
大六天庚申塔を見に行く
庚申山は、栃木県を代表する山のひとつ。
標高1992メートル。
「南総里見八犬伝」の舞台になったりしていて、江戸時代は庚申講の中心地としても有名。
実際、登山道には、数えきれないほどの庚申塔が立っていて、びっくりしたことも。
なので、庚申塔には親近感があるけど、大六天と合体して「大六天庚申塔」になっていると、
ちょっとびっくり。
庚申信仰は、神道・道教・仏教・ヒンドゥー教・景教まで絡み合って、複雑すぎてかなり難解。
一般的には「虫(悪運)を追い出す大宴会」として戦国時代に大流行したという。
織田信長が、重臣を集めて徹夜の大宴会を開いたことも。
その折、畏まりすぎて、面白みのない明智光秀を信長がキレて殴り倒してしまったという
エピソードも。
そういう意味では、のちの本能寺に関わる因子の一つに庚申講がかかわっているといえ、当時は
信仰の最新科学の扱いだったのでは。
佐野市は庚申山登山の手前の宿場町として、にぎわっていたので、全国最大の庚申塔の産出地
になったのだろう。
その庚申塔にどういう関係で、大六天がくっついてしまったのは、まったくの謎。
ただ、この一年間、ずっと「第六天」を調べて、わかってきたのは、「文明と激突する神様」
が第六天であること。
そのあたりに、第六天が、明治政府から徹底的に嫌われて、廃仏毀釈の一番の犠牲になってしまった秘密が
隠されているような気がするのだけど。
石仏は、密かなブームで人気があるけど、もう庚申塔なんて、乱雑に放置されたまま。
小高い丘の竹林の中に埋もれてしまった庚申塔。
かえって、目立たない方がいいのかも。
以前は80基くらいあったらしいけど、盗掘で40基ぐらいになってしまったとか。
なにも盗まなくても・・・・・。
放置されているから、仕方ないのかな?
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