7月23日(イギリス旅:4日目)夕刻。
*
「川の逆流?」
Gloscester(グロスター)のはずれにある、ちょっと傾いてるB&B「The Little Thatch」にてチェックイン中のこと。
同じタイミングでチェックインしたのが、日本人の女性でした。
「この近くの川が、年に一度の大潮で逆流するのを、見に来たの」
とのこと。
オランダ人の建築家と結婚し、現在ベルギー在住の方でした。
バケーションの家族旅行中で、小学生の男の子と、日本のご両親と共に、ここに着いたところでした。
逆流する川の話なんて、もちろん初耳。
「良かったらあなたも一緒に、どう?」
と誘って頂いたので、喜んで便乗!
*
宿に荷物を置いてすぐ、出発。
オランダ人の旦那さんの運転する、スピードメーターが壊れてる車にみんな無理矢理乗り込んで、
向かったのは、西に流れる'River Severn'(セヴァーン川)という川。
イギリスで最も長い川だそうです。354kmだそうです(wiki調べ)。
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近いと思ったら意外に遠くて、30分くらいかかったのかな。
ご子息は、ものすごく元気が良くて威勢が良くて愛嬌あふれる男の子。ミントのキャンディーをもらいました。
*
今まで通って来たコッツウォルズの農村地帯とはまたちょっと毛色の違う町や村を抜けて、
到着。
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こんな感じの、蛇行して膨らんでいるあたりの岸辺に。
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美しい草むら。
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船が横たわっています。
逆流が始まる前に、簡単に腹ごしらえをしましょうか、、って狙っていた有名な河畔のレストランに入れず、
やむなく、空腹を堪えて見る事に。
*
このサヴァーン川、大潮の時に海からの逆流が起こるんだそうです。
英語で「Bore」(ボア)って言うそうな。
日本語だと、「海嘯」(かいしょう)だって。
「海嘯」っていう、詩的で格好良い言葉。漫画版ナウシカ(=myバイブル)に出て来た「大海嘯」で知っていたくらいで、
まさか、こう現実に目の当たりに出来るものとは思ってなかった。
たびたび起こるようです(たまには災害になるほどだそうな)。
が、この日のは、一年のうちでも一番大きい大潮だそうな。
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今は川が、ずーっと向こうの方に、10分の1以下くらいの細さで、浅ーく、ゆーっくり流れています。
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川底の泥(mud)が露わ。
草むらの向こうは崖みたいに切り立っているので、デンジャラス。先の方まで行きたがる坊やを牽制する大人達。
うっかり落ちたら、やわらかそうな泥にどっぷりハマって、一人じゃ脱出できなさそうな気配です。
黄昏時。
対岸の教会の尖塔が、逆光でシルエットになって。
これもまた、綺麗な光景。
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じわじわ人が集まって来ました。
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見物する人と、
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サーファーたち。
このボアの波を狙って、サーファーがやって来るのです。
スタスタ、歩いていきます。(底なし沼状態では無いみたいですね。)
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次々に、
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あっという間に、向こうまで。
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どう制止したって無駄で、やっぱり近づきたがる子。もう仕方ないので、「草をしっかりつかんで!落ちても助けられないよ!」っていう大人達。
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限界に挑戦したがる子。ハラハラするばかりの大人達。
そろそろでしょうか。
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あ、なんか、下流の方まで行っていたサーファーたちが、
波に乗って戻って来ました。
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想像してたより、かなり静か目で、控えめな感じ・・・。
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ズームアップしてみるけど、
ちょっと遠すぎて、、、この伝わり難さ・・・。
ここで、動画アップ!
波乗りの模様(遠いんですけど)です。ちょっとは伝わるかな。
↓
I
戻って来るサーファーたち。
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下流の方からスタートして、最初に来る第一波を楽しんだら、サッサと切り上げ。
さらに上流へ、車で移動していくのです。これを繰り返していくみたい。
この地点は大した第一波が来なかったみたいで、さっさと退去していきました。
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話によると、第一波の後に、大物が来るらしいんだけど。
今のところ、静か。
波が来るはずの方をじーっと眺めて、待つ。
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黄昏迫る。空も美しいので、上を見たり、下を見たり。たまりません。
そういえばこの時、写真を撮ってもらっていました。
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逆光です。まあね。しょうがないね。
ちゃんと顔が映ってるのはやっぱり、偽ポリスにお金盗まれたあの事件の直後だけでした。
*
あら、
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なんか、じわじわ来ました。
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急に、じわじわ。
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じわじわ迫って来たかな、と思ったら、
どんどんスピードアップしてる模様。
波が立って来ました。ざわざわして来ました。
あっという間に、
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サーファーたちの足跡が呑み込まれて、消えてゆく。
諸行無常の響きあり
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誰かの飼い犬。飛び込んだ。
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はしゃいで泳いでる。
しばらくして戻って来た。
その頃には、
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もう、さっきまでの川幅の細々しさを忘れてしまうくらい、
満ち溢れてきました。
ここでまた、動画アップ!
クライマックス、満ちていく様子です。
River Severn Bore no.2 -climax-
あっという間に、
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たぷたぷです。
じわじわじわ、、、ひたひたひた、、、という、静かな感じなんだけど、気づかぬうちに押し寄せているその勢いが、なんか空恐ろしい感じ。
あの津波のこと、想いを馳せずには居られませんでした。
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*
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夕日の桃色が沁み出して来ました。
静かに逆流して、満ちていく川と。夕焼けと。深い黒い影。
壮観。
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肌寒くなってきました。
帰りましょうか。
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ずーっと靴を履きたがらない子。手を焼くほど、無邪気です。ははは。
最後にもう一度、振り向きざまに。
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beautiful.
*
帰りの車内。
さっきよりも紅を濃く美しくした夕焼け雲、
「わあ~~!見て見て!」と騒ぎながら。
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ドライブ旅行中って、いつだってそうですが、
運転手さんだけは、こういう時、何にもマトモに見れないんですよね。前を見てなきゃいけないから。
一人ドライブ旅だと、移動中に出逢えるこういう絶景が全然撮れなくて、悔しい想いをするもの。
一方、
「ほら、見て見て~!きれ~~い!」って、乗ってる他の人は、はしゃげるし、写真も撮れるんです。
こういうふうに賑わえること。一人旅じゃ味わえない、醍醐味ですね。
*
この後、宿に戻る前に「お腹空いた!」ということで、
一緒にファミリーレストランに行きました。
人生初・イギリス名物の「フィッシュandチップス」、食べてみました。
要は、白身魚のフライと、フライドポテトです。ケチャップとかタルタルソースとかを付けたりして食べます。
まずいと悪名高いけど、そんなことなくて、普通に美味しかったですよ。
ロンドンでお金をごっそり盗まれたっていう話をしたら、ここの食事代をおごって下さるという流れになってしまい、いやはや、申し訳なく思いながらも、有り難くご馳走になってしまいました。
そんなこんなで、
4日目の夜は、期せずして日本語で語らい、優しく愉しい家族にまぎれ込ませてもらって、
にぎやかに更けていきました。
(写真、撮っとけばよかった。。)
>>続く。>>
*
「川の逆流?」
Gloscester(グロスター)のはずれにある、ちょっと傾いてるB&B「The Little Thatch」にてチェックイン中のこと。
同じタイミングでチェックインしたのが、日本人の女性でした。
「この近くの川が、年に一度の大潮で逆流するのを、見に来たの」
とのこと。
オランダ人の建築家と結婚し、現在ベルギー在住の方でした。
バケーションの家族旅行中で、小学生の男の子と、日本のご両親と共に、ここに着いたところでした。
逆流する川の話なんて、もちろん初耳。
「良かったらあなたも一緒に、どう?」
と誘って頂いたので、喜んで便乗!
*
宿に荷物を置いてすぐ、出発。
オランダ人の旦那さんの運転する、スピードメーターが壊れてる車にみんな無理矢理乗り込んで、
向かったのは、西に流れる'River Severn'(セヴァーン川)という川。
イギリスで最も長い川だそうです。354kmだそうです(wiki調べ)。
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近いと思ったら意外に遠くて、30分くらいかかったのかな。
ご子息は、ものすごく元気が良くて威勢が良くて愛嬌あふれる男の子。ミントのキャンディーをもらいました。
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今まで通って来たコッツウォルズの農村地帯とはまたちょっと毛色の違う町や村を抜けて、
到着。
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こんな感じの、蛇行して膨らんでいるあたりの岸辺に。
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美しい草むら。
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船が横たわっています。
逆流が始まる前に、簡単に腹ごしらえをしましょうか、、って狙っていた有名な河畔のレストランに入れず、
やむなく、空腹を堪えて見る事に。
*
このサヴァーン川、大潮の時に海からの逆流が起こるんだそうです。
英語で「Bore」(ボア)って言うそうな。
日本語だと、「海嘯」(かいしょう)だって。
「海嘯」っていう、詩的で格好良い言葉。漫画版ナウシカ(=myバイブル)に出て来た「大海嘯」で知っていたくらいで、
まさか、こう現実に目の当たりに出来るものとは思ってなかった。
たびたび起こるようです(たまには災害になるほどだそうな)。
が、この日のは、一年のうちでも一番大きい大潮だそうな。
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今は川が、ずーっと向こうの方に、10分の1以下くらいの細さで、浅ーく、ゆーっくり流れています。
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川底の泥(mud)が露わ。
草むらの向こうは崖みたいに切り立っているので、デンジャラス。先の方まで行きたがる坊やを牽制する大人達。
うっかり落ちたら、やわらかそうな泥にどっぷりハマって、一人じゃ脱出できなさそうな気配です。
黄昏時。
対岸の教会の尖塔が、逆光でシルエットになって。
これもまた、綺麗な光景。
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じわじわ人が集まって来ました。
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見物する人と、
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サーファーたち。
このボアの波を狙って、サーファーがやって来るのです。
スタスタ、歩いていきます。(底なし沼状態では無いみたいですね。)
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次々に、
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あっという間に、向こうまで。
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どう制止したって無駄で、やっぱり近づきたがる子。もう仕方ないので、「草をしっかりつかんで!落ちても助けられないよ!」っていう大人達。
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限界に挑戦したがる子。ハラハラするばかりの大人達。
そろそろでしょうか。
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あ、なんか、下流の方まで行っていたサーファーたちが、
波に乗って戻って来ました。
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想像してたより、かなり静か目で、控えめな感じ・・・。
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ズームアップしてみるけど、
ちょっと遠すぎて、、、この伝わり難さ・・・。
ここで、動画アップ!
波乗りの模様(遠いんですけど)です。ちょっとは伝わるかな。
↓
I
戻って来るサーファーたち。
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下流の方からスタートして、最初に来る第一波を楽しんだら、サッサと切り上げ。
さらに上流へ、車で移動していくのです。これを繰り返していくみたい。
この地点は大した第一波が来なかったみたいで、さっさと退去していきました。
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話によると、第一波の後に、大物が来るらしいんだけど。
今のところ、静か。
波が来るはずの方をじーっと眺めて、待つ。
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黄昏迫る。空も美しいので、上を見たり、下を見たり。たまりません。
そういえばこの時、写真を撮ってもらっていました。
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逆光です。まあね。しょうがないね。
ちゃんと顔が映ってるのはやっぱり、偽ポリスにお金盗まれたあの事件の直後だけでした。
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あら、
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なんか、じわじわ来ました。
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急に、じわじわ。
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じわじわ迫って来たかな、と思ったら、
どんどんスピードアップしてる模様。
波が立って来ました。ざわざわして来ました。
あっという間に、
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サーファーたちの足跡が呑み込まれて、消えてゆく。
諸行無常の響きあり
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誰かの飼い犬。飛び込んだ。
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はしゃいで泳いでる。
しばらくして戻って来た。
その頃には、
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もう、さっきまでの川幅の細々しさを忘れてしまうくらい、
満ち溢れてきました。
ここでまた、動画アップ!
クライマックス、満ちていく様子です。
River Severn Bore no.2 -climax-
あっという間に、
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たぷたぷです。
じわじわじわ、、、ひたひたひた、、、という、静かな感じなんだけど、気づかぬうちに押し寄せているその勢いが、なんか空恐ろしい感じ。
あの津波のこと、想いを馳せずには居られませんでした。
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夕日の桃色が沁み出して来ました。
静かに逆流して、満ちていく川と。夕焼けと。深い黒い影。
壮観。
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肌寒くなってきました。
帰りましょうか。
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ずーっと靴を履きたがらない子。手を焼くほど、無邪気です。ははは。
最後にもう一度、振り向きざまに。
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beautiful.
*
帰りの車内。
さっきよりも紅を濃く美しくした夕焼け雲、
「わあ~~!見て見て!」と騒ぎながら。
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ドライブ旅行中って、いつだってそうですが、
運転手さんだけは、こういう時、何にもマトモに見れないんですよね。前を見てなきゃいけないから。
一人ドライブ旅だと、移動中に出逢えるこういう絶景が全然撮れなくて、悔しい想いをするもの。
一方、
「ほら、見て見て~!きれ~~い!」って、乗ってる他の人は、はしゃげるし、写真も撮れるんです。
こういうふうに賑わえること。一人旅じゃ味わえない、醍醐味ですね。
*
この後、宿に戻る前に「お腹空いた!」ということで、
一緒にファミリーレストランに行きました。
人生初・イギリス名物の「フィッシュandチップス」、食べてみました。
要は、白身魚のフライと、フライドポテトです。ケチャップとかタルタルソースとかを付けたりして食べます。
まずいと悪名高いけど、そんなことなくて、普通に美味しかったですよ。
ロンドンでお金をごっそり盗まれたっていう話をしたら、ここの食事代をおごって下さるという流れになってしまい、いやはや、申し訳なく思いながらも、有り難くご馳走になってしまいました。
そんなこんなで、
4日目の夜は、期せずして日本語で語らい、優しく愉しい家族にまぎれ込ませてもらって、
にぎやかに更けていきました。
(写真、撮っとけばよかった。。)
>>続く。>>
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