毎年、一年かけて一人の人物に絞って読書をしています。一年でおさまりきれなかった時は逆にうれしくて、その人の魅力にのめりこめたということになるでしょう。
ここ十年では、横山大観と豊田喜一郎と横山大観と藤原鎌足が夢中になって調べてました。豊田喜一郎とトヨタの初代社長で、50代で死ななければ、世界を代表する経営者になったでしょう。
普段は無愛想で変人っぽいのに、人材をスカウトしに大学とか行くと、みんなころりと参って部下になってしまうという不思議な人でした。魔力的に魅力にあった人なのでしょう。今でいえば、東欧か東南アジアの小さな国でいきなり自動車産業を興すという発想で、常識ではそんな狂人のもとで仕事なんでできないと思うのに・・・・・。
横山大観も藤原鎌足も調べるときりがないくらい面白い人物でした。藤原鎌足はあまりに悪人過ぎて自分のキャパシティーでは収まりきれないので、60過ぎたらもう一度、調べなおそうと思っているくらいです。
たまには癒し系の人で読書しようと思い、「良寛さん」を選んでスタートしたりのですが、なんだか疲れて、途中でリタイヤすることにしました。
やさしい人はわかりずらくて疲れます。何か深い絶望感があってみたいに感じられ、そういうのが見えてしまうと読書のあとに疲労感が残ってしまいます。
絶対に友達だったら大好きになるような気がするけど、その人生を俯瞰で見ると、苦しくて重い人生ですね。
横山大観はあまりの貧乏で妻や子供や親友が次々に死んでいくという、凄惨な人生だけど、ラストはいちおう画家としては栄光につつまれて死んでるので、まだ救われる気がします。
良寛さんは風月を愛でるという粋な人生だったけど、衰退する運命を変えられなかった人の悲しさが伝わってきます・・・・・。
治療室「サン光」webページ 2034 http://www.geocities.jp/sanko3911/