歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

[2013英国旅:3-2] Venice of the Cotswolds

2014年08月11日 | 英国 -england-
7/22 イギリス3日目。
レンタカーで、ハチミツ色の石の丘陵地帯:コッツウォルズ地方へやって来ました。

ひとつ目の村:Biburyを出、次に降り立ったのは、

「コッツウォルズのヴェネツィア(Venice)」と呼ばれる村。



‘Bourton-on-the-Water’(ボートン・オン・ザ・ウォーター)という村です。

村の中心に川が流れています。





水鳥が無警戒に、悠然と、そよそよ、泳いでいます。



チビカモ可愛い!

なんといっても、この川、



近い。

とても近寄りやすい。


そして、



浅い。子どもが普通にぱしゃぱしゃと歩ける。



賑わいゾーン。

大人も子どもも、すぐに入って、遊べる川。
(子どもがやはり主でしたが)。



足だけ浸しながら腰掛けて、のんびりしたり。
たまに、中に飛び込んで、歩いてみたり。とても容易。

人との距離がとても近い、親しみやすい川です。



サブ(副流)も、ただまっすぐ流れている用水路のようだけど、雰囲気があります。
(キノコのかたちをした列石は、マッシュルームストーンというオブジェ。元は家の基礎束だったとかなんとか。)

日常生活の中で、さらさらと流れている水に安心して触れられる環境があるって、とても幸せなことだと思います。




雨量の多い日本だと、土塁が築かれたり、谷状態になっていたりして、
川は少し遠い感じになっていますよね。最悪なのは、コンクリートでがっつり護岸工事されて絶壁になって、立ち入れないドブ状態になっているやつとか。

こんな近しい水辺が日常にあったら、、、。

心がサラサラ、毎日洗われて、
毎日楽かもしれないな~、と、思いました。



水鳥も、
完全にリラックスして、気ままに過ごしてる。


イギリスの鳥は、逃げない。


で、
そんな素敵な水辺があるなら、やっぱり人は集まるのでしょうね。
「村」というにはずいぶん大きくて、ここはむしろ「町」でした。



水辺には素敵なカフェがあったり。


ちょっと入っていけば、アンティーク屋さんなどの小さな店とか。

変わったものでいえば、
車のミュージアムやら。


(車のトピアリー)

住宅。



やっぱり庭先はお洒落。

特に、人の往来の多い川沿いのお宅やお店は、見られることを配慮して、気合いが入ってる感じがします。
塀のむこうの庭は、基本的に丸見え。



アイアン門扉。



美しいデザイン。

「参考になるわ~」「勉強になるわ~」が、脳内で口癖のように。



工事現場。
モルタル練る機械。樽のパーツがぐるぐる回ります。
日本で使っているのと違う形状なので、ほほう、興味深い、と、しばらく観察。

ポニーテールのひげおじさんが、一人で、住宅の内装の改装工事をしていた模様。ゆったりと。



ちょっと気になる路地、あらわる。
うずうずするので、入ってみます。



げ!やばい!



ヒトケが無い!


ロンドンでの手痛い経験から、
「ヒトケの無い路地には、絶対に入ってはならぬ!」と学んだばかり。バッグをぎゅっと握りしめ、ギンギンに警戒モードで早足で通り抜け、また元の平和な水辺へ戻る。



おお、ピースフル。


バイブリーの村と同様、主にコッツウォルズのハチミツ色の石で出来た町で、
家は皆、やっぱり小ぶり。ちっちゃめで可愛くまとまっています。

町が大きい分、レンガ造の家とかも混ざってます。


新築の家も、ちゃんとコッツウォルズストーン石張りで、
スレート屋根で、石積みの塀があって、道路に面してアピールする庭がある仕様。



石積みの塀は、基本的にとても低め。



最初はハチミツ色の石も、経年変化で、グレーになります。
そして、苔むしたり。

ところどころ、手間要らずの適当な多肉系の植栽が植え付けられているところも多し。








ボートン・オン・ザ・ウォーターの教会にも立ち寄りました。



静かな黄昏時。

旅の無事を祈る。





のんびり、サラサラと小川の流れる町を堪能しました。



時既に夕暮れ近し。
日が沈む前に、今日の宿に行かねば。

ということで、

さらば、コッツウォルズのヴェネツィア。





その日の宿は、ボートン~からひとつ村を超えたくらいで着く、‘Stow-on-the-Wold'(ストウ・オン・ザ・ウォルド)という村のユースホステルに。


これまた「オン・ザ・~」という地名。

こじんまりまとまった町。中心の広場に面して、ユースホステルはありました。



まあ、お洒落。
外でのんびり出来るのね。



その椅子の上には、ハンギングバスケット。



おしゃれ。

このお洒落なレストランの「隣」が、ユースホステルでした。

宿に着いて、早速チェックイン。

シェフの恰好した女性スタッフさん。
「あれ?あなた一人なの!?」

「ええ。、、、、、、え?」

なんと!

6人部屋ドミトリーひとつ、丸ごと予約していたのです!
つまり、6人分!!

「うわーーー!それミステイクです!オンリー・ミーです!キャンセルできない!?」

「そら~無理よ、今の今じゃあ。12時間前までに言ってくれないと。」

ということで、

「御愁傷様です」という苦い微笑みに見送られ、

よりにもよって、マネーを少しでも切り詰めたい事情が出来たばっかりなのに、
6人部屋ひとつ丸ごと借りるというセレブなことをしてしまった。

料金は当然、6人分・・・。ユースだから安いが、不幸中の幸いだけど、、




まあ、

貸し切りだから、気が楽っちゃ、楽だよね。

バス・トイレも専用のがくっ付いてるし。



空調などは無いので、窓開ける。

ヨーロッパの建物の、アルミサッシじゃないこういう窓をよいしょ、ギィィィ、って開けるの、好き。



窓辺に腰掛けて。(壁が分厚いので、余裕で座れる幅。)

曇り空に、宵の入りを知らせる教会の鐘が、リンゴロンゴローン、リンゴロンゴローン。

ああ、これぞヨーロッパ。ビバ・ヨーロッパ。


教会の鐘をBGMに。
貸し切りルームの窓辺に腰掛けたりして、広場を見下ろしたりしちゃって。私の「カシコイ」も見える。
優雅なひとときを堪能。

そして、



コインを並べてみた。

コインの種類多すぎ+どれがいくらだかまだ判らないので、ちっちゃな小銭入れの中からささっと探し当てて支払うのは、とても困難。

ここで一生懸命覚えようとして、並べてみた次第。

残りの旅程やら、残金の配分やらを考えて、は~~あ、と、ため息。

そこへ、



突然の雷。

突然の雨。

しかも
土砂降り。

あらら、夕立やで。



陽光を残して、雨が白く透明に光りながら降る。

ひや~~っとした風が、しっとり吹き込む。




これはこれで、楽しい。




イギリスの雨は、綺麗だな。

日本の雨も、綺麗だよな。





やがて、雨が止んだので、

近くのスーパーへ、歩いて。



道すがら、ストウの町を少し歩いてみた。
カントリーとはいえ、暗くなったらデンジャラス度アップするはずなので、超急ぎ足。

年季の入った石積みの外塀。
天端がぜんぶ花壇になってる。華やか。



奥にちら見えしてるのは、高そうな旧邸宅型ホテル。そのお庭の、石垣でした。



スーパーにも、コッツウォルズストーンの長い石垣が。

この石を専売契約して輸入して扱っている弊社に居て、その値段(と積み手間)を知っているものとしては、「うわ~!すごい贅沢!」って思ってしまう。
その石の産地だから、現地のあちらさんからしたら全然贅沢じゃないんだろうけどね。

こ、こんなに、たくさん、、、、!って、つい、わなわなしてしまうわけです。



ショッピングカート。

このスーパー(TESCO)で、今日の夕飯を買いました。
お金を切り詰めるため、レストランで外食なんて、いけませんので。

マカロニ豆サラダと、豆乳と、野菜ジュースと、黒パンみたいなもの、など。

そして、



かわいいショッピングバッグも買いました。
この後なにかと使えるし、このバッグ代はなんかの(自然保護系の)寄付になるそうで。一石二鳥。

一年経った今も、愛用しています。




宿に戻って、また白い窓辺に腰掛けて、外を眺めながら、ゆったり食事。
う~~ん。特に美味しくなかった。


しかし、
ひと部屋貸し切りにして、正解だったかもしれない。、、いや、正解だった!
って思えるほど、気楽な晩を過ごせました♪


、と、言いたいところだが!




シャワーを浴びてたら、ポタポタと赤い、、、?、、、

、、血?

身体のとある某部分から、まじで原因不明の 謎の 出血が・・・!(痛みは皆無)

えーなにこれ!どくどく出てるし!止まらないし!てかなんで?なんかした?なにも変な事してないよ?
えーーー!?


って、
ほんとに混乱しながら、とりあえず必死で出血部分をティッシュでぎゅーっと抑えたまま、(シャワー上がりの全裸のまま、)

あまりの謎展開に、も~、ちょっと神様、ほんとどういうことなんだかわけわからんのですけど、ほんと勘弁して、とか、ぐるぐる悶々としながら、

雨と雷の音を聞きながら、

3日目の夜は かくて混乱のうちに終了したのでした・・・。


トラブル・ゼロの日は、果たしてやってくるのでしょうか・・・。


という不安を胸に、


 >>旅は続きます。>>






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