「マクロの記録」ができないこと

「マクロの記録」を使うと、

大抵のエクセル操作は記録出来ますが、

「マクロの記録」が出来ることは、

一般的なプログラムの基本構造である

「入力」「処理」「出力」の３つの内の

「出力」の部分だけに限られます。


「入力」即ち、

どこかからデータをプログラムに取り込むという行為は、

「マクロの記録」では記録することができません。


それはなぜかというと、

マクロの記録では、何か結果に残る操作

（例えば、「こんにちは！」と表示させたり、
新しいシートを作ったり）

をしなければマクロとしては記録できないからです。

ただデータを取り込むという行為は、

シートの表示上はなんの変化も起りませんし、

そんな操作もできませんので、

「マクロの記録」では記録することができません。


けれど、だからといって心配はいりません！

なぜならば、今みなさんと勉強しているプログラムは

エクセルのマクロ

であるからです。


要するに、

大抵の場合、エクセルマクロでの「入力」とは、

「あるセルに表示されているデータを取得すること」

に他ならないですから。


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書店に山積みの参考書は・・・

「なにか、かわかりやすいマクロの参考書って

あったら紹介してもらえませんか！」


私が、初心者向けのマクロ講座を始めた当初、

メールで寄せられた質問の中で一番多かった内容です。


その頃は、ほとんど毎日のように

この様な内容の質問が届いていました。



裏を返せば、それだけ

わかりやすい初心者向けの参考書というのが

世の中には無かった。ということの表れかと思います。


そこで、

どんな参考書があるのかなぁ？と

暇をみつけては東京の大きな書店へ出かけて行って、

それらしき参考書のコーナーを見てみると、


あるは、あるは、

実にたくさんの種類のマクロ(VBA)参考書が並んでいます。


なので最初は、

これだけあるんだから、１冊ぐらい推薦できそうな

「わかりやすいマクロの参考書」って見つかるだろう！

と、安易に考えて

「かんたん！、やさしい！、できる！、よくわかる！」系の

タイトルの付いた本を、

片っぱしから手にとって見たわけです。


それからというもの、

大きな書店へ足げに通っては

ほんと、何度も、何度も、片っぱしから見あさった！

って、感じの日々でした。



するとある時・・・


ある重大なことに気が付いたのです。




それは、


手に取ったどの本も、

「リスト１を見てください。まず、この１行目は・・・」

「では、リスト２を詳しく見ていきましょう。・・・」

といったパターンばかりで、


この参考書を参考に、いざ自分でマクロを作成するには？

という視点から見ていくと。。。？？？




要するに、

実際のマクロ作成方法は、どれも

”完成済みのプログラムをただ説明しているだけ”

に過ぎなかったのです。



実のところ、

この完成済みのサンプルプログラムを用いた解説パターンが

役立つ人というのは、開発者（プロのプログラマー）の人達

に限られます。


彼らは、サンプルプログラムというものに実になれています。

こうゆう場合のプログラムはこうで、というサンプルが載っていて、

それに多少の説明が書いてありさえすれば

彼らにとっては、それだけの情報が得られればバンバンザイ

それを自分用にアレンジして完成させるということは得意なわけです。

（プロのプログラマーという人達は、サンプルコードと呼ばれる
プログラムの参考例が、実に大好きな性分なのです。）


一方で、


プログラムというものを一度も組んだことの無い素人の初心者の人に、

（たとえ、それがどんなに詳しく丁寧な解説が載っている
サンプルプログラムであったとしても、）

「これを参考にして、自分でマクロを作成してください。」

と言われたら・・・、

あなたは、それを参考に自分のプログラムを作ることができますか？




答えは、当然ＮＯですよね。

プログラム素人の初心者に出来るわけがありません！



理由はカンタンです。

経験が無いからです。

（そんな経験があったら、素人の初心者とは呼ばれませんから。。。）



では、


そうしたプログラム未経験の初心者にでも

マクロを作成することができる為に参考となる例とは、

いったい何でしょうか？



それは、ズバリ


　”マクロの作成過程のサンプル”なのです。


完成済みの例ではありません。

「マクロを作る過程」です。



経験のない初心者に必要なのは、

その「マクロを作る過程」であって、

「作成手順の解説」であるんです。



けっして、

既に完成済みのプログラムの解説ではありません！！



なんでもそうですが、

物作りで肝心な事は、それを作る過程を知ることなんです。

完成品をじっくり眺めてみたところで

決してそれを自分でも作れるようになどなりません！！！



なので、大切なのは

「作る過程を学ぶこと」であって、経験の無い初心者が

完成後の姿からは何も学ぶことはできません！！！！



話を戻しますが

マクロの場合では、完成後のプログラムからでも学べる人もいます。

（プロのプログラマーの人達です。）



書店に売っているのはどの本も、


リスト１を見てください。まず、この１行目は・・・

では、リスト1を詳しく見ていきましょう・・・


というパターンの解説本なのです。


どれも、

”既に完成済みのプログラムをただ詳しく説明しているだけ”

なので、

もっと重要なその”作成過程”というのは、

一切載っていません。




それで、プログラム素人の初心者が

マクロ作成ができるようになるというのであれば

問題はないのですが・・・




推薦できる参考書が、本屋には売ってない！！！

ということに、私もその時はじめて気付いたわけです。



ならば、「自分で作るしかないな！」

ということで、作ったのがこのテキスト冊子です。


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