方なくて、締めたら締めたで、今度は雨漏り。
窓ガラスは曇りガラスに。

うわああ、やっべ~~ってなって、
笑えてくる。


それでも、
今まで降らなさ過ぎたから、
もっと降れ降れ!って、思う。






夏の雨は、足が速い。

通り雨。奔る雨。驟雨。


寸前までのゲリラ(っていうかテロル)っぷりなんか、もう素知らぬ体(てい)で

すこーんと



突き抜ける、
強い青空。きれいなきれいな。澄んだ青空。

澄まし顔の青。


なによりやばいのは、

重いグレイのかたまりを一気にどばっと吐き出して、はち切れ、引き裂かれたばかりのおなかの、
ビリビリに、野蛮に千切らされた、

雲の乱れた群れ。



そして



それを突き刺す、
黄金の光。




晴れながら降る事もある。

となると、
きっとどこかに、、、




あー、居た。

埼玉での打ち合わせ帰りの、高速から。

渋滞の道から見えた、ちいさな虹のかけら。


ちいさな虹。

されど虹。

テンションは、ますます上がる。



事故渋滞に巻き込まれて、

夜まで暮れて、

また
豪雨が、憶い出したように どどどっと襲って来て、





そしてまた、

さーーーっと、去って行く。



後に残るのは、

非日常のファイナルファンタジックな風景と、

泣き虫の、鳴く歌声。







雨上がり、
静かな夜。





色とりどりの鈴の音の。

泣き虫たちの、歌う歌声。







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