歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

[2013英国旅:5-2] Quaramawari continues

2014年09月13日 | 英国 -england-
イギリス5日目・7月24日(水) 午後



コッツウォルズ地方の南西部に居ます。

ラベンダーファームに行って
ひとつもラベンダーを拝めず
羊のカップルに出逢えました。




コッツウォルズストーンで出来た村の風景が、あまりにもどこもかしこもコッツウォルズなので、だんだん馴れてきちゃって、だんだん飽き始めているところ。

そんなモチベーションの低下が原因なのか、空回りの続く、この日。

「この際、さっさとマナーハウス・ホテルに行ってしまおう!」
と、決心しました。


・・・と、思いきや!

「やっぱりまだ早いわ。」

と、あっさり チェンジマイマインド。

貧乏性なのか、あきらめが悪いのか、
天気も良いし、午後もまだ早い時間なのが、やっぱりどうしても、もったいなくって。



せっかく来たコッツ南西部、もう1つか2つの村くらいはせめて、廻っておこう。


ということで、
コッツウォルズ地方南西部で、小さくまとまってて、良さげなところ:



「Castle Combe(カースル・クーム)」へ、やって参りました。

村へ続く、鬱蒼とした森の中の一本の下り道に、


みなさん路駐。ずら~~~っと。



私も真似て、一番後続へ。

村まで歩いて入ります。



大きな木に包まれた道。
うっとりする森の空気。

森が途切れるところ、
村の入口なり。




早速現れる、



パーフェクトにオーソドックスな、コッツウォルズ・コテージスタイル。

ここは「最も古い家並みが保存されている村」として広く知られている、そうです。(『地球の歩き方』調べ。)




こんな感じの、スモールな村です。

「combe(クーム)」っていうのは、= coomb =谷間(たにあい)という意味だそうです。

「castle」っていうから、お城があるのかと思ったら、ほんとにこじんまりとした、山間の小さな村でした。



整然とした古き良き家並み。
経年変化のグレートーンが、とても良い感じです。
補修工事中の家もあり。新築じゃなくて、補修工事。



積み塀も、グレー。そして、石の隙間から生えた花。


村の中心にあるのは、



マーケットホール。今まで通って来た町のそれとは段違いにちっちゃなホールです。

その周りに



こじんまりとした店もちらほら、家並みにまぎれて。



小公女セーラチックな、屋根裏の小窓。



白っぽいハニーストーン。




こぼれんばかりの花。




教会、発見。



St. Andrew's Church.



小さいけど、



内陣はさすがの迫力。立派。

塔にある鐘は、


この天井の上に。

この教会の鐘は、



この自動鐘つきからくりマシーンで制御されており、自動で打ち鳴らされる仕組みです。
古い町並みで出くわした、意外な文明機器。



村には、川が流れています。山を背景に。



お~、煙突から、午後のけむりが。


ちなみにこの川、バイ・ザ・ブルックという川。



この川沿いに、上流方向へ、歩いてみます。



美苔。




美緑。



美影。





橋の上から。

湖みたいに静まり返った川。

このまま川沿いに伸びていく道は、山(というか丘)へのハイキングコースになっている模様。



森が誘う。

行ってみましょう。



どきどき。




柳が、道にしだれかかる。



しだれ柳の‘のれん’や~ って、かきわけたら

「バチッ!!」

っっつった!

葉に触れた手に、鋭い衝撃が!

「・・・蜂だ!」

ぎゃっ!と思って、あわてて先へ走る。



ふと見ると、



やられまくっとるやないの・・・じんじんするやないの・・・

スズメバチに次刺されたら死ぬことになっている私、今のがスズメバチだったら、やばい、今ここで、死亡!?
周りにはさっぱり人も居ないので、孤独死の気配が濃厚。超ドギマギ。やべーやべー。

あわてて手にしていたミネラルウォーターをばしゃーっと浴びせかけ、刺されたポイントを噛んだりして、

ドキドキしてたけど、クラクラはしてないので、なんとなく大丈夫そう。と思って、

先へ進むことにする。



ずんずん、森の道。

左手に見えますのは



丘でございます。

そっちに登りたいのを、「いや、そっちに登り始めちゃうときっとエンドレス(というか道に迷いそう)」と、ぐっとこらえて。

まーっすぐ伸びてゆく、丘の裾の道を行きます。

たまに



ぐちょぐちょの沼ゾーンがあったり。



パッと現れる明るい草原に、ハッとしたり。

そんな風にして、

ところでこの道、どこまで続くのかしら・・・30分行ったら、引き返すべきかしら・・・とかだんだん不安になりながら、歩いていくと、

標識が現れた。



いやしかし、これ、どっちに行けば。。。斜め上とか、、、

どの道に行っても先が長そう、、、
というか、
もう次の村に行っちゃう勢いっぽい。ので、

引き返す事にしました。



今度は右手に見えます、丘の肌。誘い道が、ちらほら。。
たま~~にちらほら、ハイキングの人が。


そして、



さっきのヤナギ・トラップ!

今度は触れてたまるものか!

ものすごい低い姿勢ですり抜けるようにして駆け抜けた。

そういえば、死んでない。
どうやら、スズメバチじゃなかったみたい。ほっ。



再び、川。



再び、村。




再び、家並み。



ラブリーな、エリゲロン。





ラブリーな店先。



ラブリーな、窓辺の猫たち!



ああ、だんだん上り道になってきた。
ということは、
村の出口へ近づいている。



ありがとう。可愛い村でした。



カースル・クーム。
「蜂に刺された村」として、マイメモリーにインプット。



続きまして。まだまだ、もうちょっと行けそう!
ということで、
カースルクームから程近い、「Winchcombe(ウィンチクーム)」に行ってみました。

カースルクームよりだいぶ大きいけど、小さめの町。

「シュードリー城(Sudeley Castle)」というお城があるということで。

そう言えばまだ行ってなかった、お城。ここら辺で、一個お城も行ってみようかな、と思って。



車を停めた町中から、なんだか、ずいぶん歩きます。



ちょっと、、、



遠いです・・・。




やっと出て来た、ゲート。

ゲートだけで充分住める感じ。ていうか、家っぽい。だれか住んでるっぽい。

道はそこから



まだ続く。

さすが、城。広いです。



途中、公園ぽいところもありました。


そして辿り着いたエントランスで。


「ノー。」

って言われました。

え、まだ4時ちょっと過ぎたくらいじゃん?5時までオープンでしょ?

ってビックリした顔してたら、

「ここ広いからね、巡るのに1時間以上かかるから、閉門の1時間前にはもう入場ストップなんです。」

ていうことだった。

ショーーッック!



元来た長い道を とぼとぼ帰る。



さっきのゲート。

結局見れたの、これだけ・・・。

とぼとぼ。



何の思い出もなく、ウィンチクーム終了。

やっぱり今日は、空回りの日だったっぽい・・・。

もうさすがにいくらなんでも、あきらめがつきまして。
いい加減、宿を目指す事にしました。
目指すは、マナーハウス・ホテルです。貴族の館をホテルにしたやつ。この旅一番のお高い宿ざます。

ということで、
Stow-on-the-Wold。コッツウォルズの北東部へ、舞い戻ります。




ヨーロッパの夏の昼は、とても長い。

もうすぐ五時になろうといえど、まだまだ昼下がりのモード。黄昏はまだまだ先の話。

この頃には だいぶ車にも慣れてきて、熱唱したり、景色ものんびり楽しんだりしながら、ひとりドライビング。

そんな道中で



出くわした、美しい風景。

思わず「わっ!!」って、車を停めずには居られなかった風景。





電柱が無い、広い広い空の広がる、田舎の田園風景。

写真一枚じゃちっとも収まり切らない、パノラマの風景。


美。
なにがとりわけ凄いっていうんじゃないけど、美。



こんなシーンが拝めただけでも。ね。
よく考えたら、空回りしたっつったって、泥棒や強盗に遭ったわけでもないし、素敵な村にも行けたし、なにより平和、平和。五体満足。

平和が一番。








蜂には刺されたけど。







 >>続く。>>




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